経歴
カートで評価を高めフォーミュラの世界へ
1999年生まれ、イギリス・ブリストル出身のランド・ノリスは、7歳からカートを始めると欧州のカテゴリーや国際大会などでタイトルを獲得。世界カート選手権(KFクラス)では、史上最年少でチャンピオンに輝くなど、10代前半から名を馳せた存在だった。
2015年のフォーミュラ参戦後も速さに磨きをかけ、翌年にはフォーミュラ・ルノー2.0、トヨタ・レーシング・シリーズなどでタイトルを獲得。2017年にはFIA ヨーロッパ・フォーミュラ3選手権を制し、F2へとステップアップを果たした。そして迎えた2018年、F2でジョージ・ラッセル(ウィリアムズ)に次ぐ年間2位の成績を残し、トントン拍子でF1まで上り詰めた。
マクラーレン初の10代F1ドライバーに
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ヨーロッパF3に参戦していた2017年よりマクラーレンのジュニアドライバーとして活動していたノリスは、F2と並行してマクラーレンのテストドライバーも担当。2018年の第13戦ベルギーGPでフリー走行デビューを果たした。その走りが評価され、翌2019年にマクラーレンのレギュラードライバーとしてシートを獲得した。
1966年からF1に参戦する古豪マクラーレンにおいて、初めての10代のF1ドライバーとなったノリス。2019年、全21戦中11戦で入賞し、チームのコンストラクターズ4位獲得に大きく貢献した。デビュー2戦目ながらバーレーンGPでは自己最高位の6位入賞を果たし、シーズンを通して高い適応力、そしてルーキー離れした安定感を見せつけた。
F1では2シーズン目となる2020シーズンは、開幕戦のオーストリアGPで初の3位表彰台を経験し、同時にキャリア初のファステストラップもマーク。結果的に同シーズンの表彰台は開幕戦のみだったが、4位2回、5位2回と上位勢を脅かす走りを見せた。
2021年は優勝まであと一歩のレースも
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2021年の相棒はダニエル・リカルドにスイッチとなり、マクラーレンのパワーユニットもルノーからメルセデスに変わることとなった。
メルセデスのエンジンに変わってもマクラーレンは十分なポテンシャルを示し、ノリスはそんな中でも開幕戦からイギリスGPまで10戦連続入賞を果たすなど、着実にポイントを手にする安定感を示した。
イタリアGPではタイトルを争うルイス・ハミルトンとマックス・フェルスタッペンが接触で両者リタイアとなったこともあり、その混乱に乗じてリカルドーノリスのマクラーレンワン・ツーが実現した。
そしてロシアGPではノリスがポールポジションを獲得。これはマクラーレンとして9年ぶりとなるポールスタートだった。ノリスは決勝でもあわやポール・トゥ・ウィンかと思われたが、終盤になって急に雨が降ってくると状況が一変。トップのノリスはピットからインターミディエイトに変えるよう指示を受けると、トラックポジションを失う状況から「入らない!」と断固拒否。すると2番手ハミルトンはインターミディエイトに履き替え、雨脚が強まる状況下、ドライタイヤでコントロールに苦しむノリスを難なく脱いていく。
結果としてノリスは遅れてピットに入りタイヤを履き替えるも、大きくポジションを落としての7位フィニッシュとなった。あと一方で優勝に手が届かなかったノリスだったが、2021年は3度表彰台に上がり、ポールポジションも獲得するなど、すでにトップ争いができるだけの力は示している。
2022年は3強6人以外で唯一表彰台に
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2022年もノリスは第2戦サウジアラビアGPで7位となり同年初入賞を飾ると、第3戦オーストラリアGPは5位、第4戦エミリア・ロマーニャGPでは3位表彰台に上がるなど、好調な滑り出しを見せた。
だがこのシーズンは上位3チーム(レッドブル&フェラーリ&メルセデス)6人とそれ以外の戦力差が大きい力関係となり、前述3チーム6人以外で表彰台に上がったのは、結果的にノリスの第4戦のみとなった。
それでもノリスは22レース中17度の入賞を果たし、122ポイントで総合7位フィニッシュ。僚友リカルドが37ポイントで総合11位に終わったことを考えると、ノリスはマクラーレンのエース及びポイントゲッターとしてしっかり責務を果たしたと言えるだろう。
そして2023年、マクラーレンはリカルドが去り、2021年のF2王者であるオスカー・ピアストリがレギュラードライバー採用となった。実力者であることを示しながら未勝利が続いているノリスにとっても、名門マクラーレンを再びトップ争いに押し上げるため、正念場の2023年となる。
プロフィール
ランド・ノリス
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1999年11月13日生まれ|イギリス国籍|マクラーレン(2019~)
通算成績(2022年終了時点)
- 出走/82回
- 優勝/0回
- PP/1回
- FL/5回
年 | チーム名 | 勝利数 | 年間成績 |
---|---|---|---|
2019年 | マクラーレン | 0勝 | 11位 |
2020年 | マクラーレン | 0勝 | 9位 |
2021年 | マクラーレン | 0勝 | 6位 |
2022年 | マクラーレン | 0勝 | 7位 |
2022年の成績
- 年間:122ポイント/7位
- 優勝/0回
- PP/0回
- FL/2回
レース名 | 決勝順位 |
---|---|
第1戦バーレーンGP | 15位 |
第2戦サウジアラビアGP | 7位 |
第3戦オーストラリアGP | 5位 |
第4戦エミリア・ロマーニャGP | 3位 |
第5戦マイアミGP | Ret. |
第6戦スペインGP | 8位 |
第7戦モナコGP | 6位 |
第8戦アゼルバイジャンGP | 9位 |
第9戦カナダGP | 15位 |
第10戦イギリスGP | 6位 |
第11戦オーストリアGP | 7位 |
第12戦フランスGP | 7位 |
第13戦ハンガリーGP | 7位 |
第14戦ベルギーGP | 12位 |
第15戦オランダGP | 7位 |
第16戦イタリアGP | 7位 |
第17戦シンガポールGP | 4位 |
第18戦日本GP | 10位 |
第19戦アメリカGP | 6位 |
第20戦メキシコGP | 9位 |
第21戦サンパウロGP | Ret. |
第22戦アブダビGP | 6位 |
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チーム・ドライバー
日程・番組表
レース | フリー走行・予選 | 決勝 | |
---|---|---|---|
第1戦 | バーレーンGP | 3月3日(金) ~4日(土) | 3月5日(日) |
第2戦 | サウジアラビアGP | 3月17日(金) ~18日(土) | 3月19日(日) |
第3戦 | オーストラリアGP | 3月31日(金) ~ 4月1日(土) | 4月2日(日) |
第4戦 | 未定 | 4月14日(金) ~ 15日(土) | 4月16日(日) |
第5戦 | アゼルバイジャンGP | 4月28日(金) ~ 29日(土) | 4月30日(日) |
第6戦 | マイアミGP | 5月5日(金) ~ 6日(土) | 5月7日(日) |
第7戦 | エミリア・ロマーニャGP | 5月19日(金) ~ 20日(土) | 5月21日(日) |
第8戦 | モナコGP | 5月26日(金) ~ 27日(土) | 5月28日(日) |
第9戦 | スペインGP | 6月2日(金) ~ 3日(土) | 6月4日(日) |
第10戦 | カナダGP | 6月16日(金) ~ 17日(土) | 6月18日(日) |
第11戦 | オーストリアGP | 6月30日(金) ~ 7月1日(土) | 7月2日(日) |
第12戦 | イギリスGP | 7月7日(金) ~ 8日(土) | 7月9日(日) |
第13戦 | ハンガリーGP | 7月21日(金) ~ 22日(土) | 7月23日(日) |
第14戦 | ベルギーGP | 7月28日(金) ~ 29日(土) | 7月30日(日) |
第15戦 | オランダGP | 8月25日(金) ~ 26日(土) | 8月27日(日) |
第16戦 | イタリアGP | 9月1日(金) ~ 2日(土) | 9月3日(日) |
第17戦 | シンガポールGP | 9月15日(金) ~ 16日(土) | 9月17日(日) |
第18戦 | 日本GP | 9月22日(金) ~ 23日(土) | 9月24日(日) |
第19戦 | カタールGP | 10月6日(金) ~ 7日(土) | 10月8日(日) |
第20戦 | アメリカGP | 10月20日(金) ~ 21日(土) | 10月22日(日) |
第21戦 | メキシコGP | 10月27日(金) ~ 28日(土) | 10月29日(日) |
第22戦 | サンパウロGP | 11月3日(金) ~ 4日(土) | 11月5日(日) |
第23戦 | ラスベガスGP | 11月16日(木) ~ 17日(金) | 11月18日(土) |
第24戦 | アブダビGP | 11月24日(金) ~ 25日(土) | 11月26日(日) |