■DeNA 3ー1 巨人(3日・東京ドーム)
【1年前と比較】顔も腰回りも全然違う…山崎康晃の“2025年フォルム”
DeNAの山崎康晃投手が3日、東京ドームで行われた巨人戦で9回の1イニングを無失点に抑え、今季2セーブ目を挙げた。相川亮二監督は“日替わり守護神制”を掲げてスタートしたが、チームの2勝を締めくくったのはいずれも背番号19だった。
プロ12年目。復活への揺るぎない思いがある。2018年から2年連続セーブ王も、近年は成績が低迷。長い2軍暮らしも経験した。目標の通算250セーブへ、歩むスピードは急激に遅くなってしまった。
しかし今季の“覚悟”はシェイプアップした体に表れていた。1月31日、春季キャンプ地・沖縄入りするためにスーツを着た山崎は、ベルトがブカブカになっていたため切って出発した。体重は、昨年10月から15キロも減っていた。
「宮崎で、やっぱりいろいろな思いがあって……。自暴自棄なときがありましたね」
プロ入り最少の17登板に終わった昨季、チームがクライマックスシリーズ(CS)を戦っていた昨年10月に、自身は宮崎県内で行われる若手主体のフェニックスリーグに参加していた。日本シリーズ進出時に向けて調子を上げるためではあったが、CSのメンバーに入れずチームの力になれない自分が悔しかった。
すぐに体はたるみ、当然パフォーマンスもついてこない。「背中がお母さんみたいって注意されました」と苦笑いで振り返るほどだった。そんなとき、入来祐作2軍チーフ投手戦術・育成コーチが「もう一回やってみないか。絶対にできるから」と寄り添ってくれた。どん底にいた山崎にとって、救いの言葉だった。
「そう言ってもらって、だから今年は見違える姿でというのが目標でしたし、まだできるんだっていうことを見せたいという思いでやってきました」
入来コーチは「フェニックスくらいから様子がおかしくて、一生懸命やるけど、見ていたら心が折れているのがわかる。自分の立ち位置が苦しいのはわかるけど、『何で俺がここでやらなきゃいけないの』と思うのではなく、今こそやらないといけないことがあるんじゃないかっていう話はしましたね」と明かす。
そして「あいつは言えばハッと目が覚める。このままじゃ終わってしまうし、やはり今年絶対に力にならないといけない。そこまでの実績をあげてきた選手なんですから。彼が一生懸命もがいてきた姿も、このチームにとってはプラスになる。自暴自棄で終わったら情けないでしょう」とハッパをかけた。
山崎は春季キャンプではインステップの修正に取り組み、大胆に変わろうと挑戦した。かつての栄光にこだわらず、全てを見直した姿がそこにはあった。
自分の力で、9回のマウンドに戻ってきた。金字塔まであと「16」。「1年間保つのが一番難しいこと。年間を通して『あいつ変わったな』って言ってもらえるように、任されたところでしっかりとした姿を見せていきたいと思います」。そう語る山崎康晃の目には、かつてないほどの力強さが宿っていた。
(町田利衣 / Rie Machida)