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チェルシーでは絶対的存在も、イングランド代表では1年で3試合のみ…パーマーが直面するワールドカップへの“時間との戦い”

GOAL

2023-24シーズンにチェルシーで彗星のごとく台頭し、今やプレミアリーグを代表するアタッカーに成長したコール・パーマー。しかし、イングランド代表でのキャリアは、ここまで期待通りには進んでいない。

EURO2024では途中出場がメインながら決定的な活躍を見せていたが、トーマス・トゥヘル就任後は苦しんでいる。彼の志向するスタイルの下ではさらなる覚醒が期待されていたものの、EURO後の出場はわずか3試合。不運にもインターナショナルウィークごとにケガを抱え、出場機会すら得られていない状況が続いている。

2026年ワールドカップまであと9カ月。指揮官に自身をアピールする時間は、刻々と少なくなっている。

偽りの夜明け

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チェルシーで驚異的なシーズンを送った(公式戦で42ゴールに直接関与)にもかかわらず、ガレス・サウスゲートはEURO2024で彼をベンチに置き、出場時間は5試合で145分に留まった。それでも、彼が最も影響力ある選手の1人であったことは間違いない。準決勝オランダ戦は、わずか10分間の出場でオリー・ワトキンスのゴールをお膳立て。スペインとの決勝でも、出場からわずか3分間で見事なシュートを突き刺している。

結局イングランドは終盤に決勝点を許して、またも優勝を逃す形になった。それでもパーマーは、チーム全体が厳しい批判にさらされた中で、数少ない輝きを放った1人である。あの決勝のスーパーゴールは、新たなスターの誕生を予感させていた。

新たな希望

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パーマーはEURO2024終了から数カ月後、『GQ』のインタビューでこう振り返っている。

「正直に言うと、フラストレーションは溜まっていたよ。チームメイトが悪いと言いたいわけじゃない。ただ、絶好調でシーズンを終えたばかりで、何をやってもうまくいったのに……チームが苦しんでいる中で、最初の2試合に出場できなかった。『なんで?』と思うよ。わかるでしょ?」

サウスゲートの保守的な選手起用に不満を抱えていたのは当然だろう。だからこそ、トゥヘルの就任ですべてが変わるはずだった。正式就任の数カ月前、指揮官自らが語っている。

「彼が絶好調であることは間違いない。誰もが同意するだろう。今後も成長を続けてこのレベルを維持してほしいね。誰もが彼のプレーを楽しんでいる。クールで落ち着きがあり、決定力とアシスト能力が非常に高い。現時点では非常に印象的だ」

しかしトゥヘルのこの発言後、パーマーがイングランドで輝きを放ったことはほとんどない。

欠場に次ぐ欠場

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2024-25シーズン後半戦、パーマーはチェルシーでほぼ全試合に出場していたが、トゥヘル体制初陣となる2025年3月のインターナショナルウィークをハムストリングのケガで欠場。6月の活動ではメンバーに入り、アンドラ戦には先発した。だが、続くセネガル戦はベンチからチームの大敗を見守っている。

そして9月のキャンプは、クラブワールドカップで再発した鼠径部の慢性的な問題により再び参加できず。つまりパーマーは、EURO2024以降の12試合でたった3試合しか出場できていない。チェルシーでの活躍とは裏腹に、スリー・ライオンズではまったくチームに貢献できていない状況なのだ。

ハリー・マグワイアはリー・カーズリー暫定監督最後の活動にて、あまりにも離脱者が多いことに対して「正直言ってあまり好きじゃない。イングランド代表が最優先であり、クラブの状況は二の次だ」と語っている。この発言は彼にも向けられたものなのかもしれない。

トゥヘルの構想は…

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トゥヘルは指揮官就任後の2つの代表活動で、物議を醸すような選手起用を躊躇なく行ってきた。ジョーダン・ヘンダーソンの再招集や、ルベン・ロフタス=チークの突然の追加招集がその証拠だ。

そして今後の注目は、マンチェスター・ユナイテッドで調子を取り戻しつつあるメイソン・マウントだろう。今季の活躍は代表に選出されても申し分ないものであり、トゥヘルはチェルシー時代に彼を重宝していた過去がある。次のサプライズがあるとすれば、彼の招集になりそうだ。パーマーにとっては、新たなライバルが加わることになる。

報道によると、トゥヘルは9月の代表活動でパーマーを起用できないことに不満を抱えているという。ある意味で冷酷な一面を持つこの指揮官は、いくら批判されようとも自身の考えに忠実に決断する。ワールドカップ開催が迫る中、トゥヘルのスタイルに適応できるのかを確認すらできていない状況は、パーマーにとっては間違いなくプラスになっていない。

焦りはなし?

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しかし、パーマー自身は現状に焦りを感じていない。というよりも、代表チームデビューからまだ2年であり、スタメンを確保するには忍耐が必要だと考えている。今年6月、『ガーディアン』にこう語った。

「まずはクラブで良いプレーを続けること……それが評価されて、代表のレギュラーになれることを願っているよ。昨シーズンはワイド(中盤)でプレーしたけど、今シーズンは(より中央寄りに)ポジションを移した。トゥヘルがどこに配置したとしても、僕はプレーするよ」

「思うように結果が出なくて、それが予想以上に長引いてしまった。でも、周りに相談すると『必ず好転する。この壁を乗り越えれば、さらに良い選手になるよ』と励ましてくれたんだ」

勝負の3カ月

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近年稀に見る攻撃陣の選手層とトゥヘルの予測不可能な起用法を考慮すると、ワールドカップまであと9カ月という状況で、パーマーに残された時間は多くない。おそらく、次の10月~11月のインターナショナルウィークが今後を大きく左右することになる。ジュード・ベリンガムの復帰が予想される中で、トゥヘルはこのタイミングでチームの主軸を誰とするかを固めていくはずだからだ。3月と大会直前は、オプションの見極めに入る可能性が非常に高い。

チェルシーでの活躍を見れば、パーマーはイングランドで最も才能を持つアタッカーであることは間違いない。「退屈」との批判が相変わらずつきまとうスリー・ライオンズを、根本から変えられる選手でもある。

だからこそ、代表チームでもそれをアピールしなければならない。世界最高のフットボールの祭典で、イングランドのヒーローになれるのか。23歳の彼にとって、残された時間は多くない。