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【コラム】ルカク&ポグバの “温め直したスープ”の味はいかに?古巣復帰で過去の栄光を汚すリスクも目と鼻の先 | セリエA

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【欧州・海外サッカーニュース】ベルギー代表FWロメル・ルカクが1年ぶりにインテルへ復帰し、フランス代表MFポール・ポグバのユヴェントス復帰も間近に迫る。「過去の良い思い出を汚すべきではない」との教訓はあるが、サッカー界において“例外”は存在する。

今夏のセリエAの移籍市場では、過去にイタリアを去っていったスター選手たちの復帰話で盛り上がりを見せる。厳しい暑さが続く中、温かいスープで涼感を得ることはやや難しい。ましてやそれが“温め直したスープ”であればなおさらだろう。

わずか1年でインテルに復帰したロメル・ルカクにしても、ユヴェントスが再獲得に迫るポール・ポグバにしても、いわゆる“温め直したスープ”であることに間違いない。セリエAのクラブは、道なき道を新たに切り開くより、過去にプレー経験があり、実力は折り紙付きの選手を選択したということになる。

とはいえ、星付きレストランにふさわしい極上のメインディッシュとなるのか、それとも何も考えることなく、残り物で慌てて乱暴に調理した料理となるのか。料理のうま味を引き出し、違いを作り出すのが選手たちや指揮官らの課題となる。

Romelu Lukaku atterra a Milano pronto per l'InterDAZN

1年ぶりにインテル復帰を果たしたルカク

ルカクは今夏、たった1つの目標を心に抱き、決意をもってインテルに復帰した。昨シーズン、ミランに奪われたスクデットを奪回し、再びインテルをセリエAの頂点へ導くという野望だ。メディカルチェックのためにミラノのリナーテ空港へ降り立ったベルギー代表FWの満足感に満ちた笑顔は、インテルファンにとって最高の名刺代わりになったことだろう。

だが不安要素もある。ルカクが1年前、夢に描いたチェルシーでのシーズンは、技術面だけでなく、おそらくメンタル面においても、最悪な結果に終わった。世界最強とされるプレミアリーグにおける失敗は、強靭なベルギーの巨人と言えど、何らかの傷跡が残っていないはずがない。

それでもアントニオ・コンテ指揮下の2シーズンで見せた“圧倒的なルカク”へ戻るために、フィジカルおよび技術的な要件はすべて兼ね備えている。インテルへの出戻りを“失敗”として受け止めるのではなく、名誉挽回のチャンスとして捉えるべきだろう。

6年ぶりのユヴェントス復帰となるポグバ

2022年のポール・ポグバは、ユヴェントスが2016年に数億円と引き換えに手放したあのポグバではない。年齢やフィジカル、さらに直近のシーズンの成績を踏まえれば想像できるはずだ。ただ確かなことは、トリノのクラブが、マッシミリアーノ・アッレグリのチームの中盤のクオリティを求めていたことであり、フランス人MFであれば、そのクオリティを保証できるに違いない。

ポグバが向き合うことになる現在のユヴェントスは、6年前に別れを告げたチームと完全に異なる。昨年のジャンルイジ・ブッフォンの退団に続いて、今年はジョルジョ・キエッリーニがチームを離れ、さらにはマタイス・デ・リフトの移籍の可能性も囁かれている。

そんな中、老貴婦人ことユヴェントスは、アンドレア・ピルロやクラウディオ・マルキージオ、アルトゥーロ・ビダルらに代表される黄金期の中盤の復興を夢見ているのだ。かつての中盤を支えた1人であるポグバは、技術面だけでなく、カリスマ性においても、そのリーダーとなり得る。まさにユーヴェにおける彼の最初の大きな挑戦となるだろう。 Paul Pogba lascia il Manchester UnitedGetty

メルカートの動向をうかがう限り、マッシミリアーノ・アッレグリは新シーズンに向けて、4-3-3のシステムを準備しているとみられる。この場合、ポグバはレジスタに求められるリズムと集中力を維持することは難しいことから、インサイドハーフの役割を与えられるはずだ。

フランス代表でのパフォーマンスと同様に、適切なフィジカルコンディションで自信を持って試合に臨めば、違いを作り出すことができるはずであり、ユヴェントスの関係者全員がポグバの成功を願っている。

セリエAにおける“温め直したスープ”

“温め直したスープ”を愛の証として前向きに捉える者もいるかもしれないが、出戻りの選手は必ずしも偉大なアイディアとはならないのが真実と言える。カルチョにおいても、人生においても、初めての思い出を再び味わうことは決してできない。むしろ苦い後悔の味が目と鼻の先で待ち受けているはずだ。

近年、美しい思い出を台無しにする復帰ばかりが目立っていたが、だからと言って必ずしも復帰が失敗に終わるわけではない。例えばミランのズラタン・イブラヒモヴィッチは、10年前の思い出を台無しにするどころか、40歳にして新たなトロフィーを獲得してみせた。

あのスクデットは、彼のエゴの象徴であり、彼のリーダーシップの下で成長を遂げたステファノ・ピオリのチームの象徴となった。だがミランには、イブラヒモヴィッチのように上手く行かなかったアンドリー・シェフチェンコやカカの前例もある。 Zlatan Ibrahimovic, Milan, Serie A TIM 2021-2022

古巣復帰で成功を収めた猛者

過去に選手として、もしくは監督として古巣に復帰して結果を出し、過去の栄華を再生することに成功した顔ぶれを見てみよう。

選手または監督 チーム 復帰シーズン
ズラタン・イブラヒモヴィッチミラン2019
マルチェロ・リッピユヴェントス2001
カルロ・アンチェロッティレアル・マドリード2021

古巣復帰で失敗に終わった選手

多くの選手は、古巣復帰を決断したことで、かつての美しい思い出を壊す結果となった。年月が経過すれば、取り巻く環境も変化する。復帰によるリスクは目と鼻の先にあると言える。

選手 チーム 復帰シーズン
クリスティアーノ・ロナウドマンチェスター・ユナイテッド2021
ジャンルイジ・ブッフォンユヴェントス2018
アンドリー・シェフチェンコミラン2009
カカミラン2013
ポール・ポグバマンチェスター・ユナイテッド2016
ウェイン・ルーニーエヴァートン2017
ティエリ・アンリアーセナル2012
ファビオ・カンナヴァーロユヴェントス2010
マリオ・バロテッリミラン2016

文・マックス・クリスティーナ

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