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【プレビュー】2016年大会“屈辱の敗戦”の相手ベトナムにリベンジを。日本代表のGS1位突破には2点差以上の勝利が絶対条件|AFCフットサルアジアカップ

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日本代表は、9月30日に行われたAFCフットサルアジアカップ第2戦で韓国に6-0で勝利し、10月2日、グループステージ突破をかけてベトナムと対戦する。日本は1敗を喫しているものの、2点差以上の勝利でグループ1位でノックアウトステージ進出となる。ベトナムには、大きな“因縁”がある。日本フットサルが失意に沈んだ2016年大会の“悲劇”の当事者、元日本代表・渡邉知晃が、日本がベトナムにリベンジするためのポイントを伝える。

日本のW杯4大会連続出場を阻んだ因縁の相手

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グループステージ第3戦の相手はベトナム。筆者自身、因縁、というよりも屈辱を味わった苦い経験がある。2016年に、ワールドカップ予選を兼ねて行われたアジアカップ準々決勝で、日本はPK戦の末にベトナムに敗れた。

当時、W杯のアジア出場枠は「5」であり、勝てば突破を決めていた日本は敗戦のショックを引きずり、迎えた5位決定プレーオフの初戦でキルギスに2-6で敗れ、4大会連続となるはずだったW杯出場権を逃してしまった。大会の開催地にちなんで「タシュケントの悲劇」と呼ばれるこの出来事は日本フットサルが忘れてはならない失態であり、ベトナムはその因縁の相手の一つである。

それまでのベトナムは、アジアの強豪国に入るような実力があったわけではなく、W杯に一度も出場したことがなかった。そんななかで、アジアカップ3連覇がかかっていた優勝候補の日本を下したのだ。

奇しくも、当時のベトナムを指揮していたのは日本の前監督ブルーノ・ガルシア氏だった。ブルーノ監督の下で強化されたベトナムは、前回大会優勝の日本を倒すというジャイアントキリングを起こして、同国史上初のW杯出場権を獲得した。

ブルーノ氏を始め、2009年から2016年まで日本代表監督を務めたミゲル・ロドリゴ氏など、外国人監督を積極的に招へいして強化を続けてきたベトナムは近年、明確な結果を残している。2021年にリトアニアで行われたW杯にも2大会連続で出場し、初のベスト16入りを果たした。

今はアジアの強豪国の一つと言っていいだろう。実際、今大会のグループステージでは韓国に5-1、日本が敗れたサウジアラビアに3-1と2連勝でグループ首位に立っている。日本のキャプテン、オリベイラ・アルトゥールがベトナム戦を前に「決勝戦と一緒」と語ったように、日本にとっては“一つ目の決勝戦”と言える。

日本の脅威となる速さ、粘り、シュート意識

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再び2016年大会の話をさせてもらおう。

準々決勝でベトナムと対戦した日本は2点をリードしたものの第1ピリオドのうちに1点を返され、第2ピリオドも先に得点を奪ったものの、追い上げられてしまった。残り5分を切ってからパワープレーに遭うと、そこから2点を奪われ土壇場で同点に。延長戦も日本が先に得点を挙げてリードしたが、終了間際に追いつかれるなど、驚異的な粘りを見せたベトナムに2度も同点にされ、PK戦の末に日本は敗れてしまった。

この試合の教訓は、ベトナムはどんな状況でも諦めない粘り強さがあるということ。これこそがベトナムの国民性であり、武器だ。日本としては、当たり前のことではあるが40分間集中を切らさずに戦う必要がある。仮に、「点差が開いている状況になったとしても」だ。タイムアップの瞬間まで、ベトナムは追いすがってくるからだ。

ベトナムのプレー面の特徴は、スピードとハードワークである。大柄な選手は多くないものの俊敏な選手が多く、守備では全員が体を張れるタフさを備えている。1人が抜かれてもすぐに次の選手がカバーリングし、前線の選手のプレスバックも早い。筆者自身、ベトナムのしつこいまでのプレッシングに手を焼いたことよく覚えている。

攻撃面ではスピードを生かした裏への飛び出しや、サイドでの1対1、ボールを失った後のカウンターには注意したい。ベトナムはシュートの意識が強く、多少の距離があっても積極的にゴールを狙ってくる。今大会の韓国戦でもシュートがディフェンスに当たってコースが変わってゴールに吸い込まれたシーンが2点あった。ベトナムのシュート意識の高さは脅威であり、個人技があり、なおかつパンチ力のある選手も揃っているため、「簡単にシュートを打たせない」ことは、この試合のテーマの一つだろう。

ベトナムを指揮するのは2016年W杯優勝監督

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ベトナムを率いるのは、アルゼンチン人監督ディエゴ・ジェストッツィ氏だ。現役時代には、日本代表コーチの高橋健介氏とスペインのカハ・セゴビアでチームメイトだったこともあり、指導者としても才覚が認められている人物である。

現役引退後に指導の道へ進み、2016年のW杯では母国アルゼンチンを初優勝に導いた。1989年の初開催以降の7大会中、ブラジルが5回、スペインが2回と、世界のフットサルに続いていた2強時代の流れを止め、新しい歴史を創出したという点でも、彼の功績は大きい。その後、スペインの強豪エルポソ・ムルシアの監督を経て、2022年にベトナム代表の監督に就任した。日本にとって非常にやっかいな相手だ。

世界的に知られる44歳の智将が率いるベトナムは、これまで以上の高みを目指している。サウジアラビアのゴレイロを使った精度の高い“ナテュラルパワープレー”に対してもしっかりと対応し、パワープレー返しで2ゴールを奪ってみせた。監督によるスカウティング、そして提示された対応の仕方を選手が体現した結果だろう。今大会のメンバーには前回のW杯を経験した選手も多く、日本は大きな警戒が必要だ。

キープレイヤーは、かつてY.S.C.C.横浜に所属したこともある背番号8番ミンティーと背番号9番タイ・フーイだ。ミンティーはサウジアラビア戦でチーム3点目となる素晴らしいパワープレー返しを決めて勝利に貢献。タイ・フーイも韓国戦ではオウンゴールを誘発したシュートと、左サイドから強烈なフィニッシュで2得点に絡んでいる。日本でのプレー経験がある2人のゴールゲッターには注意したい。

日本がノックアウトステージに進むためには勝利が絶対条件だ。さらに、グループ1位突破には「2点差以上での勝利」が求められる。アジアカップ優勝に向けた”決勝戦”は、2016年大会のリベンジを果たす、文句なしの勝利を決めたいところだ。

■プロフィール
文=渡邉 知晃(わたなべ・ともあき)

1986年4月29日生まれ。福島県出身。小学2年生からサッカーを始め、順天堂大2年時にフットサルに転向。BOTSWANA FC MEGURO、ステラミーゴいわて花巻、名古屋オーシャンズ、立川・府中アスレティックFC、大連元朝足蹴倶楽部(中国)でプレー。日本代表として国際Aマッチ59試合出場・20得点、Fリーグ2017-2018シーズン得点王(45得点)、通算323試合出場・201得点など数々の実績を残し、2020-2021シーズン限りで現役を引退。子供への指導のかたわら、フットボールライターとして執筆業にも挑戦中。

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