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パパコーチの「息子に厳しく」は正解か 介入する親に傾向も…学童名将の“3か条”

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全国制覇を3度達成している滋賀・多賀少年野球クラブの辻正人監督

 少年野球では運営や練習環境を整えるため、多くのチームに“パパコーチ”が存在する。入部した子どもの保護者がノックを打ったり、グラウンドを整備したりしてチームを支えている。ただ、親が運営や指導に関わることにより、“問題”が生まれる可能性もあるという。全国制覇を3度達成している滋賀の学童野球チーム「多賀少年野球クラブ」の辻正人監督は「一つ言えることは、チーム運営に関わってしまうと危険な部分もある」と口にする。

 多賀少年野球クラブでは過去にパパコーチを受け入れていたが、現在は「コーチ」の肩書をつけることはない。保護者に練習をサポートしてもらうことはあるが、「背番号28、29番(指導者番号)のユニホームは着ません。もちろん、パパコーチが悪いというわけでないです」と説明する。

 辻監督は過去の経験から、パパコーチにはメリットもデメリットもあると感じている。1つは自分の子どもに厳しくなること。他の保護者から不満が生まれないように、特別に厳しく接するパパコーチは多いだろう。だが、辻監督はそれを否定する。

「息子に厳しくする気持ちは分かります。ですが、他チームから見れば誰が息子か分からない。例えば、多賀の帽子を被っているコーチが、子どもに厳しすぎる言葉を浴びせていたらどうですか? それは、ただ罵声を浴びせるコーチとしてしか見られない。もちろん、パパコーチになれば対外的にどう見られているか大事ですが、逆にいえば息子は他人に任せて、他の子どもを見るぐらいでいいと思います」

 2つ目は運営に過度に関わらないこと。打順や采配は監督に決定権がある。トップとの関係が深く、指導者間で意思疎通できれば問題ないが、野球経験者ほど運営に介入する傾向があるという。「指導者の不満を父兄に言ってしまうと、歴代監督の信頼をなくしてしまう恐れがある」。運営トップと適切な距離感を保つことが重要になる。

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多賀少年野球クラブ・辻正人監督【写真:早浪章宏】

 3つ目は、チームと「短期的な関わり」になるパターンが多いこと。息子が卒団して中学野球に移行すると、父も一緒に離れてしまう。指導の熱量があり、息子の代は強くなっても指導者が頻繁に代われば、強さは長続きしない。指導歴38年の辻監督は「長い目でチーム運営を考えると難しいかもしれません」と語る。

 パパコーチや保護者の関わり方はチームによって変わってくる。ただ、学童野球の一番のメリットは「子どもの成長を一緒になって見られること。これが一番、幸せなこと」と断言する。辻監督は4月に行われる「少年野球パパコーチ講座」に講師として出演。適切な指導法や、監督・保護者との関わり方を伝える。

◎オンラインイベント「少年野球パパコーチ講座」を4月に開催します。詳細はこちら

https://first-pitch.jp/article/coaching-methods/20260304/15235/(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)