日本ハムから国内フリーエージェント(FA)権を行使し、西武に移籍した石井一成内野手が26日、埼玉県の球団事務所で入団会見を行った。会見では新たな本拠地となるベルーナドームで「嫌でしたね」と振り返る瞬間を正直に明かした。
プロ10年目の節目を新球団で迎える石井は、チームカラーの青ネクタイ姿で登壇。「すぐに試合に出られると思っていないし、簡単ではない。しっかりと競争に割って入って勝ち抜いてチームの力になりたい」と意気込みを語った。
今季はベルーナドームで9試合の出場で打率.387、1本塁打、5打点の成績を残した。「雰囲気といいますか、なんかわからないですけど、立った瞬間に心地いいというか……。はい、そういうのはありました」と好きな球場だという。
これまでは“敵”として立っていたベルーナドーム。「西武の強力な応援がすごいなと思って、いつもプレーしていた。これからホーム球場で応援していただくことになると思うと、かなりワクワクするので、しっかりと活躍して、少しでも早くチームに貢献できるようにやっていきたいなと思います」。西武応援団からの迫力満点の“大青炎”を心待ちにしている。
日本ハム時代はベルーナドームで流れる「チャンステーマは嫌でしたね、ちょっと。点入るぞ、という気持ちがしてしまう。守っていて……」と苦笑した。これからは、自身が西武の一員としてチャンステーマに背中を押される立場になる。「めちゃくちゃ嬉しいですね」。素直な心境を明かした。
自身のインスタグラムでFA移籍を報告した際には日本ハムから多数の応援コメントが届いたという。「本当に温かいコメントばかり。応援するよっていうことは言っていただいた。『ファイターズ戦以外で打ってね』とか『うちで打たないでね』とのコメントもいただきました。本当にありがたい言葉をいただいたので。ファイターズ戦でしっかり打てるように頑張りたいと思います」と笑った。
圧倒されていた西武応援団のチャンステーマを浴びながら、石井は新たな本拠地での躍動を誓う。(湯浅大 / Dai Yuasa)