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明治安田J1リーグ

【独占インタビュー】“一番悔しくて屈辱的なシーズン”からの逆襲へ。小柏剛が覚悟のホーム開幕戦に臨む

青山知雄
【独占インタビュー】“一番悔しくて屈辱的なシーズン”からの逆襲へ。小柏剛が覚悟のホーム開幕戦に臨む青山知雄
FC東京で勝負のシーズンを迎える小柏剛。2024年に北海道コンサドーレ札幌から活躍の場を移したものの、負傷の影響で実力を発揮することなく移籍初年度を終えた。復活を期す今シーズン、小柏の覚悟に迫った。

「自分はこんなもんじゃない。二度とこんなシーズンは味わいたくない」

北海道コンサドーレ札幌では抜群のスピードと抜け出し、高い決定力を武器に活躍し、プロ3年間で65試合15得点を記録。2024シーズンに大きな期待を集めて青赤のフニフォームに袖を通した。だが、移籍初年度はケガに悩まされ、リーグ戦11試合で2得点という自身最低の成績に終わってしまう。シーズン中には悩みを重ねて心が折れそうになった時期もあったが、「サッカーで味わった屈辱は、サッカーで晴らすしかない」と懸命に前を向いた。小柏剛、26歳。彼が悩み抜いた末にたどり着いた境地と完全復活に向けた自己改革、そして覚悟の2025シーズンに向けた想いとは──。

──横浜FCとの開幕戦、途中出場ながらピッチに立つことができました。

小柏 まずはケガなくプレーできて、チームが勝てたことが一番だと思います。ただ、個人的にはゴールを決めたかったという後悔はありますね。

 

──投入されてすぐの76分、ペナルティエリア付近で相手の横パスをカットして訪れたビッグチャンスですよね。

小柏 あれがファーストタッチだったんですけど、ピッチがカラカラでボールがすごく弾んで、シュートするまでに時間がかかってしまって……。ウォーミングアップからかなり跳ねてやりづらいとは思っていましたけど、ああいうところでしっかり決めないといけないので、もっと練習します(苦笑)。

 

小柏剛FC東京

 

──ここから少し振り返っていきたいのですが、FC東京への移籍1年目となった昨シーズンは出場試合数、得点数ともにプロになってから最も少ない数字でした。ご自身にとってはどんなシーズンでしたか?

小柏 正直、今までで一番悔しくて屈辱的なシーズンでした。東京移籍でいろいろな人が期待してくれていたのに、「あれ? 小柏ってこんなものなの?」って言われてしまったと思うんです。ケガの影響もあって、自分の力を発揮できないままシーズンが終わってしまった。札幌では自分が点を取った試合は無敗だったし、ピッチに立った試合でも比較的結果が良かったんですよ。でも、昨シーズンは自分が出たリーグ戦は一つも勝てなかった。本当にプロサッカー人生の中で考えても屈辱的な一年でしたし、もうあんな想いは絶対にしたくないです。

 

──昨シーズンはクラブ主導でキャンプから入念にケガをしない体づくりを進めていました。それでも難しかったのでしょうか。

小柏 クラブにはすごく自分のことを考えてもらったんですけど、開幕に間に合わなかったり、ようやく合流できたと思ったら1週間に3試合もスタメンで出ることになったりして、ちょっとペースがつかみづらかったところはありました。ようやくコンディションが上がってきたタイミングでケガをしてしまって……。

 

──東京での公式戦初スタメンが明治安田J1第8節の東京ヴェルディ戦。そこからY.S.C.C.横浜とのJリーグYBCルヴァンカップ2回戦、J1第9節FC町田ゼルビア戦で連続ゴールを決めながら、その町田戦でケガをしてしまいました。

小柏 ルヴァンカップのYS横浜戦までは自分の身体がそこまでフィットしてない感じだったんですけど、町田戦で「ようやく調子が上がってきたな」という感触があってのケガでした。復帰が中断明けの8月になってしまうんですけど、その期間にいろいろな意見を聞いて、もう一度フィジカルを作り直したいと思ったんです。ただ、シーズン中だったから徹底的に取り組むことができなくて、復帰後も筋肉系じゃないケガもあったり、出場時間を少しずつ伸ばしていく予定が思うようにピッチに立てなかったりして、自分にとっては難しい時期が続いていました。

 

──昨年の秋頃だったかな。復帰後に取材させてもらっていて、心が折れそうになっているんじゃないかと感じたことがありました。あれからどう立ち直ったんですか?

小柏 それは「立ち直っていない」っていう表現が合っているかもしれないですね。サッカーで味わった屈辱はサッカーでしか晴らせないですし、まだモヤモヤした気持ちはあります。やっぱりピッチで結果を出さないと納得できないですから。自分としてはまだ乗り切ったとは思えていないですけど、それでも乗り越えていくための準備はしなければいけない。だから今年のキャンプは本当の意味で毎日集中して乗り切った感じでした。これからも毎日集中だし、本当に昨シーズンの屈辱を晴らしたいという一心で前に進もうとしている感じです。

 

──昨シーズンの悔しさを踏まえて、今年のオフは何か新しい取り組みをしたんですか?

小柏 パーソナルトレーナーのアイデアで補強トレーニングをしたり、自分が使えていない筋肉を意識したりすることで、全体的なバランスの悪さを改善してもらいました。そこで走り方を変えるアドバイスをもらったんです。これまでは地面を掻いちゃうような走り方で……筋トレの“レッグカール”って分かりますか? あの動きがハムストリングへの負担を大きくしていて筋肉が切れやすいって言われたので、足を上に引き上げて前に持っていく走り方に変えました。今はさらにイレギュラーな動きにも耐えられるような筋力もつけている感じです。おかげさまでこのオフはずっとトレーニングしていて、ずっと肉離れしてるんじゃないかと思うくらいの筋肉痛でした(笑)。プロ1年目以来、キャンプをケガなく乗り切ることができたんで、それは本当に大きいです。

 

小柏剛FC東京

 

──キャンプを無事に終えられたことで、安心感と手応えがありそうですね。

小柏 それは間違いないですね。キャンプを無事に乗り切ることって、こんなに自信になるんだなという感じです(笑)。練習試合でも強度は出せている手応えはありましたし、あとは出場時間をどれだけ伸ばせていけるか。これは(東)慶悟くんのアドバイスでもあるんですけど、今までは常に100パーセントでプレーしていて、それが自分の持ち味だと思っていたんです。でも、それだとプレーにメリハリがなくて相手に読まれやすいし、ケガをしやすくなるということで、今シーズンはスピードと強度をコントロールしながら相手の嫌がるプレーをしていきたいと思っています。

 

──今シーズンは松橋力蔵新監督に率いられての戦いになります。キャンプを通じて新監督のサッカーにはどんな印象がありますか?

小柏 アルビレックス新潟時代とは印象が変わりました。最初は新潟っぽいパスサッカーをするのかなと思ったんですけど、ボール回しが目的ではないことを強調していて、ゴールを目指して勝つためのサッカーをしようという狙いがすごく伝わってきます。これまで東京が持っていた特長でもある堅守からの速攻をすごく取り入れている印象で、細かい部分はこれから監督と選手で一緒に作り上げていくところかなと思います。

 

──監督から個人的に期待されている部分は?

小柏 まず個人で違いを出すところは求められていると思っています。キャンプでは3バックと4バックを併用してきましたけど、3-4-3は札幌でずっとやってきたシステムですし、プレーの引き出しもある。3バックのシャドーの役割はよく分かっていると思いますし、自分が果たすべき役割はかなり多いと思っています。

 

──具体的にはどんなプレーをしたいですか?

小柏 個人的にはできるだけ低い位置でのビルドアップには加わらないようにして、ゴール前で決定的な仕事に絡みたいんですよね。もちろん難しい状況になれば顔を出しますけど、最終ラインと中盤で7人もいるんで、そこでうまく前進させてもらわないと、チームとしても後ろに重くなって攻撃的なサッカーができなくなってしまいますから。

 

──うまく引き込みながら裏のスペースへのボールが欲しいわけですね。

小柏 それが自分の良さだし、積極的に狙っていきたいですね。3バックでも一発で裏を取れるときは取れると思うんですよ。札幌では最終ラインからのフィードで何回も裏に抜け出していたので、そういうプレーも狙ってほしいですね。

 

──東京には最終ラインにいいボールを供給できる選手も、裏を狙えるスピードを持ったアタッカーも多いです。

小柏 そうなんですよ。だから最初にそのアイデアがあるかどうか。どうしてもボールを大事にしすぎると近くを見がちになっちゃうんですけど、前線にスピードのある選手がいっぱいいるんで、そこを狙えるなら一発で狙えばいい。リキさん(松橋監督)もボールを持つことが目的じゃなくて、点を取ることからの逆算って話をしてるんで、自分も呼び込むようにしますよ。

 

──さて、今週末はFC町田ゼルビアとのホーム開幕戦です。

小柏 昨シーズンは町田とのホームゲームで移籍後初ゴールを決めることができましたけど、その試合でケガをしてしまったし、チームとしては町田にシーズンダブルを食らってますからね。今週の試合はホーム開幕戦という意味でも大事ですけど、同じ東京都をホームタウンにするクラブにこれ以上負けちゃいけないというか、絶対に勝たなきゃいけない理由がある。昨シーズン、個人的に屈辱を味わったという話をしましたけど、クラブとしては東京の3チームで一番下だったし、町田にもいいようにやられて、大きな屈辱を味わったと思っています。この日だけは形とか内容とかじゃなくて、本当に気持ちを見せて勝たなきゃいけない試合です。

 

──そういう意味では、今シーズンの開幕戦で自身にとっての“初勝利”を手にして臨める点もポジティブです。

小柏 間違いないですね。実は昨シーズン、自分が出た試合で1勝もしていなかったんですけど、チームのみんなもそれを知っていたから、試合後のロッカーで「ありがとうございます! 今年は違います!」って言ったら全員にめちゃめちゃ笑われました。正直、試合では何もしてなかったですけど、お祝いムードだったんで、次も試合に出て連勝できるようにしたいですね。

 

──個人的にはまず一つ乗り越えた感じですね。チームとしても個人としても悔しさを味わった昨シーズンを踏まえ、改めて今年はどんなシーズンにしたいですか?

小柏 僕は昨シーズンからしか分からないですけど、近年は上位争いに加わることができず、微妙な状況が続いていると聞いているので、まずはそれを変えてJ1で優勝争いをして、ACLを狙うようなチームになっていきたいです。いつも言っていますけど、それを本当に口だけじゃなくて、実現できるようなサッカーをしたい。チームには「今年(上位進出を)逃したら、本当に応援してくれている人に飽きられちゃうんじゃないか」というくらいの危機感があるし、試合を観てくれた人たちを熱狂させるようなサッカーを届けたいと思っています。個人的には昨シーズンはリーグ戦で2ゴールしか取れなかったし、スタメンでも途中出場でもいいので、今年は自分の得意なプレーで得点を決めるシーンをたくさん見せたいですね。裏に抜け出して点を取ったり、応援してくれている人が驚くような速さだったり。「そこ、行けるんだ!」みたいなプレーとか、こぼれ球に誰よりも早く反応できる自信はあります。ちょっと地味かもしれないですけど、大事なところだと思うので、そういうところからチームに貢献して、シーズンを通してケガなく自分のプレーを見せて、自分は「こんなもんじゃない!」ということをしっかりとピッチで証明していきたいと思っています。

 

インタビュー・文=青山知雄

写真=青山知雄、FC東京

 

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