いよいよ迎えたワールドカップイヤー。前回のカタール大会でドイツ代表、スペイン代表を撃破して大きな話題を集めた森保ジャパンが、3年間半の積み上げを手に再び大舞台に挑む。その目標に掲げたのは、過去最高のベスト8を大きく超えた「世界一」。言葉だけが先行して、「できるわけない」、「無理に決まっている」という外野の声を跳ねのけ、森保一監督は果たしてどのようにして“最高の景色”を観に行こうとしているのか。本大会イヤーとなる2026年を迎えるにあたって、頂点を目指す指揮官にその可能性と実現へのロードマップについて聞いた。
文・写真=青山知雄
10回やって1回勝てるかどうか──。今から3年前のカタールワールドカップ、過去に世界一を経験しているドイツ、スペインと同組になった森保ジャパンは、そう現在地を認識しながら、のちに“戦術カタール”と称される徹底したカウンター戦術で立て続けにサプライズを起こし、鮮やかに両国を撃破して見事に決勝トーナメントへと勝ち上がった。ベスト16でPK戦の末にクロアチアに敗れて過去最高成績を更新する“新しい景色”を見ることはできなかったが、日本サッカーの進化と成長を明らかに感じさせる大会となった。
あれから約3年。ワールドカップの舞台で過去最高の結果を出すために第2次森保ジャパン立ち上げから世界一を目標に掲げ、 “最高の景色”を観るために少しずつ積み上げを図ってきた。ボール保持率を高め、球際のバトルを制し、試合を優位に運ぶことで優勝経験国に勝てる確率を少しでも上げたい。そう考えて様々なことに取り組んできた3年間だった。
そんな森保監督に現時点で優勝経験国に勝てる可能性をあらためて聞いてみた。予想していたとおり、「逆にどう思いますか?」と逆質問を受けたが、自分の肌感として「今だったら10回戦って2〜3回。何なら4回に近いくらいの期待は持てると思っています」と答えると、森保監督が間髪を入れずに「同じです」と重ね、心の内を明かし始めてくれた。
「カタール大会は10回中1回の勝ち方をしていくことがダークホースとして優勝を狙うことだと思っていましたし、次の大会に向けてその可能性を10%でも20%でも上げていこうと。それはもちろん一気にできることではないし、例えば(ドイツ戦やスペイン戦は)試合中のボール保持率が20%くらいだったわけじゃないですか。それがこの3年間ですべて逆転できるかと言えば、それは不可能だろうと。ただ、確実に積み上げていかなければと考えてきた中で、やっぱり勝つという成功体験はすごい。勝っていくことで勝負強くなっていると感じますし、“勝つためのベース”について考えるようになった。それが前回大会は守備だったと思いますけど、球際とかベースになる規律を徹底しなければならないという部分がチームに浸透したのは、カタールでの経験があったからこそ。あそこをベースとして、揺らぐことなく積み上げられたと思います。本当は(優勝経験国に対して)五分五分と言いたいですけど、まだそこまではいかないかなというところが正直な感想です。でも、勝つか負けるか分からないくらいの勝負に持っていけるところまでは来ていると思います」
(C)Getty Images
確かに、10回中1回の可能性をつないで世界一を目指すことは限りなく難しい。だが、その可能性が3割、4割と高くなれば、その連続性で頂点を極めることも決して不可能ではないと個人的には考えていた。森保監督に続けて質問を投げる。選手たちの成長や前回大会で感じた課題を積み上げ、少しずつ勝利の可能性を高めることができているからこそ、それをつないだ先にあらためて“最高の景色”がイメージできているのではないか、と。
「おっしゃるとおりです」
即答だった。その理由を指揮官が続ける。
「選手もそう思ってくれていますし、日本が圧倒して勝ち上がって優勝するというイメージだったら、それはたぶん勝てないと思います。でも、今は『何とか世界で勝つチャンスはある』と思いながら戦ってくれている選手が多い。苦しい時間帯を乗り切るシーンはアジア最終予選でもありましたし、結果的には当たり前に無風状態で(予選を)勝てたように見られがちですけど、試合内容的には相手がワンチャンスを狙ってきて、やられてもおかしくないシーンや時間帯があった中で、そういうところで耐えながら勝ちに持っていける流れをつかめるようになった。(3ー2で大逆転勝利を収めた)ブラジル戦にしても、直近のパラグアイ戦にしても、苦しい時間帯があっても、全員で耐えながら改善していこうとするメンタリティをみんなが持ってくれている。ブラジル戦はそのまま気持ちが切れて失点を重ねてもおかしくなかった展開でしたが、アグレッシブと我慢強さを両方とも持ち続けて、勇気を持って試合を戦い抜いてくれているので、我々にも(ワールドカップで)勝つチャンスはあると思います」
森保監督も話すとおり、この3年間を通じて世界で結果を出すための意識が日本代表に必要なベースとして確立された。さらに一戦必勝を掲げる中で若手に経験を積ませて選手層の拡充に成功し、複数ポジションでプレーできる選手が増えたことで交代策を講じることなく戦い方を変えられるようになった。選手層に幅と深みが加わったとでも言おうか。また、多くの選手がヨーロッパでプレーすることでワールドクラスの選手たちとのバトルが日常になり、臆することも初見の相手も少なくなった。各ポジションに負傷者が増えている点は気がかりだが、選手たちが積み上げた経験や成長も3年間の大きな収穫だ。
「今回の北中米ワールドカップで優勝を目指すことを考えたときに、すべてトップ・オブ・トップの選手が集まることが理想かもしれないですけど、前回や前々回大会のクロアチアは、UEFAチャンピオンズリーグで優勝を狙えるようなクラブ所属でなくても、チームとしてのコンセプトと、その国の持っているメンタリティや身体的な特徴を生かせば世界で勝っていけることを示してくれた。そういう戦いは日本にもできるかなと。個々で局面を勝っていけるようになった日本人選手たちが連携・連動することで、組織力でも相手を上回っていくことができる。日本代表の最大値は世界と戦う上でも十分発揮していけるし、勝っていけると思っています」
(C)Tomoo Aoyama
本大会開幕まであと半年。ここから具体的な戦い方や戦術を練る段階に入っていく。前回大会はノーマークの状態から “戦術カタール”を発動させて勝ち上がったが、今大会はワールドカップ優勝を公言する中でポッド2に入り、昨年10月のキリンチャレンジカップでブラジルに勝利するなど、周囲からのマークが厳しくなることは想像に難くない。前回大会のグループステージ第2戦で守りを固めるコスタリカに敗れたことは記憶に新しいだけに、“史上最強”と称される日本代表を率いる森保監督には選手たちの能力をうまく組み合わせながら、包囲網を上回る戦い方が求められることになる。
「日本サッカーの良さは、歴史を積み上げて過去を生かすこと。過去の成果と課題をポジティブ変換していけるところは日本人の良さだと思いますし、それはサッカー界にも反映されている。その中で絶対に右肩上がりに行けると思っていました。今の代表チームは“過去最高”と言っていただけますけど、それは当たり前だと思っていますし、世界で評価される選手が多くなっている。過去最高はこれからも続くでしょうし、それが日本の力だと思います。ただ、これまでやってきたことはおそらく全部分析されて対応されるので、それを上回る次の一手は戦術的に持っておかなければいけない」
カタール大会でクロアチアに敗れた直後、指揮官はピッチ上で選手たちに「みんなが新しい景色、最高の景色を目指していけば必ず歴史が変わる」と熱く語った。できるかどうかではない。やるかどうかだ。少しでも可能性を高め、希望をつないでいく作業を続けていくだけなのだ。周りに何を言われても、世界一を目指して全員で突き進む力は何より強い。全員で歴史を変え、“最高の景色”を観るためのラストスパートがいよいよ始まる。
(C)DMM
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