パリ・サン=ジェルマン(PSG)のスター選手であり、昨季のUEFAチャンピオンズリーグ最優秀選手に選ばれたウスマン・デンベレが、ケガからの復帰をアトランタでのトレーニング後の囲み取材でメディアに対して明かした。
フランス代表のデンベレは、FIFAクラブワールドカップ2025のラウンド16、インテル・マイアミ戦で後半開始から途中出場し、今大会初出場を果たした。「今は100%の状態」「10日間チームと一緒に練習してきた。あとは監督が決めること。自分としては準備はできている」。と語った。
28歳のウインガーは、ついに欧州王者に輝いたPSGで、堂々たるリーダーへと成長を遂げている。ルイス・エンリケ監督はCL制覇後の祝勝会でこう語った。
「これがチームを率いるということだ。タイトルやゴールだけではない。今日、彼がどれだけ守備に尽力したか――それこそが真のリーダーシップだ」。
デンベレは、スタッド・レンヌで頭角を現したときから将来を期待されてきた。その活躍はヨーロッパのビッグクラブから注目を集め、ドルトムントでの経験を経て、バルセロナへと移籍する。
当時、ネイマールがPSGへ移籍した後釜としてカンプ・ノウにやって来たデンベレだったが、不安定なパフォーマンスと度重なるケガに苦しみ、定位置を確保することはできなかった。
2023年8月、再び似た形でPSGはデンベレを獲得し、ネイマールの残した背番号10を託した。リーグ・アンとクープ・ドゥ・フランスを制した1年目を経て、エースのキリアン・エムバペがレアル・マドリードへ去ると、デンベレは攻撃の中心選手となった。
2024/25シーズン、デンベレは公式戦50試合で33ゴールを記録。PSGの三冠(リーグ、国内カップ、チャンピオンズリーグ)達成に大きく貢献し、様々なサッカー界における個人賞の候補として名前が挙がるようになった。
クラブワールドカップ開幕前、ルイス・エンリケ監督はこう語っていた。
「常にデンベレは”現象”のような選手。だが、オスマンのベストバージョンを引き出すには、より深く掘り下げなければならない。我々は、時に厳しい言葉をかける必要があった。オスマンは、言葉ではなくプレーで引っ張るタイプのリーダー。彼のようにGKとCBにまでプレスをかける9番がヨーロッパに他にいるか?ああいうプレッシングをすれば、チーム全体がそれに従うんだ」。
バイエルン戦を前にしたFIFAのインタビューで、デンベレ自身もこう語った。
「以前は今のようじゃなかった。監督が熱心に働きかけてくれた。自分のクオリティを証明できたし、今は常に勝ちたいというハングリーな気持ちがある」。
この言葉が、彼がこの1年で遂げた変化を物語っている。
「PSGでのマインドセットは“闘う”ということ。でなければ、タイトルは獲れない。最も重要なのはチームに集中すること。集中して、自分たちのリズムを作り、自分たちのサッカーをすること。相手は強敵だから、しっかり守ることも必要だ。最後まで100%でプレーしなければならない」。
“止められないドリブラー”だけで現代のフットボールを勝ち抜けないと理解したデンベレは、ルイス・エンリケの指導の下「チームスピリット」の重要性をこう語る。
「何度も言っているが、今はチームワークが一番大事。仲間たちがいるからゴールもアシストも生まれる。今季は本当にいいシーズンだと感じているし、それは自分の新しい役割のおかげ。監督は最初の日からずっと自分を信じてくれている。だからこそ、ピッチでその信頼に応えたい」。
PSGはクラブワールドカップ準々決勝はアトランタのメルセデス・ベンツ・スタジアムでバイエルン・ミュンヘンと激突する。デンベレにとってもチームにとっても優勝へ向けて重要な一戦だ。
両者が最後に対戦したのは2024年11月。そのときはバイエルンが1-0で勝利し、デンベレは退場処分を受けた。
「借りを少し返したいね」とデンベレは語る。「厳しい試合になるのは分かっている。でも、今の自分たちは11月の時とはまるで違う。多くのことが変わったし、選手たちのレベルも上がっている。自分もそうだ。自分たちは大きく成長してきた。どのチームにも勝つために、やるべきことは分かっている」。