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【2・3月 月間ベストヒーロー賞インタビュー】7戦5発で完全復活を遂げた大久保嘉人「FWはヒーローにならないとダメ」 | Jリーグ

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初回となる2・3月のベストヒーロー賞には、開幕から7戦5ゴールで完全復活を遂げたセレッソ大阪FW大久保嘉人を選出した。一度は引退もよぎった中、プロキャリアをスタートさせたC大阪への移籍を決断し、満を辞して迎えた今シーズン。チーム最多5ゴールで新生・セレッソを勝利に導くヒーロー級の活躍を見せたストライカーは、どのように完全復活を遂げてきたのか。本人にこの期間を振り返ってもらう。

フロンターレの時と同じ感覚

開幕から3戦連続ゴールなど好スタートを切ることができたのは、「フロンターレにいた時と同じ感覚」でゴールを積み重ねていることができているから。そのことが何よりも好調な証なのだ。

―――2・3月では、7試合で5ゴールという大活躍でした。この期間を振り返ってみていかがでしょう。

覚悟を持って入ったシーズンだったので、早めに得点が取れれば、トントン拍子で得点を取れる感覚はありました。ただ、ズルズルいってしまうかもしれないという心配なところもあったので、早めにゴールを取ることができて良い時のように進んでいる感覚です。

―――開幕戦となった柏レイソル戦でゴールを奪えたことが大きかったですか? 

FWはとにかく早めに得点が取れないと、結構ズルズルいってしまうもの。それだけは避けたいと思いながらやっていました。

―――その後、順調にゴールが取れています。大久保選手にとって得点を取り続けることはどんな効果をもたらしていますか?

やはり余裕が生まれてきますよね。得点が取れない試合でも『いつかまたチャンスは来るから、そこに集中しよう』という思いにもなりますし、ボールが来ても落ち着いてプレーできている。シュートチャンスも1回だけではないので、1回目でジャブを打って、2回目は違うパターン、という駆け引きもできます。それができているのは大きいです。

―――時に、ストライカーは打てば入るような感覚があると聞きます。

川崎フロンターレにいた時と同じような感覚はありますね。

完全復活の理由

いくら好調でも、ゴールを奪い続けることは誰にでもできる芸当ではない。特にプロキャリア20年目の昨季は、自身初の無得点に終わった。そこからどのように完全復活を遂げてきたのか迫ってみた。

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―――5ゴールを振り返るとクロスから4得点。欲しいタイミングでボールを受けられている証でしょうか?

自分にとってはボールが出てくることが1番大きいです。身長は高くないですけど、タイミングだけで(マークを)外せるし、その自信はずっと持っていました。ただ、得点が取れていない時期は、本当に何をやっても(ボールが)来ないことが多かった。あれだけボールが来れば、当たり前に(ゴールが)奪えることをまた証明できたと思います。

―――得点を取れる感覚はありながらも、ボールが来ないジレンマを抱えていたと。

『ボールが来れば』と、ずっと言い続けてきました。それは本当に間違いないと思っています。FWは、ボールが来ないとシュートも打てない。自分はチャンスメークしながらゴールに向かっていくタイプなので、最後のところでボールが来ないとチャンスメークとしか捉えられない。自分と見ている人の考えは『違うんだろうな』という歯痒さもずっとありました。

―――今年、自分の欲しいタイミングでボールを受けられている要因を教えてください。

みんなが自分の特徴をわかってくれていて、シンプルに自分へ(パスを)当ててくれる。気を遣える選手が多いですね。スピードを上げる前にボールがパンっと出てくる。その遊びパスが出てくることで、ディフェンスと駆け引きもできています。(得点が取れない時期は)自分が間違っているのかなと思うこともありましたけど、セレッソにきて効率がすごく良いですし、みんな頭が良い。『やっぱこれだよね』というプレーが多いですね。ニアに入る時もどんどん出てくるので、あとは本当に決めるだけ。そこに集中できるようになりました。

―――言葉の端々から充実感を感じます。

これがサッカーだなと思いながら楽しんでプレーできています。

功を奏した肉体改造

一度は引退も覚悟したため、今季へ懸ける思いは相当なものだった。それは準備期間にも現れている。シーズン始動前には元競輪選手の後藤圭司トレーナーの下、低酸素トレーニング施設でハードな肉体改造を行ってきたことも好スタートを切れた要因だ。

―――オフには元競輪選手の後藤圭司スポーツトレーナーの下でハードなトレーニングを積んでいたと聞いています。それが開幕からの好調につながっているところはありますか? 

昨年、怪我が多かったので、それだけは避けたいと思ってオフから太らないようにするために、あのようなトレーニングをやろうと決めました。体を作り直した感覚はないですけど、それによって太らずにシーズンに入ることができた。今までにしたことがないトレーニングだったので、すごく新しかったですし、自分の中では良かったと思っています。

―――引退を考えたという話もありましたが、体の面ではまだまだやれる感覚があったのでしょうか?

もちろんありました。ただ、チームがないとプレーすることはできません。そこでセレッソが声をかけてくれて、最後のチャンスだと思って、やるしかないと思っていました。やはり自分の体は自分にしかわからないわけで、33歳や34歳でベテランと言う人もいますけど、『同じにするなよ』とは思っていました。プロの中で年齢が高い方でも、まだまだやれるところを示したいという思いはあります。

―――さらに得点を伸ばせるイメージが湧いていそうですね。

全然あります。ただ、あまり先のことを見ずに、1点、1点を積み重ねていきたいとしか、今は思っていません。

理想のヒーロー像

大久保嘉人にとっての理想のヒーロー像は“ゴレンジャー”。子供に夢を与え、ピンチの時に救世主となれる存在。また、4児の父親として、自分の子供たちにとっても憧れのかっこいいお父さん、そしてヒーローであり続けることが大きなモチベーションになっている。

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―――2・3月の活躍でヒーローになれた自負はありますか?

FWはヒーローにならないとダメだと思いますし、常にそういう気持ちを持って試合に挑んでいます。FWとしてそういう場面をかなり見せられたかなと思っています。

―――誰のヒーローになれたと感じていますか?

やはり(自分の)子供たちです。あの4人はいつも試合を見ていて、自分が得点を取れば、ゴールパフォーマンスの真似をしたりしています。昨年、得点を取れていなかったので、今年は(ゴールパフォーマンスを)見せたいなと思っていたら(ゴールを)取ることができましたし、そうすることですごく喜んでくれている。ヒーローになることができたかなと思います。

―――大阪では三男のお子さんと2人暮らしを始めたと聞いています。

プレーに影響はないですけど、ただ、今まで一切何もしていなかったというか、近くにリモコンがあったら『取って』というようなタイプでした。その中で、今は帰ってきて宿題や連絡帳を見たりしなければいけないですし、それでいて忘れ物もさせられない。これは、こういう機会がないとこんなに大変だとはわからなかった。そこは本当に良かったと思います。ただ、今後この生活が終わった時に自分がどうなっているんだろうというのは、たまに思いますね(笑)。

―――そんなお子さんたちに活躍する姿を見せ続けたいですよね。

やはりそうですね。(子供たちは)サッカーにみんなハマっていますし、大久保嘉人という存在もわかっている。それをより長く見せ続けられたらいいなと思います。

―――そのことが大きなモチベーションにもなっていると。

間違いないです。まだまだ見せたいという思いで毎試合やっています。

―――これからの自分自身にはどんなことを期待していますか?

チームが苦しい時に得点を取って、チームを勝たせる。そんな存在になれることを期待しています。

前人未到のJ1通算200ゴールという大台にあと10点と迫っている大久保は、あくまで「1点、1点を積み重ねていきたい」と目の前の試合での活躍を見据えている。果たして今後、どんな活躍を見せてくれるか。今季、大久保嘉人から目が離せない。

文・インタビュー 森亮太

1990年、静岡県出身。静岡県を拠点にフリーライターとして活動中。2018年からは、サッカー専門新聞「エルゴラッソ」にてジュビロ磐田、アスルクラロ沼津の番記者を担当している。

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