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【小倉茂徳の視点】第7回・絶妙な戦略を見せたレッドブル…フェルスタッペン今季初Vの要因とは?|F1

読了時間 9分
2020-08-12 Formula 1 F1 Verstappen Red Bull Getty Images

文・小倉茂徳(おぐら・しげのり)

モータースポーツジャーナリスト・解説者。鈴鹿サーキットと同じ1962年生まれ。1987-88年ホンダのF1チームの広報スタッフとしてF1を転戦。以後、現職に。子供向けにレーシングカーの仕組みと面白さを伝えながらSTEM教育への入り口となるレクチャーも行っている。2016年からは、スポーツのネット配信DAZNのF1解説を担当。

予選から始まっていた戦い

2020-08-12 Formula 1 F1 Verstappen Red Bull

F1 70周年GPは、マックス・フェルスタッペンの圧勝でした。フェルスタッペンにもレッドブル・ホンダにとっても今季初勝利。今回のフェルスタッペンとレッドブル・ホンダの勝利への動きは、土曜日の予選から始まっていました。

2週連続でシルバーストーンサーキットでのレース開催でしたが、今回のF1 70周年GPは、前週のイギリスGPよりもタイヤが1段階柔らかいものにされていました。2週連続で同じタイヤにしないことで、レース展開に変化が出ることを期待してのものでした。

一番柔らかいソフトタイヤは、今年のシルバーストーンでは初めて使うものでした。金曜日のフリー走行で各チームはこれを試しますが、長持ちせず、決勝には使いにくいとなりました。

そこで、予選ではラップタイムが速くなるソフトタイヤを使い、決勝ではより長持ちしそうなミディアムやハードタイヤを使いたところでした。

ところが予選のルールでは、Q2からQ3に進出した10人のドライバーは、Q2でトップ10となったラップで使ったタイヤでスタートしなければならないというルールがあります。

結局、予選トップ10となったドライバーのうち、9人はミディアムタイヤでスタートとなりました。でも、フェルスタッペンだけは、予選Q2をなんとかハードタイヤで通過できるよう頑張って走り、決勝をハードタイヤでスタートし、戦略とレース展開の自由度をより拡げることに成功しました。

タイヤの使い方が勝敗を左右した

決勝でもスタートからフェルスタッペンはハードタイヤでソフトタイヤのメルセデスについていきます。

しかも、フェルスタッペンはタイヤをややいたわって、より長持ちさせる走りもしていました。

一方、ミディアムタイヤでスタートしたメルセデスのバルテリ・ボッタスとルイス・ハミルトンはタイヤが消耗してしまい、それぞれ13周と14周でハードタイヤに換えます。

でも、これでは2回目のピットストップが必要なことが明らかになりました。

フェルスタッペンは、なかなかピットストップしません。ライバルにとってフェルスタッペンは、1回ストップか2回ストップか戦略の出方が見えず、しかもハード、ミディアムとソフトの新品タイヤという切り札を3枚持っていて、どのカードを切ることも可能という悩ましい存在になりました。

フェルスタッペンは、ちょうどレースの中間点となる26周目にタイヤをミディアムに交換します。

これでトップを争っていたメルセデスチームはフェルスタッペンが1回ストップで行くのかと警戒します。結局、フェルスタッペンはミディアムタイヤをすぐに捨てて、再度新品ハードタイヤに交換しゴールに向かいました。

メルセデス勢の2台も再度新品のハードタイヤに交換して対抗しますが、やはりタイヤの消耗が早く、フェルスタッペンにかないませんでした。

今回は、タイヤをうまく使えたレッドブルのマシンが優っていました。また、タイヤとマシンの性能を最大限に引き出したフェルスタッペンのドライビングも輝いていました。

4位で見せたルクレールの成長ぶり

2020-08-12 Formula 1 F1 Leclerc

多くのドライバーがタイヤを心配して2回ストップの戦略をとったなか、フェラーリのチャールズ・ルクレールは1回のピットストップで走り切り、4位を確保しました。

データでは2回ストップが良いとされていましたが、ルクレールはドライバーの感覚から1回で行けると判断しました。

しかも、前年はタイヤの使い方が課題だったのを、今年はタイヤをうまく使っての1回ストップでした。表彰台には上がれませんでしたが、ルクレールのさらなる成長ぶりも見えました。

夏のスペインへ

F1は2回目の3連戦の最中です。今週末は連戦3つ目のスペインGPです。

真夏のバルセロナでのスペインGPは初めてです。スペインGPはイギリスGPと同じタイヤとなります。暑いだけにタイヤの使い方がまた課題になるかもしれません。

メルセデスの連勝にストップをかけたレッドブル・ホンダが連勝するのか?

メルセデスが巻き返すのか?

より激しさを増した中団グループの激戦とともに、とても楽しみなところです。

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【連載】小倉茂徳の視点

チーム・ドライバー

日程・番組表

  レース フリー走行・予選 決勝
第1戦 オーストリアGP 7月3日(金) ~ 4日(土) 7月5日(日)
第2戦 シュタイアーマルクGP 7月10日(金) ~11日(土) 7月12日(日)
第3戦 ハンガリーGP 7月17日(金) ~18日(土) 7月19日(日)
第4戦 イギリスGP 7月31日(金) ~ 8月1日(土) 8月2日(日)
第5戦 70周年記念GP 8月7日(金) ~ 8日(土) 8月9日(日)
第6戦 スペインGP 8月14日(金) ~15日(土) 8月16日(日)
第7戦 ベルギーGP 8月28日(金) ~29日(土) 8月30日(日)
第8戦 イタリアGP 9月4日(金) ~ 5日(土) 9月6日(日)
第9戦 トスカーナ・フェラーリ1000GP 9月11日(金) ~12日(土) 9月13日(日)
第10戦 ロシアGP 9月25日(金) ~ 26日(土) 9月27日(日)
第11戦 アイフェルGP 10月9日(金) ~ 10日(土) 10月11日(日)
第12戦 ポルトガルGP 10月23日(金) ~24日(土) 10月25日(日)
第13戦 エミリア・ロマーニャGP 10月31日(土) 11月1日(日)
第14戦 トルコGP 11月13日(金) ~ 14日(土) 11月15日(日)
第15戦 バーレーンGP 11月27日(金) ~ 28日(土) 11月29日(日)
第16戦 サクヒールGP 12月4日(金) ~5日(土) 12月6日(日)
第17戦 アブダビGP 12月11日(金) ~ 12日(土) 12月13日(日)

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