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インテルが継続性を示せないワケは?EURO制覇の元伊代表アナリストがインザーギのチームを戦術分析「いつもの同じ問題。不毛なパス回し」 | セリエA

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インテルが継続性を示せないワケは?EURO制覇の元伊代表アナリストがインザーギのチームを戦術分析「いつもの同じ問題。不毛なパス回し」 | セリエA(C)Getty images
【欧州・海外サッカーニュース】元アタランタFWのシモーネ・ティリボッキ氏および元イタリア代表チーフ・アナリストのアントニオ・ガリャルディーニ氏が『DAZN(ダゾーン)イタリア』の番組内に出演し、シモーネ・インザーギ率いるインテルの問題点を読み解いた。

セリエA再開初戦で無敗だったナポリに土をつけ、サウジアラビアで行われたスーペルコッパ・イタリアーナでは、ミラノダービーを制して今シーズン初のタイトルを獲得したインテル。セリエA第24節終了時点で47ポイントを獲得して2位につけるものの、格下のエンポリやボローニャに敗れるなどして、すでにリーグ戦で7敗を喫し、安定した成績を示すことができていない。

そんなシモーネ・インザーギ率いるインテルについて、現役時代はアタランタなどで活躍したシモーネ・ティリボッキ氏と、イタリア代表のチーフ・アナリストとしてEURO2020制覇を支えたアントニオ・ガリャルディーニ氏が『ダゾーン・イタリア』の特番「Like Tattico」で問題点を分析した。

不毛なパス回しの要因

インザーギは前節におけるボローニャでの敗戦後、「試合へのアプローチの問題」を課題に挙げたが、ガリャルディーニ氏らは、インテルに戦術上で「いつもの同じ問題」が存在していることを指摘した。

例えば、サンプドリア戦(0-0)におけるボール支配時のシーンでは、戦術および技術面での問題が見られ、インテルは「不毛なパス回し」に終始している。前線の攻撃の枚数は十分に足りているものの、ヘンリク・ムヒタリアンらに相手のマークを外す動きがなく、チャンスにつながる味方のパスを引き出すことができていない。

またラインの間でプレーしていたハカン・チャルハノールを、マルセロ・ブロゾヴィッチの位置へ下げたことで、トレクアルティスタ(トップ下)の役割をこなせる選手がいなくなった。代わって入ったニコロ・バレッラは前線への飛び出しなど別の特徴を持った選手であり、ガリャルディーニ氏は「インテルにはまさに本物のチャンスメイカーがいないと感じてしまう」と強調している。

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エンポリ戦においても、インテルは引いて守る相手に「不毛なパス回し」を余儀なくされている。攻撃の足掛かりとなるパスコースを見つけなければならないが、トップ下やサイド、前線にかけてオフザボールの動きがほとんどない。このためFWの選手がボールを受けに下がってくるしかない。

この場合、サイドへパスを出すことで局面を打開できるが、ここでインテルはさらなる問題に直面することになる。インテルは近年、イヴァン・ペリシッチやアクラフ・ハキミ、アレクシス・サンチェスら1対1を得意とする選手を全員失ってしまったからだ。

ラツィオ時代からのインザーギの愛弟子であるホアキン・コレアはこれまでのところ、違いを作り出すことができない。こうしてサイドで相手陣内の深い位置まで侵入できずにクロスを放り込むことになるが、エンポリ戦ではフィジカルの強いFWもゴール前におらず、せっかくのチャンスでボールを失ってしまった。

さらにティリボッキ氏らは、先に述べたオフザボールの動きが少ないことにも関連し、中盤の選手たちの体の向きについても問題があることを指摘している。攻撃の際、自陣と相手陣内の両方が見える体勢を取っておらず、常に相手に背中を向けているため、マークを許してしまうことになる。

Bologna Inter Serie A TIM Dominguez MkhitaryanGetty

カウンター攻撃の問題点

インテルのもう1つの問題は、カウンターからの裏を取る攻撃だ。適性を持った選手はいるものの、今シーズンは影を潜めていると言わざるを得ない。ロメル・ルカクはまだ出場時間が少なく、コンディションが整っていない。また、バレッラやデンゼル・ドゥンフリースも自身の特徴を活かすことができずにいる。

ティリボッキ氏は、ボローニャ戦のドゥンフリースのプレーについて解説。あまりにも低い位置でプレーしているために、カウンター攻撃に上がるのが難しくなっていることに触れた。

「ドゥンフリースはポジションを下げ過ぎている。(フランチェスコ)アチェルビが(アレッサンドロ)バストーニの近くまで寄ってしまったことで、(マッテオ)ダルミアンもアチェルビのそばへとスライドし、ドゥンフリースがポジションを下げざるを得ない。ダルミアンがあと10メートルでもサイドに張ることで、ドゥンフリースも10メートル前へ上がれることになる」

Inter Sampdoria Djuricic BarellaGetty

守備面におけるインテンシティの低さ

これまでに、インテルのボール支配時におけるオフザボールの動きや裏を取る攻撃などの問題点を分析してきたが、続いて『ダゾーン・イタリア』の解説陣の2人は、インテルの守備面について注目。メンタルおよびフィジカル面でインテンシティが足りない点を指摘した。

特にメンタル面のインテンシティが不十分であることは、アウェーの試合における失点の多さにもつながっている。これはボローニャ戦のパフォーマンスにも裏付けされている。前半のボローニャの攻撃の1シーンにおいて、ドゥンフリースがロベルト・ソリアーノのマークのために中へ入り、サイドにスペースが生まれた。

だが、ブロゾヴィッチは空いたスペースのカバーに素早く回らず、その結果、サイドでルイス・ファーガソンがフリーとなり、決定機を許すに至っている。幸い、ダルミアンがシュートを防いだが、その後も相手選手に対するプレッシャーが弱く、ボール奪取へのアグレッシブさが感じられない。

次にガリャルディーニ氏が注目したシーンは、ボローニャ戦76分の失点の場面。バストーニが左サイドで高い位置を取り、イタリア代表DFと入れ替わる形でロビン・ゴセンスが最終ラインに回った。アチェルビもややポジションを上げ、GKのオナナもゴールから離れて高い位置を取っている。だがこうしてポジションチェンジを行っている場面においては、ボールを安全な形で運ばなければならない。

アチェルビは安全な選択肢としてダニーロ・ダンブロージオへパスを指示したが、ダンブロージオからバレッラへのボールがパスミスとなった。バレッラはボールを奪われた直後にプレッシャーをかけ、相手の攻撃を遅らせると同時にスペースを消すべきだったが、イェルディ・スハウテンに自由なプレーを許し、リッカルド・オルソリーニの決勝点が生まれた。

最後にガリャルディーニ氏は、「インテルはUEFAチャンピオンズリーグ(UCL)やビッグマッチにおいて、強いチームであることを示してきたが、継続性を見つけなければならない」と指摘。するとティリボッキ氏も「ヨーロッパの夢を見続け、来シーズンのUCL出場権を獲得するためには、その継続性が求められる」と締めくくった。

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放送・配信予定

  • インテル vs レッチェ
  • 配信:DAZN
  • キックオフ:2023年3月6日(月)日本時間2:00
  • 実況:河村太朗
  • 会場:スタディオ・ジュゼッペ・メアッツァ

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