【欧州・海外サッカー ニュース】アンチェロッティのコーチングスタッフから見たヴィニシウス。
ブラジル代表を率いるカルロ・アンチェロッティ監督のコーチングスタッフ、フランチェスコ・マウリ氏が、古巣レアル・マドリーのFWヴィニシウス・ジュニオールについて語っている。
マウリ氏はアンチェロッティ監督のコーチングスタッフの一人として、セットプレーやデータ分析を担当。2026年ワールドカップ終了後には独立する予定となっている。
そんなマウリ氏はスペイン『アス』とのインタビューに応じ、渦中の選手となっているヴィニシウスについて言及。物議を醸す振る舞いに加えて、ここ最近は成果が出てないこともあってマドリーサポーターからもブーイングを浴びるブラジル人FWだが、マウリ氏はヴィニシウスのパーソナリティーを肯定的に捉えているようだ。
「キリアンが多くのゴールを決めて注目を集めているが、しかしヴィニも変わってはいないんだ。相手選手にとって彼とマッチアップするのは悪夢だよ。彼は凄まじいエネルギーの持ち主で、相手選手に苛立ち、衝突するのはその過剰なエネルギーのツケとも言える」
「私ならば彼の性格を変えようとはしないね。彼から相手を刺激する部分を取り払えば、その勢いを失わせることになるだろう。彼はいつだって責任を引き受け、ドリブルを仕掛けることを決してやめない。私ならば、チームにあのような選手が一人ほしいね」
マウリ氏はその一方で、度々指摘されるヴィニシウスの守備意識の低さについても言及した。
「彼は守備的にできることもあれば、そこまでできないこともある。セネガル戦では見事にハイプレスを仕掛けていた。相手の右センターバックに向かって走り続けていたね。その一方で、もちろん彼はウィングだから、引いた位置でのブロック守備を苦にしている。私たちはそのことについて、ずいぶん議論を交わしたんだ」
「ヴィニは攻撃面で素晴らしものをもたらせる選手だ。彼のスピードに関するフィジカルデータとインテンシティーは、常にチームのトップクラスだ。怠惰な選手にあのような速度を出すことはできない」
ヴィニシウスは昨年のバロンドール受賞を逃して以降、低調のままとも言われる。
「そのことについて返答するのは難しい。あれは精神的な打撃だったし、レアル・マドリーの選手が受賞しないのは理解ができなかった。しかしあの出来事の後、彼は自分が受賞に値したと示すため、モチベーションにあふれていたよ」