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日本ハムから阪神に移籍、35歳捕手が残した存在感 大怪我から復活しリーグ連覇にも貢献

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オリックスと日本ハムでの13年間プレーした伏見寅威

 14日、伏見寅威捕手が島本浩也投手とのトレードで日本ハムから阪神に移籍することが決まった。プロ入りから今季まで、パ・リーグ2球団でプレーしてきた伏見の13年間を振り返る。

 伏見は東海大学から2012年ドラフト3位でオリックスに入団。プロ1年目の2013年4月29日、日本ハム戦の守備からプロ初出場を果たした。9回に回ってきた初打席では初安打となる二塁打を記録。8月3日のロッテ戦では、益田直也投手から右翼ポール際へプロ初本塁打を放った。

 しかし、当時のオリックスは伊藤光選手が正捕手として活躍。入団から5年目までの伏見の成績を見ると、3年目(2015年)の20試合出場が最多となる。プロ6年目の2018年には76試合に出場し、打率.274と数字を伸ばしたが、2019年6月の試合中にアキレス腱を断裂するアクシデントに見舞われた。

 大きな怪我を負うも翌年は71試合に出場、プロ入り最多の6本塁打を放ち復活。オリックスが連覇を果たした2021年と2022年は、いずれのシーズンも、捕手としてチーム最多出場。2年連続のリーグ優勝と26年ぶりの日本一に貢献した。

FAで日本ハムへ移籍、2026年は阪神のユニホームで連覇を目指す

 2022年11月、国内FA権を行使し日本ハムに移籍。若い選手が多い日本ハムで、伏見はベテランらしく巧みなプレーでチームを引っ張り、精神的支柱として存在感を示した。

 オリックスでバッテリーを組んでいた山崎福也投手とのコンビも、山崎のFA移籍に伴い2024年に復活。ファンからは「さちとら」と愛され、人気を集めた。35歳となったプロ13年目の今季は、達孝太投手とのバッテリーでは開幕から6連勝するなど、若き右腕の躍進にも影響を与えた。さらに、スポーツニッポン新聞社が制定する「2025プロ野球最優秀バッテリー賞」を、伊藤大海投手とともに受賞した。

 新天地となる阪神には30代の坂本誠志郎捕手と梅野隆太郎捕手が健在。来季は経験豊富なライバルと競い合いながら、セ・リーグ連覇と日本一奪還を目指すことになる。山本由伸投手、宮城大弥投手、伊藤大海投手、山崎福也投手など、好投手をリードし続けてきた経験を生かし、縦じまのユニホームで躍動する姿に期待したい。(「パ・リーグ インサイト」菊地綾子)

(記事提供:パ・リーグ インサイト)