パルマは、セリエA第27節において、ウディネーゼと敵地で対戦。前半、相手に押し込まれて苦しい展開の中、守護神の鈴木彩艶が好セーブを披露するなど活躍を見せ、PKによる1失点のみで前半を折り返した。後半、パルマも好機を迎えたものの、得点につなげることができずに0-1と敗れたが、イタリアの解説陣が新指揮官クリスティアン・キヴ指揮下の2試合目について意見を交わした。
現地の中継で実況を務めたエドアルド・テストーニ記者は、8分に鈴木がアルトゥール・アッタのシュートを阻止したシーンについて「スズキが2段階でボールをゴールから取り除いた」とコメント。解説を務めたアレッサンドロ・ブデル氏は、24分に鈴木が再びアッタのシュートを防いだ場面で賛辞を贈った。
エリア内にドリブルで侵入して個の力を示し、アッタにラストパスを送ったフロリアン・トヴァンを称えた上で「スズキは準備ができていた。スズキはシュートコースをうまくカバーしていた」と評価した。
またイタリア人解説者は、鈴木が27分にウディネーゼの右サイドからのクロスを抑えたシーンに注目。「スズキはクロスに対して素晴らしかった。事前に1歩前へ出ていたからね」と称賛した。だが一方で、すぐさま味方へボールを出し、カウンターを仕掛けようとした判断に注文を付けた。「スズキは、低い位置で素晴らしい仕事をしていた守備陣に一息つかせるべきだったね。ここでは、少し時間を置いた方が賢かったかもしれない」と述べた。
パルマは35分、ボトンド・バログがエリア内でハンドを取られてPKを献上。これをトヴァンに沈められて先制点を奪われた。ブデル氏は「トヴァンが素晴らしかった。スズキの右側に中ぐらいの高さで強いボールを蹴り、GKが届かない場所を狙った」と指摘。「スズキは方向を読んでいたが、このボールには絶対に届かない」との見解を示している。
『ダゾーン・イタリア』の番組「Dazn Serie A Show」では、このPK判定について、イタリア審判員協会(AIA)のセリエA・B審判員委員会メンバーのマウロ・トノリーニ氏を迎えて、さらなる議論を行った。
トノリーニ氏はまず、類似するケースとなったナポリ対インテル戦(1-1)の31分のシーンを解説した。デンゼル・ドゥンフリースがエリア内でレオナルド・スピナッツォーラのシュートをブロックした際、ボールが、体から離れた位置にあった左腕に接触したが、VARによるチェックの末、ファウルではないと確認された。
番組出演した元審判員は「ドゥンフリースの腕は、体のラインに収まっていて、はみ出たわけではない。したがって反則にはならない」と説明し、ナポリにPKが与えられなかった根拠を示した。一方、パルマDFバログは、トヴァンのシュートをブロックしようと背中を向けた際、左手がボールに接触したが、ウディネーゼにPKが与えられており、異なる判定となっている。
トノリーニ氏は、これについて「バログは腕を開き、体のラインからはみ出ている。その結果、ボールをブロックしているので、これはわれわれにとってハンドの反則となるケースだ」と解説し、判定を支持した。
だがパルマOBで解説陣のマルコ・パローロ氏は、自身の選手としての経験を踏まえて猛反発した。
「私は元選手として理解に苦しむ。あの流れだと、腕のはみ出しを最小限にできる唯一の位置だと思う。腕を背中側に回すことはできない。前方に倒れ込むところで、腕を顔の方へ向けて閉じる形になる。これがダメなら、あの腕をどこへ置けば良かったと言うのか」
トノリーニ氏は「ボールへの接触は体のラインを越えた位置で起きていて、顔の付近で起きたわけではない。だから反則なんだ。手で顔を覆っていたのではないからね」と再度説明したが、それでもパローロ氏は納得せず、「私の考えでは、体の動きや流れを踏まえると、このケースはPKではない。ただ、これは元選手としてのピッチでの感覚だ」と主張した。
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