普段の生活の中で、「うまく伝えられなかった」「なんでわかってもらえないんだろう」という経験を持つ人は多いのではないだろうか? 指導者と生徒といった関係だけでなく、上司と部下、親と子、または異性同士といったさまざまな関係性の中で、コミュニケーションのあり方も同様に千差万別だ。メッセージは同じでも、どのように伝えるかで、相手の理解度やアウトプットは大きく変わる。
このコンテンツには、コミュニケーションのヒントが多く含まれている。指導者は伝えることのプロであり、サッカーはあくまでも舞台装置。番組で紹介された、日常で使えるコミュニケーション術の一部を紹介していこう。
■「これ以上ないくらいに言葉を噛み砕く」
エピソード1に登場するのは南葛SCの風間八宏監督。選手時代はドイツやサンフレッチェ広島で活躍し、監督としては川崎フロンターレや名古屋グランパスを率いた指導者だ。
風間監督はコミュニケーションにおいて「言語化」「映像化」「デモンストレーション」の三つを重要視しているという。
例えば「ボールをコントロールできているか」というテーマで選手たちに映像を見せると、それぞれの考えはバラバラだという。しかし、ボールをコントロールするとは「次に一番早く動ける場所にボールを置くこと」と定義することで、選手たちは共通認識を得ることができる。
風間監督は「これ以上噛み砕けないくらいに言葉を噛み砕いて伝える」と、明確な言語化の重要さを語る。さらに伝えたいメッセージを映像で見せ、実際にデモンストレーションをすることで、深い理解を促すのが風間流だ。
また、監督と普段接する選手たちは立場が大きく異なる。監督は選手起用という絶対的な権力を持つが、選手は選ばれなければ試合には出られない。非対称的な立場において、大事にしているのは「人のせい、もののせいにしない」ということだという。
「誰かのせいで負けた」ではなく、「自分がどうすれば勝たせられたのか」にフォーカスするという考え方だ。だから風間監督は、プレーの指摘はすれど、人を否定することはしない。「いつまでも他人へ負の感情を持っていても、相手を変えることはできないから。自分に厳しいように見えるけど、実は自分が楽になる考え方」だと笑った。
【動画】小野伸二さんが風間八宏監督からコミュニケーション術を学ぶ
■「1対1を20人とやる」
(C) DAZN
エピソード2では内野智章氏のコミュニケーション術に迫った。興国高校サッカー部監督として古橋亨梧らを育て、現在は奈良クラブのアカデミーでテクニカルダイレクター、およびU-18の監督を務める指導者だ。
日々、二回り以上も年齢の離れた高校生とコミュニケーションを取る内野監督。重要視しているのは、徹底した1対1の対話だという。
「LINEも使って、個別のコミュニケーションを全員と取る」というのが内野監督のスタイル。選手個々の課題を指摘したり、参考になる動画を送ったりして、選手の成長を促す。「何度でもミスしたっていい」というメッセージを送るなど、メンタルケアも欠かさない。
それは全員が集まるミーティングでも同じだ。「みんなは20対1だと思っているかもしれないけど、こっちは1対1が20個あると思っている。だから、目が合わなかったおかしいよね、と伝えている」。こういった姿勢が、選手たちとの信頼関係を生み出している。
実際に、指導を受ける選手から「一つ一つの言葉が自分のために言っていると感じるし、内野さんの言葉を信じればうまくなると信じている」という言葉も聞かれた。
信頼関係ができれば、コミュニケーションも変わる。個別の声掛けよりも、チーム全員の前で指導が効果的と判断すれば、そうした指導も実行するという。
ただ、ベースにあるのは信頼関係。「とにかく全員と1対1のコミュニケーションを増やす。それをしないと、信頼関係は作れない」と断言する。
【動画】「1対20ではなく、1対1を20人と」。高校生の心をつかむ内野智章監督の対話術
■「男性だから、女性だからと変えてはいない」
(C) DAZN
最新エピソードでは、男性指導者と女性生徒のコミュニケーションを取り上げる。登場するのは藤枝順心高校の女子サッカー部監督を務める中村翔氏。全日本高等学校女子サッカー選手権で同校を史上初の3連覇に導いた指導者だ。
自身も選手として盛岡商業高校で全国高校サッカー選手権優勝を経験。大学卒業後に教員、そして指導者としての道を歩み始めた。藤枝順心には2017年に赴任。2021年にコーチから監督に昇格した。
インターハイを含めると5大会連続で全国制覇。藤枝順心は高校女子サッカー界で絶対的な存在となっているが、中村監督の指導方針は必ずしも勝利にはこだわらない。全国大会優勝を目指しながらも、選手たちに意識させるのは「常にその先」という。
「90分の試合、1年後、10年後にどうなっているか。そのためにはチャレンジをし続ける姿勢が大事だし、そういう環境を僕らが作ることが重要」。
コミュニケーションで意識していることは、「選手に合わせた言葉の選び方」とそれを見つけるための「日々の対話」だという。適切な距離感で、多くのコミュニケーションを取ることが、選手との信頼関係につながっている。「話しやすい」「接しやすい」と選手からも高評価だ。
異性同士のコミュニケーションとなるが、「指導の中で男性だから、女性だからと変えてはいない」と言い切る。「自分の考えを伝えること、相手の考えを聞くこと。それが対話なので」。
もちろん距離感や接し方について、最初は戸惑いもあったという。しかし、男子生徒のときと同じように、日々のとりとめないコミュニケーションを繰り返していくうちに、どんどん「私のことを知ってほしい」「私はこうなりたい」という想いを聞けるようなったそう。あくまでも人は人、というのが中村監督の考え方だ。
【動画】藤枝順心を3連覇に導いた名将。中村翔監督は何気ない会話から信頼関係を築く
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小野さんが伝え方を学ぶコンテンツ「COMMUNICATE」はDAZNで配信中。3つのエピソードがすべて無料で視聴可能だ。本編ではさらに多くのコミュニケーション術や、実際の指導場面、小野さんとの対談などを見ることができる。
- 【動画】小野伸二さんが風間八宏監督からコミュニケーション術を学ぶ
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