ブンデスリーガの新シーズンが幕を開ける。昨季はバイエルンが王座を取り返したが、今季はどんなシーズンになるのだろうか。このリーグをよく知るミムラユウスケ氏に、新シーズンの見どころを語ってもらった。
文=ミムラユウスケ
今シーズンはワールドカップ直前のシーズンである。来年の夏に行われる、サッカーに興味のない人たちまで巻き込んで盛り上がれるお祭りで、ちょっと良い顔をするための“戦い”はもう始まっている。
前回のカタールW杯を思い出してほしい。日本代表を救ったのが三笘薫だった。森保一監督が決断した三笘のウイングバック起用には驚いた人も多かったはずだ。ただ、監督の決断に少しも驚かない人たちがいた。W杯前の2021-22シーズン、ユニオン・サン・ジロワーズ(ベルギー)にレンタル移籍中の三笘が左のウイングバックとして活躍するのを見ていたDAZN視聴者である。
ヨーロッパ挑戦初年度の多くの試合で、左ウイングバックとして守備“にも”奮闘する三笘の姿があった。彼の挑戦は大きな意味があり、あの大会を機に三笘がブレイクして、日本サッカー界を名実ともに引っ張る存在になったのは改めて説明するまでもないだろう。
そんななかで、DAZNに8年ぶりに帰ってきた今季のブンデスリーガには知っておかないといけないストライカーがいる。シュトゥットガルト所属で、身長198cmの長身センターフォワードのニック・ヴォルテマーデである。バスケットボール選手のような長身でありながら、髪をなびかせてピッチを走り回るドイツ人ストライカーには一目で目を奪われるほどの存在感がある。
(C)Getty Images
2014年のブラジルW杯でドイツ代表が優勝したのはご存じの通りだ。しかし、2018年のロシアW杯で同国史上初めてグループリーグで敗退すると、2022年のカタールW杯でも日本に敗れたことが響き、2度目のグループリーグ敗退という屈辱を味わった。
ブラジルW杯以降も主力の多くが残り、コーチ陣が継続性をもってチームを構成していたのにもかかわらず、成績は天から地へ落ちた。世界一になった2014年大会と、それ以降との最大の違いは何か。大きかったのはミロスラフ・クローゼの代表引退である。確かに、どんなチームであっても、W杯の通算ゴール記録で歴代1位である偉大なるセンターフォワードの穴を埋めるのは困難なミッションだ。とはいえ、センターフォワードの不在はあれ以降ずっと、ドイツ代表に影を落としてきた。その間、カイ・ハヴァーツやティモ・ヴェルナーといったセンターフォワードタイプではない選手が最前線で起用されたり、ニコラス・フュルクルクなどが気を吐いたが、それでも、クローゼの穴は埋まらなかった。
そもそも、クローゼが現役の間から、後継者となるようなクラシックなセンターフォワードが出てきていないことを懸念する声は絶えず挙がっていた。もちろん、ドイツサッカー協会を筆頭に、それぞれの立場でそれぞれの人たちがセンターフォワード育成に向けて様々な取り組みを続けてきた。しかし、育成プログラムが洗練されることで、選手たちの足元の技術ばかりが向上することになった。そうした取り組みの成果が確実に見られる一方で、以下のような批判は鳴りやまなかった。
「(育成プログラムの進化により)上手い選手は増えたが、センターフォワードをやれるような強い選手が生まれてこなくなった」
長年にわたる議論の結論は、ストライカー育成プログラムのような“人工的に”作られたものではなく、逸材が出てくるのを我慢強く待つしかないというものだった。
(C)Getty Images
23歳のヴォルテマーデは198cmという長身にもかかわらず、足元の技術が高い。その技術力は、ドイツサッカー協会の育成プログラムの進化の成果だ。その上で、異質な身体の大きさを生かしたクロスへの飛び込みは、圧巻な迫力がある。往年のスウェーデンストライカーのズラタン・イブラヒモヴィッチがクロスに合わせる能力を増強したようなタイプと言えば、このドイツ代表の未来を背負うフォワードのイメージが湧くだろうか。サッカーに詳しくない人でも、彼の出ている試合を見たら、ヴォルテマーデという名前はすぐに覚えられるはずだ。
今夏、彼の去就はドイツでずっと話題になってきた。所属するシュトゥットガルトに対して、バイエルンから複数回にわたる熱烈なオファーがあった。4000万ユーロ(約68億円)程度から始まり、最後は6000万ユーロ(約102億円)を超えるオファー(選手の次の移籍の際に移籍金の一部を受け取れるというアドオン条項あり)まで提示された。なお、バイエルンサイドとヴォルテマーデの交渉は順調に進み、現在の給料の10倍程度となる600万ユーロ(約10億円)という条件で双方が納得していたという。
しかし、シュトゥットガルト側は7500万ユーロ(約127億円)の移籍金を一貫して求めて、交渉は決裂した。昨今のプレミアリーグクラブへの高額移籍ブームを注視しているシュトゥットガルトは、来年以降には7500万ユーロ以上で買い取るイングランドの“富豪“が現れると確信している。だから、値引き交渉には一切応じなかった。
ともかく、そんな大器は今シーズン、DFBポカール王者であるシュトゥットガルトでプレーすることが確実となった。チャンピオンズリーグ出場権争いに絡むであろうシュトゥットガルトの躍進とともに、ヴォルテマーデの活躍に、今シーズンはぜひ注目してほしい。今のうちにしっかり見ておけば……来年の夏、北中米W杯の期間中にあなたはきっと鼻高々でお祭りを楽しめるはずだから。
● ブンデスリーガ2025-2026|試合日程・キックオフ時間・放送予定
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