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【コラム】クリスティアーノ・ロナウドが帰還した赤い悪魔はせせら笑うのか、それとも | 粕谷秀樹のNOT忖度 | プレミアリーグ

読了時間 6分
ronaldo-manchester-united (C)Getty Images

背番号7が半日で約48億円の売り上げに

クリスティアーノ・ロナウドの再デビューが刻一刻と迫ってきた──。

マンチェスター・ユナイテッドのオーレ・グンナー・スールシャール監督が「9月11日のニューカッスル戦を考えている」と語ったため、サポーターとメディアの興奮は日増しに高まっている。

人気が爆発しているのは背番号7のユニフォーム。「12時間で3200万ポンド(約48億円)を売り上げた」と言われる。3200万ポンド!? C・ロナウドを獲得するため、ユヴェントスに支払った移籍金は2000万ポンド(約30億円)だ。いやはや、凄まじい経済効果である。

では、ニューカッスル戦におけるC・ロナウドのデータをチェックしてみよう。6年間で公式戦12試合出場・6得点。しかし、2004-05シーズンのアウェー(FAカップ)で1得点、そのほかは07-08シーズンにホームでハットトリック、アウェーで2得点を記録しただけだ。

もっとも、チームとしての相性は悪くない。15-16シーズンこそスコアレスドローに終わったが、その後は4-1、3-2、4-1、3-1と、ユナイテッドはホームゲームでゴールラッシュを見せている。一方、今シーズンのニューカッスルは開幕3試合で8失点。リーグワースト3位タイ。守備は相変わらず脆弱だ。どちらが有利かは言及するまでもない。

「基本的にはトップで」

スールシャール監督の発言を踏まえると、先発でも交代出場でも、C・ロナウドがピッチに立つのかと胸が躍る。

2列目の中央はブルーノ・フェルナンデスで、右は開幕から3試合連続ゴールの好調メイソン・グリーンウッド。問題は左サイドだ。ジェイドン・サンチョは背筋の違和感を訴えている。アントニー・マルシャル……なに、マルシャル? 動かないし闘わない、要するに使えない。

現時点で最も無難な選択はジェシー・リンガードだ。イングランド代表として出場したアンドラ戦(FIFAワールドカップ予選)では2得点・1アシストの大活躍。4-0の快勝に貢献するとともに、完全復活を印象づけている。

そして中盤は、ポール・ポグバの相棒がポイントになる。フレッジはブラジル代表入りを拒否したため、FIFAルールにより2試合の出場停止処分が科される公算が大きい。スコット・マクトミネイは鼠経部を手術して日が浅い。ネマニャ・マティッチの先発も十分に考えられる。

なお、守備陣はGKがダビド・デ・ヘア、DFラインは右からアーロン・ワン=ビサカ、ラファエル・ヴァラン、ハリー・マグァイア、ルーク・ショー……。お馴染みの顔ぶれである。

2006-10-01-Cristiano Ronaldo-Manchester United

スールシャールが期待する相乗効果

さて、さしものC・ロナウドにも時間が必要だ。再デビューと同時に阿吽の呼吸は無理な注文。とはいえ、ポグバとB・フェルナンデスが即座に同じ絵を描いたように、C・ロナウドと心地よいハーモニーを奏でる選手が現れるに違いない。

また、彼の強みでもある空中戦は、興味深いアイテムになるのではないだろうか。今シーズンのユナイテッドは、CKに工夫を凝らしている。

  • 1、ペナルティーボックス内で2CB、ポグバ、B・フェルナンデスが四人一組になる。
  • 2、ポグバとB・フェルナンデスがニアポストに詰め、相手の陣形を崩す。
  • 3、2CBのマークは同数となり、とくにヘディングの強いマグァイアはストレスフリーでボールをヒットできる。

四人のパッケージにC・ロナウドを加え、B・フェルナンデスがキッカーという考え方もある。的確な状況判断力を活かし、セカンドボールの回収を任せてもいい。あるいは2節のサウサンプトン戦でマティッチが見せたように、パッケージのまわりでC・ロナウドがフリーになる設定も悪くない。

セットプレーの改善は、チェルシーU-23から引き抜いたエリック・ラムジー新コーチのアイデアに負うところが大きいが、ここにC・ロナウドの高さと強さが加わった。ユナイテッドの新たな魅力である。

ただ、再デビューが延期になるかもしれない。

7日、C・ロナウドはキャリントン(マンチェスター郊外)の練習場に現れ、フアン・マタ、ディオゴ・ダロート、ドニー・ファン・デ・ベークなどとコンディション調整に励んでいたが、主力の姿はなかった。

なぜならワールドカップ予選の関係で、各国の代表チームに赴いているからだ。主力全員がふたたび顔を揃えるのは10日であり、C・ロナウドを含めた連携を整えるのは至難の業だ。スールシャール監督の周辺からも慎重な声が漏れ伝わってきた。

「ニューカッスル戦はよくて途中出場。本格的な再デビューは14日のチャンピオンズリーグ第1節、ヤングボーイズ戦にずれるかもしれない」

無理する必要はない。仮に再デビューが遅れたとしても、C・ロナウドの影響力は絶大だ。

「学ぶべきことは山ほどある」(グリーンウッド)

「一緒にプレーできるなんて夢のようだ」(サンチョ)

若手が胸をときめかせている。

さらに前述したマルシャル、右肩を負傷して欠場中のマーカス・ラッシュフォード(10月下旬復帰予定)あたりは出場機会の減少に危機感を覚え、精進しなければならない。こうした意識こそが、スールシャール監督が期待するC・ロナウド加入に伴う相乗効果だ。

さぁ、プレミアリーグがまたまた楽しくなってきた。はたして、スーパーヒーローが帰還した赤い悪魔はせせら笑うのか、ネガティヴな感情を巻き散らすのか。

ちなみにユナイテッド対ニューカッスル戦は日本時間11日23時から、不肖・粕谷が解説する予定だ。

文・ 粕谷秀樹

1994年、日本スポーツ企画出版社刊の『ワールドサッカーダイジェスト』編集長に就任。その後、同社の編集局次長を務め、01年に独立。以降、プレミアリーグやチャンピオンズリーグ、情報番組、さらに月平均15本のコラムでも、エッジの利いた発信を続ける。東京・下北沢生まれ。

配信情報

プレミアリーグ第4節
マンチェスター・U対ニューカッスル

  • 配信: DAZN
  • 配信開始:日本時間9月11日(土)23:00
  • 解説・実況:粕谷秀樹、河村太朗
  • 会場:オールド・トラッフォード

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