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【コラム】スールシャールには一日も早く、お引き取り願った方がいい | 粕谷秀樹のNOT忖度 | マンチェスター・ユナイテッド対リヴァプール | プレミアリーグ

読了時間 6分
2021-10-16-Ole Gunnar Solskjaer-Manchester United (C)Getty Images

アタランタ戦前半の内容を恥じるべき

解任論が浮上するたびに、なぜか劇的な勝利で回避する。

プレミアリーグ第8節のレスター戦で2-4の敗北を喫した後、マンチェスター・ユナイテッドのオーレ・グンナー・スールシャール監督は立場が怪しくなった、と伝えられた。いくつかのメディアは「終わりの始まり」と騒ぎはじめた。

レスター戦を含めた直近5試合は1勝1分3敗。チャンピオンズリーグ第3節のアタランタ戦で敗れれば解任、との見方は的を射ていたはずだ。

しかし、スールシャールにはまだツキがあった。アタランタはロビン・ゴセンス、ラファエル・トロイ、ベラト・ジムシティ、ハンス・ハテブールといった主力DFを負傷で欠いていたのである。

したがって、ユナイテッドの勝利は妥当な結果だ。0-2から3点を奪った大逆転とはいえ、2点を奪われた前半の内容を恥じた方がいい。プレー強度が低く、イージーミスも多すぎた。

「批判したいのなら、アタランタ戦を見てからにしてくれ」

スールシャールは前半の酷すぎるパフォーマンスをお忘れのようだ。しかもサポーターのブーイングに、「ほかにすることはなかったのか」と見当違いな批判まで口にした。

この程度の監督で、次に戦うリヴァプールに勝てるのだろうか。

豪華な攻撃陣の個性に頼るしかない

20210911_Bruno Fernandes&Cristiano Ronaldo_Manchester United

ユナイテッド対リヴァプール。伝統と格式ではプレミアリーグが世界に誇る一戦だが、両チームのレベルの差は非常に大きい。リヴァプールはユルゲン・クロップ監督のもと、ハイブリッドな闘い方をマスターした。一方、ユナイテッドは基本戦略すら持たないスールシャールが率いている。

ブルーノ・フェルナンデス、ポール・ポグバ、エディンソン・カバーニ、マーカス・ラッシュフォードといった優れた人材を擁し、今シーズンはクリスティアーノ・ロナウドとジェイドン・サンチョが加入したというのに、期待より不安が先に立つ。リヴァプール戦も苦戦必至といって差し支えない。

C・ロナウドに守備面の貢献は期待薄だ。リヴァプールのCBフィルジル・ファン・ダイクは自由自在にビルドアップできる。アーロン・ワン=ビサカとヴィクトル・リンデレフはプレス耐性が弱い。リヴァプール攻撃陣によって与しやすいタイプだ。こうして、ユナイテッド守備陣は後方にピン留めされる。

スールシャールは入念な戦略を示せず、準備もせず、いたずらに時間だけを浪費してきたツケを払う覚悟だけはしておいた方がいい。選手個々の独創性に委ね、対戦相手のウィークポイントを狙うような闘いをしていないのだから、総合力でまさるリヴァプールから3ポイントを奪う確率は限りなく低い。

ヨーロッパでも屈指の連動性と攻撃力を誇るリヴァプールを向こうに回し、ユナイテッドが勝利を得られる手段はただひとつ。序盤戦から失点覚悟で殴り合うことだ。

肉を切らせて骨を断つ。3ゴール奪われたら5ゴール取り返す。攻撃側の豪華なタレントに、彼らの個性に頼るしかない。

カウンターに徹しろって!? GKダビド・デ・ヘアのファインセーブに何度となく救われ、ルーク・ショーとハリー・マグァイアのコンディションが整っていない守備陣が、リヴァプールを完封できるのか!? 最少失点で抑えられるのか!? チーム全体の守備意識も希薄だ。

主力のコンディションが整っていないのなら、ほかの選手を使えって!? たしかにアレックス・テレスとエリック・バイリーは試す価値がある。ラファエル・ヴァランが負傷欠場中の現状を踏まえると、バイリーのスピードと高さは魅力的だ。

「終わりの始まり」はとっくの昔に

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いやいや、スールシャールは控えにほとんどチャンスを与えない。コンディションを無視して主力に無理強いし、彼らが疲弊してチーム全体も下降線を描くパターンを、毎シーズンのように繰り返してきた。

選手の健康に配慮するクロップに比べると、視野が狭いというか、シーズン全体を見渡したメンバー編成ができないというか……。リヴァプール戦も、いつもと同じ顔ぶれが起用されるに違いない。

リヴァプールに敗れた場合、絶望的な実力差まで見せつけられた場合、いくつかのメディアはふたたび「終わりの始まり」と叫ぶだろう。冴えない試合の連続で、フラストレーションが溜まる一方のサポーターも同様だ。

スールシャールを好み、なにがあっても全面的支持を貫いてきたオーナーのグレイザー家も、スーパーリーグ構想でサポーターの顰蹙を買ったため、彼らの声は無視できないだろう。ウェストハム戦やビジャレアル戦など、加速しそうな結末の後も低空飛行を続けるのはなぜなのか。いい加減に分かってもいいころだ。

「終わりの始まり」は、とっくの昔に始まっている。リヴァプール戦終了後に吟味しても、マンチェスター・シティ戦(現地時間11月6日)まで待って評価しても、スールシャールはなにも変わらない。変わろうとしない。変わろうとしていれば、ユナイテッドは攻守ともすでに磨かれていた。なぜなら、人材だけはヨーロッパでもトップランクだからだ。

スールシャールには法則性も方法論もない。リヴァプールのような名門に引導を渡されるのなら光栄だ。スールシャールには一日も早く、お引き取り願った方がいい。

文・ 粕谷秀樹

1994年、日本スポーツ企画出版社刊の『ワールドサッカーダイジェスト』編集長に就任。その後、同社の編集局次長を務め、01年に独立。以降、プレミアリーグやチャンピオンズリーグ、情報番組、さらに月平均15本のコラムでも、エッジの利いた発信を続ける。東京・下北沢生まれ。

配信情報

プレミアリーグ第9
マンチェスター・ユナイテッド対リヴァプール

  • 配信: DAZN
  • 配信開始:日本時間10月25日(月)0:30
  • 解説:戸田和幸 実況:野村明弘
  • 会場:オールド・トラッフォード

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粕谷秀樹のNOT忖度

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