フィリッポとシモーネのインザーギ兄弟、フランクとロナルドのデ・ブール兄弟、ギャリーとフィリップのネヴィル兄弟など、サッカー界にはこれまでに素晴らしい兄弟プレーヤーたちがいたが、ロングスタッフ兄弟も彼らに続くことができるかもしれない。
地元ニューカッスル・ユナイテッドのアカデミーで育った兄のショーンは、2016年にトップチームに昇格。そこから2シーズンにわたって小規模クラブへのレンタル移籍で武者修行をすると、2018-19シーズンからトップチームに登録された。
一方、2歳年下のマシューは、兄と同じくニューカッスルのユースに所属し、2019-20シーズンにトップチーム入り。2019年8月に行われたEFLカップのレスター・シティ戦でトップデビューを飾った。
二人の特別な日となったのは、2019年10月に行われたマンチェスター・ユナイテッドとのビッグマッチだ。初めて二人がピッチ上で共演した一戦は、マシューにとってのプレミアリーグデビュー戦となった。
ダブルボランチとして兄弟並んでピッチに立つと、兄のショーンは冷静なパスさばきで攻撃を構築。弟のマシューも落ち着いたプレーぶりで、バー直撃の強烈ボレーなどでユナイテッドを脅かす。そして0-0で迎えた72分、マシューが鋭いミドルシュートをゴール左隅に突き刺し、値千金の先制点を奪取。さらにこれが決勝弾となり、マシューのデビュー弾により、ニューカッスルが見事に大金星を挙げたのだ。
試合後、マシューが「今日のようなデビューを夢見ていた。月に飛んでいくくらい嬉しい」と語れば、ショーンも「僕もマシューのことを考えれば月に飛んでいくくらい嬉しい。正直、これまで弟が試合に出ていないことを残念に思っていたんだ」と語り、兄弟愛を強調した。
この試合が転機となり、両者とも順調にトップチームでの出場機会を増やすと、多くのクラブからの関心が伝えられるほどに。マシューが「これまで兄が最高の選手だと思ってきた。でもこの先、僕がその立場を奪いたいね」と語るように、今後も切磋琢磨して成長し続けることができれば、サッカー史に名を残す兄弟プレーヤーになるかもしれない。
プレースタイル
ショーン、マシューの双方ともにセントラルMFのポジションを主戦場とするバランス型の選手。兄のショーンはゲームメークや豊富な運動量、強度の高い守備が売り。一方、ショーンよりも身長が10センチほど低いマシューだが、兄と共にスタミナは抜群。よりダイレクトなプレーが特徴で、マンチェスター・U戦でも示したとおり、破壊力のあるミドルシュートを装備している。
動画：プレー＆ゴール集
プロフィール・経歴
ショーン・ロングスタッフ／Sean Longstaff
1997年10月30日生まれ 181cm・65kg 利き足：右
| シーズン | 所属クラブ | 出場・得点 |
|---|---|---|
| 2016-17 | キルマーノック | 16試合・3得点 |
| 2017-18 | ブラックプール | 42試合・8得点 |
| 2018-19 | ニューカッスル | 9試合・1得点 |
| 2019-20 | ニューカッスル | 23試合・1得点 |
| 2020-21 | ニューカッスル | 12試合・0得点 |
マシュー・ロングスタッフ／Sean Longstaff
2000年3月21日生まれ 171cm・60kg 利き足：右
| シーズン | 所属クラブ | 出場・得点 |
|---|---|---|
| 2019-20 | ニューカッスル | 9試合・2得点 |
| 2020-21 | ニューカッスル | 5試合・2得点 |
※成績は国内リーグ（2021年2月25日現在）
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