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【インタビュー】「原監督が選手の特徴をうまくやり繰りしている」。解説者・仁志敏久が語る読売ジャイアンツの強さと他球団の課題 | セ・リーグ | プロ野球

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2020-10-07-npb-Giants-HARA 時事通信

現役時代は読売ジャイアンツや横浜ベイスターズ(現:横浜DeNAベイスターズ)で、内野手として活躍し、現在はDAZNのプロ野球放送で解説を務める仁志敏久氏。論理的な野球理論に定評がある仁志氏に、セ・リーグ6球団のここまでの戦いぶりについてについて語ってもらった。※インタビューは10/3に実施

(インタビュー・構成=川嶋正隆)

──今シーズンは読売ジャイアンツが首位を独走している状況ですね。

ジャイアンツについては、固定された選手がそれほどいないですね。一般的に言われている選手層という部分では厚いかもしれませんが、決まった選手がいないとみています。選手を固定できていないなかで原辰徳監督が、いろいろな選手の特徴をうまくやり繰りしているという印象ですね。

──得点数、失点数、本塁打、チーム防御率など様々な項目でトップの成績ですが、一方でチーム打率は3位の成績です。

野球界全体を見て、今はどうしても打って打っての戦いが主流ですよね。ただ、ジャイアンツって伝統的に1点を取ることや失うことへの執着がすごい。日本ならではの攻撃ってたくさんあって、例えばスクイズだったりエンドランだったり、バスターエンドラン。打って打っての時代だからこそ、そういう細かな野球で1点を取りにいくことの重要性があります。

チームとして相手の投手を打てないとき、ここであと一点が欲しいという大事な場面で、そういう細かな野球が生かされると思います。一方で打つだけのチームは、本当に打てなければそれで終わり。

ジャイアンツは元々戦力が整っていますが、それに加えて1点をもぎ取る攻撃ができたり、逆に点を取られないような戦いができます。打って打っての時代でも、こういう伝統を継承して、それを忘れずにやっている。そこに強さがあると思いますね。

──仰るように、原監督は主軸にもバントを命じるなど勝ちに徹している印象が強いですね。

もちろん選手たちはジャイアンツという看板を背負っているので、監督に従って戦っています。そのプレーをやる意味を選手たちが理解して、しっかりとやる。主力選手でもバントの練習をちゃんとしているチームですからね。どの選手も、自分がバントをすることになったとしても、勝ちたいと思っているからやる。自分が損してでも勝ちたいと思えるかどうかですね。

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──その穴がない巨人を追いかける阪神タイガースについてはいかがでしょうか?

阪神については、シーズン前に思い描いていたものと今では違っているのかなと思います。やはり外国人が未知数でしたし、今は大山を4番に使うなどやりくりしています。シーズンに入ってからチームができ始めた感じですね。

シーズンの中盤ぐらいから、勝てるチームになってきたなと思います。それでもまだ改造中で、チームにはベテランが多く、逆に若い選手が少ない。そして今年は藤川球児が引退しますよね。彼のようなベテランの選手が引退していなくなったときに、彼らに変わるような選手はそうそう出てこないです。経験があるベテランたちの穴を埋めるために、若手を育成する必要があります。そういう意味では今年の阪神を見ていると、将来的には展望をできるような素材が居るチームかなと思いますね。

──横浜DeNAベイスターズはいかがでしょう?

ベイスターズは絶頂期を迎えており、去年あたりが一番良かったと思います。僕はOBなので少し厳しいことを言うと、ジャイアンツを独走させているのは、ベイスターズに大きな責任があると思っています。

ある意味、ジャイアンツより選手は揃っていますよね。ジャイアンツのように選手を取っ替え引っ替えするようなことはできませんが、絶対的なレギュラーは揃っています。野手陣だけでなく、投手陣も先発から抑えまで揃っている。そのなかで勝てないのは、足りないものがたくさんあるということです。

──DeNAは、チーム打率が6球団でトップの成績が示すように打つチームです。なかなか勝ちに結びつかない理由はどこにあるのでしょうか?

当然、外国人選手(ソト、オースティン、ロペス)が3人並ぶような時があります。彼らが細かいことをやれるかといえば、難しさがあります。しかし、彼らの周りを固める選手は、準備くらいはしていないといけません。

6番ぐらいまで強力打線ですし、そこでチャンスを作って下位で点を取るようなことも必要です。下位打線に打てない選手が並んでいるわけではないですし、いろいろな攻撃をしなければいけない。打線の中盤までで相手に打力で怖さを与えて、後半の打線で何をしてくるかわからない怖さを与える。そういう攻撃ができるはずです。

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──一方で中日ドラゴンズ、広島東洋カープ、東京ヤクルトスワローズの3球団についてはいかがですか?

チーム作りに苦労しているんだろうなと思いますね。特にピッチャーのローテーションとリリーフ陣。そこがなかなか決まらなかったり、野手の状態があまり良くなかったり。あまりいい素材が用意されていないまま、シーズンに入ってしまった。それは仕方ないことですね。

──特に広島とヤクルトは、そのほかのチームに大きく引き離されています。苦戦の要因はどこにあるのでしょうか?

今年はすごくトレードが注目されたシーズンでしたよね。(東北楽天ゴールデンイーグルスの)石井一久GMがいろいろな行動をしていました。チームを強化するやり方は様々あります。

先ほどの野手の投手起用と同じなのですが、メジャーでは可能性がある限りチームを補填することをやめません。やめたときは今年は終わりということ。選手がいないのであれば、そこを補うべきです。確かに(トレードは)戦力を放出する必要がありますけど、そこで新しい戦力をとってくる。そういう努力をする価値はありますよね。

──その話で行くと、確かにヤクルトや広島はシーズンに入ってから戦力補強に動いていませんね。

球団のスタイルとして、シーズンが始まるときに編成は終わっているんだから、これでやりなさいってことでしょうね。ただ、どんな人が見ていても、今このチームにはこのポジションの選手が足りないってわかるわけですよ。

そこで「選手がいないなら誰か作れ」は無理な話です。なので、動く価値は絶対にあります。それをやらないのは球団としての足りない部分じゃないんじゃないかなと思います。

仁志敏久氏 インタビュー

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