前バルセロナ監督のチャビ・エルナンデス氏が、新たなチームを率いる意欲を示している。
昨季終了後、表向きには契約解消ながら、実質的に解任のような形で心のクラブ、バルセロナを去ったチャビ氏。それから公の場にほとんど姿を現さなかった同氏だが、この度『フランスフットボール』とのインタビューで、今後のプランについて語っている。
チャビ氏は、ラ・リーガを含めて魅力的なプロジェクトを有するクラブで、再び指揮を執ることを考えているようだ。
「予め何かを決めるようなことはしない。なぜラ・リーガの他のチームを率いてはダメなんだ? 私は期待が膨らむプロジェクトを探している。自分にはトロフィーを勝ち取る野心があるんだ。それが第一の目標であり、そのためにオファーを検討していきたい」
チャビ氏はその一方で、バルセロナ監督時代を振り返った。
チャビ氏はアル・サッドを率いていた2021年11月、監督解任されたロナルド・クーマン氏の後任として、選手時代の古巣バルセロナに復帰。極度の財政難に陥っていたクラブで2シーズン半にわたって監督を務め、2023年にスペイン・スーパーカップ、ラ・リーガ優勝を果たしている。
「私たちが手にした結果はとてもポジティブだった。クラブはその歴史の中でも最もひどい状況にあった。2000年代初頭の暗黒時代すら超えてね」
「ただ監督としての私のキャリアに比べて、その期待はあまりに高過ぎた。私の心からバルサを愛する気持ちも、プラスには働かなかっただろう。それでも、あの経験から学んだことは大きいよ」
チャビ氏は今後も、ポゼッションフットボールを実践していく考えのようだ。
「クライフが私の志向を決定づけた。自分にとってフットボールはボールを持ってプレーすることなんだ。もちろん目標は勝つことだが、それは良いプレーを見せて、ピッチ上で楽しめたら自然と手にできることだろう」
「私のチームはプレッシングによって、“私たちのボール”を素早く取り返さなくてはいけない。そう、ボールは私たちのものでなくてはいけないんだ。試合時間の90%でボールを持てなければ、私は苦しみを味わうことになる」
「ラ・マシア(バルセロナ下部組織)とプレーポジションが中盤であったことが、自分に一つの優位性を与えてくれた。私はフットボールのすべてを見ている。守る、攻めるだけでなく、プレーを構築することも考えているんだ。私にとって最高の監督たちは、全員が元中盤の選手だ。ペップ・グアルディオラ、ルイス・ファン・ハール、カルロ・アンチェロッティ、シャビ・アロンソ、ミケル・アルテタとね……」
「自分の選手たちにはプレーを楽しんでもらいたい。ファンのために魅力的なフットボールを展開し、タイトルを勝ち取ってほしい。そう、私はチャンピオンズ、EURO、ワールドカップで優勝したいんだ」