リオネル・メッシ&クリスティアーノ・ロナウドによる独占時代が終焉し、直近20年で最も開かれたレースとなった2025-26シーズンのバロンドール。ワールドカップを控える中で、世界最高の選手の名誉を得るのはどの選手になるのだろうか。『GOAL』が有力候補をランキング形式で紹介していく。
※更新日:10月25日
※2025-26シーズン:6アシスト、7試合無失点。UEFAスーパーカップ優勝
堅固な守備と爆発的な攻撃力で、PSGをチャンピオンズリーグを含む歴史的な三冠に導いたハキミ。2025年の投票では6位にランクインするなど、世界最高の右サイドバックとしての評価を揺るぎないものとした。
そんなハキミは今季も絶好調だが、代表チームでの結果が今年の評価に大きな影響を与える可能性がある。モロッコ代表は、12月に開幕するアフリカ・ネイションズカップで絶対的な優勝候補だ。そしてチームの顔は、間違いなくハキミである。この大会で優勝し、さらに来年のワールドカップでも躍進できれば、初受賞の可能性も十分だ。
※2025-26シーズン:6ゴール、6アシスト。
昨季は彼の計画通りには進まなかった。前年のバロンドール2位の雪辱の燃えていたが、レアル・マドリーでもキリアン・エンバペに主役の座を譲り、ブラジル代表もワールドカップ予選で苦しみ抜いていた。
しかし、シャビ・アロンソ監督の就任によって状況は変わりそうだ。エンバペとの関係性の改善によって、両者のポテンシャルは最大限に引き出される可能性はある。少なくとも、序盤の兆候はポジティブだ。このままよりパフォーマンスを発揮すること、そしてセレソンでも有無を言わさないリーダーになることが求められる。
※2025-26シーズン:4ゴール、1アシスト。
今季序盤戦のプレミアリーグ優勝争いを牽引し、さらにチャンピオンズリーグのタイトルを狙えることを十分に示しているアーセナル。彼らにはデクラン・ライス、ガブリエウ、ウィリアム・サリバとバロンドール有力候補を多数抱えているが、その中でも最有力はもちろんエースのブカヨ・サカだ。
最近のパフォーマンスはより洗練され、何も無いところからゴールまで奪ってしまうような、相手に恐怖を与えるようなアタッカーへと成長した。ポテンシャルは十分だ。彼には今季、アーセナルを悲願のタイトルに導き、さらにイングランド代表を世界の頂点に導くことが求められる。
※2025-26シーズン:2ゴール、5アシスト。UEFAスーパーカップ優勝
PSGの“心臓”として、今や世界中の識者から「世界最高のMF」と評価されるまで成長したヴィティーニャ。昨季の投票結果も、それにふさわしいものだっただろう。
さらに今季は、よりゴールに絡む決定的な存在へと進化している。ポルトガル代表はUEFAネーションズリーグを制したことにより、ワールドカップ優勝も本気で狙えるチームだろう。そのためにも、彼のパフォーマンスは非常に重要だ。
※2025-26シーズン:4ゴール、2アシスト。
ヴィティーニャと「世界最高のMF」の座を争うとしたら、それはペドリしかいない。バルセロナで驚異的なパフォーマンスを、それも継続していることが最も重要だ。そして、今季はより決定的な存在感を放っている。
スペイン代表はEURO2024を制し、それ以降も素晴らしい戦いを続けている。優勝候補の一角だ。史上最高レベルの中盤を牽引する彼は、真のスーパースターとしての価値をようやく認められる1年を過ごすことになるかもしれない。
※2025-26シーズン:3ゴール、4アシスト、2クリーンシート。UEFAスーパーカップ優勝
昨季の投票でもトップ10に入ったこのDFは、今季はクラブワールドカップの影響もあって出場時間を制限されているものの、出場した際にはよりゴールに絡むプレーを見せており、相手にとって強烈なインパクトを与えている。
現代のサイドバックに求められるすべての能力を有している彼も、やはりポルトガル代表での活躍が鍵を握ることになりそうだ。
※2025-26シーズン:3ゴール、8アシスト。
各ブックメーカーが最も期待する存在だ。昨季の投票は惜しくもウスマン・デンベレに次ぐ2位となったが、21歳未満で史上初めてバロンドールを受賞するとすれば、その偉業は彼しか達成できないだろう。
確かに今季は負傷に悩まされているが、出場すればどんなビッグマッチでも圧倒的な輝くを放っている。今季のチャンピオンズリーグ、そしてワールドカップを手にすれば……一家全員の悲願は叶うはずだ。
※2025-26シーズン:24ゴール、3アシスト。
クラブと代表チーム合わせて、10月の段階ですでに24ゴール。これだけのペースで得点を重ねる選手は、歴史を作ったあの2人以外にいなかったはずだ。もはやこのストライカーを止めるすべはないだろう。
しかし彼の場合、問題はチームタイトルを獲得できるのかどうかだ。バロンドールはチームタイトルが非常に重要視される。だからこそマンチェスター・シティ、そしてワールドカップ出場へと突き進むノルウェー代表を、ビッグタイトルに導けるだろうか。
※2025-26シーズン:18ゴール、4アシスト。
今季こそ「エンバペの1年」になるのだろうか? 10代で頭角を現してから、常に将来のバロンドーラーと期待されてきた。しかし27歳の誕生日を控える今でも、その悲願は叶っていない。
それでも直近のエンバペは、その瞬間を自ら掴み取るために、できる限りすべてのことをやり続けている。レアル・マドリーをラ・リーガとチャンピオンズリーグ優勝に、フランス代表をワールドカップ制覇に導くため、決定的なゴールを決め続けている。今季こそ、その努力が報われるかもしれない。
※2025-26シーズン:23ゴール、3アシスト。DFLスーパーカップ優勝
その実力を正当に評価しない人間は常に存在してきたが、「トロフィーの呪い」を払拭した今の彼を正面から批判することは絶対にできないはずだ。驚異的なペースでゴールを量産するだけではなく、バイエルンではストライカーという役割にとどまらずにオールラウンダーとして圧倒的なパフォーマンスを続けている。
絶好調のバイエルンは今季もチャンピオンズリーグ最有力候補であり、今の調子を続ければビッグイヤーにかなり近づけるはずだ。そして来夏、イングランドを60年ぶりの世界の頂点に導ければ……ケインはようやく世界的な名声を得るかもしれない。