昨夏、元ボローニャ指揮官のチアゴ・モッタを招聘し、“結果主義”から“美しいプレー”へと方向転換し、若手を中心としたチーム作りを目指したユヴェントス。だがカップ戦では敗退し、直近のリーグ戦においても、アタランタやフィオレンティーナに大差の敗北を喫してUEFAチャンピオンズリーグ(UCL)出場圏外の5位へと後退するなど、混迷の中にある。
そんな中、日本代表指揮官に就任する直前の2010年にユヴェントスを率いた経験を持つアルベルト・ザッケローニ氏が、マエストレッリ賞の授賞式に出席した際、古巣に見解を示した。イタリア紙『Tuttosport』が伝えている。
「どれが今シーズンのユヴェントスのベースとなるフォーメーションなのか、教えて欲しい。私には分からないんだ。ユーヴェにはつながりが見えないんだよ。しかし驚いた。チアゴ・モッタのことは高く評価しているのでね。ボローニャでは、素晴らしい仕事を成し遂げたが、今シーズンはトリノでまだ形が見出せていないようだ」
「分からない。環境の変化も影響しただろうが、プレッシャーが大きかったからという話ではないと思う。私はキャリアにおいて、ボローニャでも、ユヴェントスでも指揮を執ったが、ボローニャでのプレッシャーは計り知れないものだったと保証する」
「街全体がボローニャのためだけに生きているんだ。だからトリノと比較して、プレッシャーが小さいなんてことはないはずだ。選手やクラブを交えた、もっと全般的な議論になるのかもしれない。当然、モッタだけのせいではないはずだ。カルチョにおいて、そんなことはあり得ないから。複数の問題があるのだろう」
ザッケローニ氏は、ユヴェントスの成績不振の背景を探る中で、モッタがスタメンに変更を加え続けてきた点に疑問を呈した。特にアンドレア・カンビアーゾがイタリア人最強左サイドバックであると主張し、起用法に首を傾げた。
「ユヴェントスの苦境には、大変驚いたよ。チアゴがボローニャをチャンピオンズリーグに導いたのは偶然ではない。選手たちを生かして、到達するべき場所へ到達した。チームに非常に明確なアイデンティティも与えた。それなのに、いまのユーヴェはバラバラだよ。モッタが形を見つけられていない理由は、監督である本人にしか分からないのかもしれない」
「スタメンを変え続けることに関しても思うところはある。例えば、どうしてカンビアーゾをベンチに置いておくのだろうか。彼はイタリア人最強の左サイドバックだよ。サイドをえぐったり、カットインしたり、何でもできる選手なんだ。それなのにフィレンツェではベンチスタートだった」
「しかしモッタが今シーズンになって、突然、一瞬にして変わってしまうなんてことはあり得ないことに、疑いの余地はない。しかし外から見て、何が問題であるかを指摘するのは難しい。どこから手を付けたら良いのか分からない。だがモッタがフォーメーションを毎回変えるのには、理由があるはずだ」
イタリア紙では、日本時間30日のジェノア戦の結果次第で、モッタの解任の可能性が報じられている。『La Gazzetta dello Sport』は、元サウジアラビア代表監督のロベルト・マンチーニ氏がシーズン終了までの4カ月間の契約(UCL出場なら来シーズンまで自動延長)に前向きな姿勢を示していると報道したほか、元ラツィオ指揮官のイゴール・トゥードル氏の名前も浮上している。ザック氏も、ユーヴェ指揮官の去就に言及した。
「監督や選手の苦境の理由を理解したいので、ユヴェントスの動向はかなり追っている。だが指揮官を交代させるべきケースであるのかは分からない。チアゴがボローニャで見せたプレーをトリノでも再現しようと努めたことには気付いたのだがね」
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