言わずと知れたイタリアの“跳ね馬”。F1において最も長い歴史を持つ名門チーム『スクーデリア・フェラーリ・ミッション・ウィノウ』。
歴史
エンツォ・フェラーリによりアルファロメオのセミワークスチームとして立ち上がり、F1には1950年の初年度から参戦。1951年のイギリスGPではアルファロメオを破ってF1初勝利をマーク。1952年、1953年にはアルベルト・アスカリが2連覇を達成し、黎明期からワールドチャンピオンを輩出している。
1960年代に入るとフィル・ヒル、ジョン・サーティースなどがワールドチャンピオンに輝くも、クーパー、ロータスなどイギリス勢相手に苦戦する状況となった。また、この時期はヴォルフガング・フォン・トリップス(1961年イタリアGPで事故死)、ロレンツォ・バンディーニ(1967年モナコGPでクラッシュして炎に包まれ、3日後に他界)など有力ドライバーをレース中の事故で失うなど、フェラーリにとっては苦難の時代でもあった。
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1970年代前半はやや低迷したものの、1975年にニキ・ラウダがドライバーズタイトルを獲得すると、この年からコンストラクターズ3連覇を達成。この後、フェラーリのエースドライバーとなったジル・ヴィルヌーブが1982年、ベルギーGP予選で事故死する悲劇に遭う。1982年、1983年とコンストラクターズタイトルは獲得するも、この後フェラーリはミケーレ・アルボレート、ゲルハルト・ベルガー、ナイジェル・マンセル、アラン・プロストなどの有力ドライバーを要しながら年間タイトルに手の届かないシーズンが続いた。
シューマッハを迎えた後に復権
そして迎えた1996年、直近2シーズンにベネトン・フォードでドライバーズタイトルを連覇していたミハエル・シューマッハが加入し、ここからチームは低迷期から抜け出すことに成功。1999年は年間王者こそマクラーレンのミカ・ハッキネンとなったが、コンストラクターズタイトルを16年ぶりに獲得している。
2000年代に入るとフェラーリの強さが顕著となり、シューマッハ&ルーベンス・バリチェロ体制で2000年~2004年までシューマッハは5季連続ドライバーズチャンピオンに。2005年、2006年の2年はライバルのルノーにかなわず、シューマッハはこのシーズンをもって引退(後にメルセデスから2010年に復帰)した。
2007年にはシューマッハの後釜キミ・ライコネンがワールドチャンピオンとなり、ライコネン&フェリペ・マッサのコンビでフェラーリは2007年、2008年と2年連続でコンストラクターズタイトルを手にしている。
その後はフェルナンド・アロンソ、セバスチャン・ベッテルなど元王者を迎え入れるも総合優勝から遠ざかっており、2015年から在籍しているベッテルも2020年限りでチームから去ることが確定。2021年からはシャルル・ルクレール、カルロス・サインツのラインナップとなることが2020年5月14日に発表された。
2020年の成績
シーズンスタートよりも前に早くも来季(2021シーズン)の布陣が決まるという異例の状態となったフェラーリ。開幕戦のオーストリアGPでは予選7番手スタートのルクレールが2位フィニッシュを果たして上々の滑り出しに見えたが、その後はマシンのポテンシャル不足に苦しみ、昨季まで戦っていた3強の一角から外れるような位置で戦うことを余儀なくされる。それどころかマクラーレン、レーシング・ポイント、ルノーらライバルチームよりも戦力的に見劣りすることは否めず、予選ではQ2止まりのケースも頻発。決勝でもなかなか上位争いに食い込めない展開が続いた。
第9戦ではフェラーリのF1参戦1000グランプリ目を記念し、レース名がトスカーナ・フェラーリ1000GPと冠された。70年前をイメージしたえんじ色のスペシャルカラーでフェラーリは記念レースに挑むも、ルクレール8位、ベッテル10位と物足りない結果に。
シーズンを通じて表彰台の回数もルクレール2度、ベッテル1度に終わり、131ポイントでコンストラクターズ6位。ドライバーズポイントでもルクレールが98ポイントで8位、一方でベッテルは33ポイントで13位に終わり、ベッテル&ルクレールの最終シーズンは1年を通じて不振の内容に終止した。
なお、フェラーリが未勝利に終わったのは2016年以来だった。だがコンストラクターズ6位と5番手に届かなかったのは近年例がなく、鳴かず飛ばずでコンストラクターズ10位に終わった1980年に匹敵するほどの大不振だった。
2021シーズンはルクレール&サインツの新ラインナップで、赤い跳ね馬は復活を果たすことができるのだろうか。
ドライバー
シャルル・ルクレール
1997年10月16日生まれ|モナコ国籍|ザウバー(2018)、フェラーリ(2019~)
通算成績(2020年終了時点)
- 出走/59回
- 優勝/2回
- PP/7回
- FL/4回
2020年の成績
- 年間:98ポイント/8位
- 優勝/0回
- PP/0回
- FL/0回
レース名 | 決勝順位 |
---|---|
第1戦オーストリアGP | 2位 |
第2戦シュタイアーマルクGP | Ret. |
第3戦ハンガリーGP | 11位 |
第4戦イギリスGP | 3位 |
第5戦70周年記念GP | 4位 |
第6戦スペインGP | Ret. |
第7戦ベルギーGP | 14位 |
第8戦イタリアGP | Ret. |
第9戦トスカーナGP | 8位 |
第10戦ロシアGP | 6位 |
第11戦アイフェルGP | 7位 |
第12戦ポルトガルGP | 4位 |
第13戦エミリア・ロマーニャGP | 5位 |
第14戦トルコGP | 4位 |
第15戦バーレーンGP | 10位 |
第16戦サクヒールGP | Ret. |
第17戦アブダビGP | 13位 |
カルロス・サインツ
1994年9月1日生まれ|スペイン国籍|トロ・ロッソ(2015~2017)、ルノー(2017~2018)、マクラーレン(2019~2020)、フェラーリ(2021~)
通算成績(2020年終了時点)
- 出走/119回
- 優勝/0回
- PP/0回
- FL/1回
2020年の成績
- 年間:105ポイント/6位
- 優勝/0回
- PP/0回
- FL/1回
レース名 | 決勝順位 |
---|---|
第1戦オーストリアGP | 5位 |
第2戦シュタイアーマルクGP | 9位 |
第3戦ハンガリーGP | 9位 |
第4戦イギリスGP | 13位 |
第5戦70周年記念GP | 13位 |
第6戦スペインGP | 6位 |
第7戦ベルギーGP | 欠場 |
第8戦イタリアGP | 2位 |
第9戦トスカーナGP | Ret. |
第10戦ロシアGP | Ret. |
第11戦アイフェルGP | 5位 |
第12戦ポルトガルGP | 6位 |
第13戦エミリア・ロマーニャGP | 7位 |
第14戦トルコGP | 5位 |
第15戦バーレーンGP | 5位 |
第16戦サクヒールGP | 4位 |
第17戦アブダビGP | 6位 |
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チーム・ドライバー
日程・番組表
レース | フリー走行・予選 | 決勝 | |
---|---|---|---|
第1戦 | バーレーンGP | 3月26日(金) ~27日(土) | 3月28日(日) |
第2戦 | エミリア・ロマーニャGP | 4月16日(金) ~17日(土) | 4月18日(日) |
第3戦 | ポルトガルGP | 4月30日(金) ~5月1日(土) | 5月2日(日) |
第4戦 | スペインGP | 5月7日(金) ~ 8日(土) | 5月9日(日) |
第5戦 | モナコGP | 5月21日(金) ~22日(土) | 5月23日(日) |
第6戦 | アゼルバイジャンGP | 6月4日(金) ~5日(土) | 6月6日(日) |
第7戦 | カナダGP | 6月11日(金) ~ 12日(土) | 6月13日(日) |
第8戦 | フランスGP | 6月25日(金) ~26日(土) | 6月27日(日) |
第9戦 | オーストリアGP | 7月2日(金) ~ 3日(土) | 7月4日(日) |
第10戦 | イギリスGP | 7月16日(金) ~ 17日(土) | 7月18日(日) |
第11戦 | ハンガリーGP | 7月30日(金) ~31日(土) | 8月1日(日) |
第12戦 | ベルギーGP | 8月27日(金) ~28日(土) | 8月29日(日) |
第13戦 | オランダGP | 9月3日(金) ~ 4日(土) | 9月5日(日) |
第14戦 | イタリアGP | 9月10日(金) ~ 11日(土) | 9月12日(日) |
第15戦 | ロシアGP | 9月24日(金) ~25日(土) | 9月26日(日) |
第16戦 | シンガポールGP | 10月1日(金) ~ 2日(土) | 10月3日(日) |
第17戦 | 日本GP | 10月8日(金) ~ 9日(土) | 10月10日(日) |
第18戦 | アメリカGP | 10月22日(金) ~ 23日(土) | 10月24日(日) |
第19戦 | メキシコGP | 10月29日(金) ~ 30日(土) | 10月31日(日) |
第20戦 | サンパウロGP | 11月12日(金) ~ 13日(土) | 11月14日(日) |
第21戦 | オーストラリアGP | 11月19日(金) ~ 20日(土) | 11月21日(日) |
第22戦 | サウジアラビアGP | 12月3日(金) ~ 4日(土) | 12月5日(日) |
第23戦 | アブダビGP | 12月10日(金) ~ 11日(土) | 12月12日(日) |
F1の視聴方法
DAZNでは2021年もF1™全レース配信予定。またメインフィード、オンボードカメラ、ドライバーズ・トラッカー、ライブタイミングを一つの画面で見ることができるオリジナル番組「F1 ZONE」や、「F1 LAB(ラボ)」といったコンテンツを配信。さらにレース後にはハイライト映像が配信され、また2週間見逃し配信が視聴可能だ。 また、F1™以外にもJリーグ、欧州サッカー、プロ野球など多彩なスポーツコンテンツを楽しむことができる。
DAZNの月額料金は1,925円 (税込)。加入後は1ヶ月の無料体験期間がある。登録方法は以下の通り:
- DAZN にアクセスし、登録ページへ
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