マウリシオ・ララとは何者か──。
2021年初頭、イングランドに現れてジョシュ・ワーリントンと対戦するまで、マウリシオ・ララはあまり知られた存在ではなかった。拠点を置くメキシコでキャリアのほとんどを過ごしてきたララは、これまでフェザー級のランキングを脅かしたことはまったくなく、母国での試合の多くは注目に値しない相手との試合だった。
だがイングランドでのララは、そんな過去とは全くもって違う姿を見せた。称賛に値するほどの自信を見せた彼は、試合を通じて勝者たる所以を見せつけた。だが彼の小さなチーム以外では、ワーリントンと対戦するような大きなチャンスを与える者は誰もいなかった。
ワーリントンがビッグマッチを待っている中、無名のララが退屈しのぎの対戦相手に選ばれた。リーズ出身のワーリントンはIBFフェザー級王座をほぼ2年間保持していたことがあったが、ツァン・シュやゲーリー・ラッセル・ジュニアとの統一戦を実現出来なかったため、キッド・ガラハッドとの再戦を選ばずにタイトルを返上したのであった。
ボクシング界はまだ新型コロナウィルスの影響を感じさせていたが、ワーリントンのチケットは飛ぶように売れるため、まずララと対戦し、リングで戦う時間を確保する決断が取られた。そしてその後、この階級のビッグネームと戦う大きな試合に進もうということだったのだ。
試合開始のゴングが鳴った瞬間から、ララは予想より遥かに上手い選手だということは誰の目にも明らかだった。ララはワーリントンの運動量に合わせ、一度のみならずワーリントンに痛烈な打撃を与えた。4ラウンド、ワーリントンはキャンバスに沈められ、ひどくダメージを負った。だがララはこのラウンドで試合を終わらせることはできなかった。
ララは後半も試合をコントロールし続け、試合が進むにつれワーリントンは簡単にパンチを貰うようになっていった。そして9ラウンド、ついにララは元世界王者を再び床に沈めることに成功。そしてレフェリーストップで仕事を終わらせた。2021年最大の番狂わせのひとつとなった。
2度目の試合では、リベンジに燃えるワーリントンがさらに有利になるだろう。開催地のヘディングリー・スタジアムはワーリントンの地元でもあり、満員のスタジアムからの大声援に後押しされることになる。さらに、無名のララについて情報が少ない中戦った初戦の状況とは違う。今回は何が起こるのか予想がつくのだ。
ララにとっては、以前試合のほとんどを支配していたのが自信になっているようだ。ララはもう一度前の戦いを再現できるだろうか?それともリーズのヒーローが熱狂的な観衆を前にショーを盛り上げるだろうか?
| 9月5日(日) 03:00 | ララ vs.ワーリントン | フェザー級12回 |
| 9月11日(土) 01:00 | ブルゴビッチ vs.ラドニッチ | IBFインターナショナル・ヘビー級 |
| 9月12日(日) 02:00 | レジャラガ vs.シャラ | スーパーウェルター級12回戦 |
※配信予定、及び出場選手は変更になる場合あり
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