得点者:デジレ・ドゥエ(78分)、ウスマン・デンベレ(90+6分)
FIFAクラブワールドカップ2025準々決勝、パリ・サンジェルマンが欧州の強豪対決を制し、準決勝進出を果たした。アトランタで行われたFCバイエルン・ミュンヘンとの一戦は、デジレ・ドゥエとウスマン・デンベレのゴールによる2-0のドラマティックな勝利となった。
前半は見応えのある攻防が続いた。パリとバイエルンの両チームが序盤から積極的に仕掛ける中、見せ場を作ったのはクヴィチャ・クヴァラツヘリア。右サイドを駆け上がったハメスからのラストパスを難しい角度から決めようとしたが、バイエルンの守護神マヌエル・ノイアーが好反応でセーブし、スタジアムを沸かせた。
その一方でバイエルンの攻撃陣もPSGのゴールを脅かす。マイケル・オリーセらを筆頭に決定機を作り出すが、ジャンルイジ・ドンナルンマが的確にコースを読み、ゴールを割らせない。両GKの好守が続き、均衡を保ったまま試合は進む。
バイエルンはハリー・ケインがヘディングでゴールを狙う場面もあったが、枠を捉えきれず。また、PSGのファビアン・ルイスにはエリア内で絶好のチャンスが訪れたものの、シュートは大きくクロスバーの上へと外れてしまい、スコアは動かないまま時計が進む。
前半終了間際にはついにゴールネットが揺れる。マイケル・オリーセのフリーキックに反応したダヨ・ウパメカノが、力強いヘディングでゴールを決めたかに見えたが、このプレーはバイエルンの選手複数人がオフサイドラインを越えていたとして、主審は即座にノーゴールを宣告。バイエルンにとっては惜しい場面となり、前半はスコアレスのまま終了した。
白熱した前半は、予想外で心配な形で幕を閉じた。ジャマル・ムシアラがドンナルンマとの接触で深刻な足の負傷を負ったと見られ、両チームの選手たちはその重大さに明らかに動揺を見せた。
後半が始まって間もない48分、パリ・サンジェルマンは決定的なチャンスを迎える。クヴィチャ・クヴァラツヘリアが絶妙なスルーパスでブラッドリー・バルコラを裏に抜け出させると、バルコラはノイアーとの1対1に。しかしシュートは読まれてしまい、ノイアーが鋭い反応でセーブ。ゴールとはならなかった。
その後も試合はオープンな展開が続き、両チームにチャンスが生まれる。バイエルンはキングスレイ・コマンが持ち込んでシュートを放つが、これはドンナルンマの正面。
またノイアーが自陣外でのボール処理を迫られるが、クヴァラツヘリアと途中出場のウスマン・デンベレが猛然とプレスを仕掛け、ノイアーをあわやという場面に追い込む。デンベレのシュートは惜しくも枠の外へと逸れたが、観客のどよめきが響いた。
試合の均衡を破ったのは、またしてもこの大会で注目の10代のスター、デジレ・ドゥエだった。78分、ハリー・ケインが中盤でボールを失った隙を突いて、ジョアン・ネヴェスがすばやく前線へパス。これを受けたドゥエがペナルティエリア手前から低い弾道でシュートを放ち、ノイアーの守るゴールをこじ開けた。
試合終盤にはまさに嵐のような展開が待っていた。PSGは立て続けに2枚のレッドカードが提示され、PSGは一気に9人での戦いを強いられる。だが、数的不利の状況の中、ウスマン・デンベレがカウンターから華麗な追加点を奪い、試合を決定づけた。試合終了間際にはバイエルンに与えられたPK判定がVARの末に取り消されるなど、最後の数分間にはドラマが凝縮されていた。
PSGはこの勝利で、7月9日(水)にニューヨーク・ニュージャージーのメットライフ・スタジアムで行われる準決勝へと駒を進めた。対戦相手はレアル・マドリードかボルシア・ドルトムントの勝者となる。
「激しい球際が何度も続く、とてもインテンシティの高い試合だった。これこそフットボールの醍醐味で、ピッチ上ではとにかく闘わなければならない。今日の僕らは再び素晴らしいスピリットを示せたと思うよ。何より大事だったのは勝利。今季序盤(チャンピオンズリーグ)に彼らに負けていたので、リベンジを果たせたことも大きい。この勝利は本当にうれしいよ」
デジレ・ドゥエ(PSG)
「まさにトップ同士の戦いだった。こういう試合は細かな局面で決まる。その“瞬間”が僕たちには向かなかった。だから負けたんだ。それでも最後まで諦めなかったし、同点に追いつけると信じていた。2点目は防げたかもしれない。ちょっと前がかりになりすぎたかな、とも思うよ」
コンラート・ライマー(バイエルン)
「まずは受け入れる時間が必要だね。この試合にはすべてが詰まっていた。内容は良かったし、全力でぶつかった。前半は相手をしっかりコントロールできていたし、後半はその分、相手がリスクを避けてロングボール主体に変えてきた。でも結局は、スコアがすべて。ミスもあったけどチャンスも作れていた。ただ、どんなに良い内容でも、フットボールではそれが結果を保証してくれるわけじゃない。次に進むことだけを考えていたので、ここで荷物をまとめるのは本当に辛いよ」
トーマス・ミュラー(バイエルン)
デジレ・ドゥエ(PSG)