スミスにとっては、今回のアンソニー・ファウラーは絶対に負けられない一戦だ。長年、世界のトップレベルで競技を続けてきたベテランのスミス。今回は国内で、同郷の対戦相手と激突する。これまで慣れ親しんできた、今後の大一番につながるような試合とは違う。
リヴァプール出身の両者。その試合が地元で行われることは、街にとって大きな意味を持つ。しかしスミス自身は、ファウラー戦よりもジェシー・バルガスやティム・チューとの試合を思い描いていた。
オーストラリアへの遠征も前向きに議論されたが、コロナ禍におけるオーストラリアの水際対策の影響で、試合を行うことができなかった。この大一番はまだ実現の可能性があるが、「ビーフィー」(スミスの愛称)が、プロキャリア4度目の敗戦を喫することがあれば、ビッグマッチを行うことは難しくなるだろう。
「彼に負けたら、僕はどうすればよいだろう?」スミスは『DAZN News』の独占インタビューにこう答えた。
「僕は世界王者だったし、今ボクシングをしているのも、再び世界タイトルを獲るためだ。もしアンソニー・ファウラーに負けたら世界タイトルから遠ざかることになる。そうなったら落ち着いて考え直さないといけないね」
カネロ・アルバレス、ハイメ・ムンギア、リアム・ウィリアムスといった選手たちと戦ってきたスミスとしては、国内レベルの試合の優先度はずっと低いものであった。154ポンド(スーパーウェルター級)の世界ランキングに頻繁にランクインしていたファイターとして、そして元WBOタイトルホルダーとして、街のライバルに比べれば多くのアドバンテージがあり、実力差や経験差は明らかだ。
33歳のスミスにとって、この試合に対するモチベーションは問題ではないのだろうか?
「話が持ち上がった時、この試合は本当に期待はずれだと思った。僕が落ちぶれていく過程なのだと思っていたが、スイッチを切り替えた。彼は僕を倒しに来るのだから、切り替えないといけない。以前エディー(・ハーン)が言っていたように、選択肢はこの試合しかなかったんだ。リアム・スミス対アンソニー・ファウラー。勝つのはリアム・スミスだ」
リアム・スミス vs アンソニー・ファウラーのイベントは日本時間10月10日午前3時より行われる。アンダーカードの進行次第だが、メインイベントを戦う両者の入場はおよそ6時頃を予定している。
スーパーウェルター級の雄がぶつかり合う一戦は、DAZNから200以上の国と地域に生放送される。
スミス vs ファウラーは、イングランド・リヴァプールのM&Sアリーナで行われる。1万人の観客が試合を観戦することになっている。
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