3月1日のラ・リーガ第26節、レアル・マドリードは敵地ベニト・ビジャマリンでのベティス戦に臨む。前日会見に出席したカルロ・アンチェロッティ監督は、マヌエル・ペジェグリーニ監督率いるチームへの警戒感を表している。
「私たちは良い調子でこの試合に臨める。しかし、それはベティスも同様だろう。彼らは個人、集団の両面でクオリティーが高いチームだ」
イタリア人指揮官はまた、前試合のコパ・デル・レイ準決勝1stレグ、アウェーでのレアル・ソシエダ戦で「死ね」チャントを浴びせられ、ハーフタイムで交代したDFラウール・アセンシオの状態について語っている。
「調子は良い。しっかりと回復しているよ。あの出来事の影響を受けていたが、それは当たり前のことだろう。それから数日が経過して、今はプレーできる状態だ」
「あの試合では起きてはいけないことが起きた。しかしプロトコルに沿って、しっかりと対処(場内アナウンスでの呼びけなど)していたね」
ソシエダ戦を休んだMFフェデ・バルベルデは、このベティス戦の前日練習も欠席。アンチェロッティ監督によれば、体に「少しの違和感」があり、2試合連続で欠場するとのこと。ただチャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦1stレグ、ホームでのアトレティコ・マドリー戦には間に合うようだ。
「彼の欠場は予め決まっていたものでもなく、負傷しているわけではない。彼は少し違和感を覚えていて、明日の試合には出場できなくなった。だが次の試合には間に合うよ」
ソシエダ戦ではバルベルデの代わりにラウール・アセンシオが右サイドバックを務めたが、アンチェロッティ監督は手応えを感じているようだ。
「アセンシオにはあそこでプレーするためのクオリティーがある。ルーカス(・バスケス)、バルベルデとはまた異なる右サイドバックだ」
「ロドリゴのように前方で開いているウィングが開いていれば、後ろから加勢する必要はない。アセンシオは守備的に素晴らしい選手だよ」
ソシエダ戦の終盤、MF久保建英との接触で右足を痛めたMFダニ・セバージョスは、最終的に筋肉系の負傷で2カ月の戦線離脱となった。
昨季限りで引退したトニ・クロース氏に代わりゲームメーカーとして活躍していた同選手の離脱はレアル・マドリードにとって大きな打撃となりそうだ。が、アンチェロッティ監督はMFエドゥアルド・カマヴィンガ、MFルカ・モドリッチのクオリティーを強調している。
「昨季のチャンピオンズリーグ決勝でプレーしたカマヴィンガを忘れている人がいそうだね。あの試合でボランチを務めたのはクロースとカマヴィンガであり、彼には素晴らしいクオリティーが備わっている。それにこのチームにはモドリッチ、チュアメニだっているんだ」
「セバージョスの負傷は厳しい。彼は素晴らしい貢献をしていたからね。だが、これまでのように私たちは問題を解決してみせるよ」
親知らずの痛みでソシエダ戦を欠場したFWキリアン・エンバペは、今回の試合は問題なく出場できるようだ。
「親知らずは失われた。回復しているか? 親知らずは無理だ(笑)。そのほかは良い状態だよ」
ここ最近のレアル・マドリードは、前線のFWヴィニシウス・ジュニオールらも守備意識を持ってプレスを仕掛けている。ヴィニシウスに守備をするよう説得するために、どれだけ労力を使ったのかを問われたアンチェロッティ監督は、次のように返答している。
「私たちは何度も話し合った。ヴィニシウスとだけでなく、全員とだ。彼らは理解していたよ。ここ数試合を見れば、すでに頭のチップが切り替わっていることが分かるはずだ。先のアトレティコ戦から、守備は明らかに改善されているね」