ミランにとって、もはや敗戦一色と思われたミラノダービー。ジルーは見事にスコアを覆すことに成功し、サンシーロのミランサポーターの心をつかみ取った。

初めてのミラノダービーにおいて、これ以上ないパフォーマンスを見せたジルー。彼の活躍により、ミランは頂点へと一歩近づいた。フランス人FWの夢のようなドッピエッタは、すでに伝説となりつつある。
ダービーは75分が経過し、インテルの攻勢で一方通行のまま、終わりを迎えようとしていた。ところがその直後、ジルーがエリア内でブラヒム・ディアスのシュートのこぼれ球に反応。滑り込みながらゴールへと押し込み、1-1の同点弾をマークした。
その3分後、ジルーはまるで時計の針のように反転し、カンピオーネ(王者)の一撃を披露。78分の勝ち越し弾は、まさに天性のストライカーにふさわしいものだった。こうしてフランス人FWは、ダービーのスコアを覆し、ミランFWの新たな歴史を築いた。もしかしたら、リーグ戦の行方さえも書き換えることになるかもしれないドッピエッタと言える。
世界王者は、いかに勝負を動かすべきかを心得ている。ジルーは自身のクオリティと経験値、アイディアを駆使し、ロッソネーリ(ミランの愛称)を絶望の淵から救い、勝利へと導いた。
ジルーの1点目は、エリア内の獰猛な一撃と呼ぶべきだろう。失われかけたボールを追い求め、一瞬の判断で飛び込んだ。一方、彼の2点目は、真の9番らしいゴールと言える。ジルーはこうしてダービーの下馬評を覆し、首位インテルに土をつけた。
昨年11月のミラノダービーを欠場したフランス人FW。今回は、アキレス腱のトラブルで不在となったズラタン・イブラヒモヴィッチに代わって先発すると、自身の十八番とするダービーでのゴールを決め、魔法の夜を演出して、MVPに輝いた。
昔ながらの万能型の9番は、大きな背中にチーム全体を背負い、ミラノダービーのデビュー戦で素晴らしいドッピエッタの活躍を見せたわけだが、これはジルーにとって、決して真新しいことではない。
6日のダービーは、自身にとって73回目のダービー。アーセナルやチェルシーでプレーしてきたフランス人FWは、ロンドンで当たり前のようにダービーに接してきた。トッテナムやチェルシー、クリスタルパレス、ウェストハム、フラム、アーセナル、QPRとの過去の対戦は72試合にも上り、21ゴールをマークしてきた。
チェルシーの一員として臨んだ2019年のUEFAヨーロッパリーグ(UEL)決勝、アーセナル戦でのゴールは、今もブルーズのファンの記憶に刻まれているはずだ。
ミラノダービーにおいても、導火線に点火し、闘志を爆発させたジルー。決勝点の瞬間は、フランス人FWの心にも刻まれたことだろう。ミランとは来シーズンまでの契約を結んでいるが、ダービーでの活躍により、ミランサポーターの心を本当につかんだと言ってよいだろう。
文・ルカ・フェオレ
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