スウェーデン政府の国際開発協力・対外貿易大臣ベンヤミン・ドゥーサ氏は、バルセロナとコンゴ民主共和国がスポンサー契約を結んだことに否定的な見解を示している。
バルセロナはコンゴ民主共和国と年間1100万ユーロ(約19億円)、4年契約で4400万ユーロ(約75億円)となるスポンサー契約をまもなく締結。トレーニングウェアの背面に、コンゴ民主共和国の略字であるRDCと、フランス語で「アフリカの心」の言葉がプリントされることになった。
バルセロナにとっては財政難から脱却する一助となる契約だが、これを快く思わない国もあった。スウェーデンである。
スウェーデンは、腐敗認識指数ランキングにおいて180カ国中163位で、国民の73%が困窮しているコンゴを援助している国の一つだ。ベンヤミン・ドゥーサ氏は、スウェーデンのコンゴに対する援助金が、バルセロナに支払われていることを危惧している。
「強調しておきたいのは、私たちスウェーデン人の金が、1セントたりともそうしたことに使われてはいけないといことだ」
「私たちは食料、ワクチン、本などを提供するために援助を行なっている。私たちスウェーデン人の金が、バルセロナとのコラボレーションのようなことのために使われないよう願っている」
なお、コンゴ国内でも同国政府とバルセロナとの契約には反対の声が上がっている模様。現政権に反対する“ルチャ(闘争)”運動の一環として、首都キンシャサのスポーツ省前ではデモ活動が行われ、金銭をより必要な事柄のために使うよう要求している。