クリスタル・パレスは、来シーズンのヨーロッパリーグ(EL)に出場できない可能性があるようだ。
今シーズンから鎌田大地が所属するクリスタル・パレス。オリヴァー・グラスナー監督の下で序盤こそ苦戦したが、シーズン終盤にかけて調子を挙げると、FAカップ決勝ではマンチェスター・シティを1-0と撃破してクラブ史上初の優勝を飾った。これで来シーズンのEL出場権を獲得、初のヨーロッパカップ戦に出場することが決定していた。
しかし、クリスタル・パレスのヨーロッパ挑戦に暗雲が立ち込めている。『The Athletic』は、同クラブの共同オーナーであるジョン・テクストル氏がリヨン(フランス)を所有する「イーグル・フットボール・グループ」のオーナーを務めていることを指摘。そしてリヨンも来シーズンのEL出場権を獲得しているため、現在マルチオーナーシップの問題で揺れていることを伝えた。
大会を主催する欧州サッカー連盟(UEFA)の規則では、スポーツ面の公平さを確保するため、同じヨーロッパ大会に同一オーナーが所有するクラブが出場することを認めていない。そのため、解決策を見つけられなければクリスタル・パレスが来シーズンのEL出場権を失う可能性があるようだ。
また『The Athletic』は、クリスタル・パレスがカンファレンスリーグに移ってこの問題を解決する案も浮上しているものの、予選から参戦するブレンビー(デンマーク)もクリスタル・パレスの共同オーナーであるデイビット・ブリッツァー氏が部分的に所有しているため、現実的ではないと指摘している。
なおUEFAの規則によると、マルチオーナーシップの問題にかかわる2クラブが同一大会に出場する場合、国内リーグで上位成績を収めたクラブが出場権を獲得することになる。そのため、プレミアリーグを12位で終えたクリスタル・パレスは、フランスで6位のリヨン、デンマークで3位のブレンビーよりも下位に位置しており、優先順位では最下位に。首脳陣は問題解決のため、3日にUEFA関係者との競技を行ったと伝えられている。
さらに『The Athletic』は、仮にクリスタル・パレスのヨーロッパ大会出場権が取り消された場合、プレミアリーグ7位のノッティンガム・フォレストがカンファレンスリーグではなくELに出場し、8位ブライトンが繰り越しでカンファレンスリーグに出場する可能性があると伝えている。今後の動向に注目だ。