今季の欧州ベストイレブン：サラー、エンバペ、ケインは外れて入ったのは？

ヨーロッパのフォワードにとっては、素晴らしい1年だった。なぜそう言えるのか？ まず、モハメド・サラー、キリアン・エンバペ、ハリー・ケインの3人は、GOAL のシーズンベストチームに1人も選ばれていないからだ。

ヨーロッパの主要リーグのシーズンが終了した後、編集者とライターからなるメンバーが、個人成績、チームのトロフィー、総合的な影響力に基づいて、2024-25シーズンのトップ 50選手を選出した。

その結果、各ポジションで最高位の選手を選出することでオールスターチームが決定。そのため、4-3-3のフォーメーションで同じポジションを争う他のトップ選手たちに敗れ、惜しくも選出を逃れたスーパースターも数人いるようだ。

では、右ウイングでサラーを上回ったのは誰でしょうか？そして、ケインとエンバペを破ってNo.9のポジションを獲得したのは誰なのか？ GOALが以下ですべてを明かす。

GK：ジジ・ドンナルンマ（パリ・サンジェルマン）

ジジ・ドンナルマは、パリ・サンジェルマンで浮き沈みの激しいシーズンを過ごしている。イタリア人GKは、シーズン前半は多くの批判を浴び、ルイス・エンリケ監督が今夏、ドンナルマの売却を容認するとの噂も流れた。

しかし、事実として、ドンナルンマはチャンピオンズリーグノックアウトステージでEURO2020の素晴らしいパフォーマンスを取り戻し、次々と英雄的な活躍を見せた。この巨人のゴールキーパーがいなければ、土曜日のチャンピオンズリーグ決勝に進出することはできなかっただろう。

RB：アクラフ・ハキミ（パリ・サンジェルマン）

アクラフ・ハキミがバロンドール受賞の有力候補として話題に上らないのは少し不思議だ。PSGの驚異的なシーズンにおいて、彼がチームに不可欠な存在だったことを考えればなおさらだろう。ヨーロッパの5大リーグでプレーするディフェンダーの中で、モロッコ代表のハキミはボール奪取回数（273回）でトップを誇り、直接的な得点関与数（20）でも同ポジションで首位に立っている。

要するに、チャンピオンズリーグのノックアウトステージでアーセナルとアストン・ヴィラの両チーム相手に得点を挙げたハキミは、現在最も完成されたサッカー選手の一人なのだ。

CB：ガブリエウ・マガリャンイス（アーセナル）

アーセナルのチャンピオンズリーグの希望は、ガブリエウが負傷で離脱したことで大きな打撃を受けた。ガナーズはチームの要であるセンターバックを欠きながらも、乱れたレアル・マドリーを破ることに成功したが、PSGとの準決勝では彼の不在が痛手となった。

今シーズン、ガブリエウは空中戦において再び強力な存在感を示し、両方のゴール前で活躍（合計5得点を記録）。また、ウィリアム・サリバとのコンビネーションは世界最高峰と評されるほどで、ミケル・アルテタ監督率いるチームがブラジル人選手のハムストリングス負傷離脱直後からセットプレーで苦戦を始めたのは偶然ではない。

CB： フィルジル・ファン・ダイク（リヴァプール）

リヴァプールがイングランドリーグ記録に並ぶ20回目の優勝を成し遂げた基盤となったDF、フィルジル・ファン・ダイクはアルネ・スロット監督率いるチームでほぼ欠場することなく、ほとんどミスを犯さなかった。

この巨漢のオランダ人は再び空中戦では圧倒的な存在感を示し、突破を許さず、自陣深くからサイドへ放つ鋭いパスがレッズの成功に大きく貢献した。33歳ながら、全大会で5得点をマークしたファン・ダイクは、世界最高のセンターバックとしての地位を再確立したことで、新たな契約を正当に手にした。

LB：ヌーノ・メンデス（パリ・サンジェルマン）

2019年頃のリヴァプール以来、1つのチームが業界最高の2人のサイドバックを擁していることはなかったかもしれないが、パリ・サンジェルマンは間違いなく、今その羨ましい立場にいる。

ハキミと同様、ヌーノ・メンデスは、今シーズンのチャンピオンズリーグで、モハメド・サラーをマークし、準々決勝のアストン・ヴィラ戦では2得点を挙げて、その実力を証明した、素晴らしいバランスのとれたディフェンダーだ。

CM： ジョアン・ネヴィス（パリ・サンジェルマン）

PSGは昨年夏、ベンフィカの10代の新星ジョアン・ネヴィスに初期契約金として6000万ユーロを支払うという賭けに出た。彼は明らかにスター候補に見えた。ただ事実として、エスタディオ・ダ・ルスでプレーしていたジョアン・フェリックスも同じように見えたが、彼はアトレティコ・マドリーの莫大な投資の無駄遣いとなった。しかし、ネヴィスはすでに格安の獲得だったと評価されている。

現在20歳のネヴィスは、今シーズンPSGで絶好調で、特にチャンピオンズリーグのイングランド勢との対戦で輝きを放っている。14得点に直接関与する一方で、完璧なタイミングのタックルと執拗なプレスで相手の中盤選手を翻弄している。

CM：ヴィティーニャ（パリ・サンジェルマン）

ルイス・エンリケは、昨シーズンPSGのベストプレーヤーにキリアン・選手ではなくヴィティーニャを選んだことで、多くの注目を集めた。「すべての選手は素晴らしい」とスペイン人は述べた。「しかし、彼は例外的な存在だ」。

ポルトガル代表のヴィティーニャは、今季も監督の言葉を証明している。チャンピオンズリーグでの圧倒的なパフォーマンスで、世界最高のミッドフィールダーの一人としての地位を確立した。25歳のヴィティーニャはノックアウトステージだけで3度もマン・オブ・ザ・マッチに選出されており、 土曜日のインテルとのアリアンツ・アレーナでの一戦でも再び主役を演じる可能性は十分だ。

CM：ペドリ（バルセロナ）

選手としての彼は観る者を魅了する存在だ。小柄ながら破壊的な力を持ち、ボールの扱い方ではチャビやアンドレス・イニエスタを彷彿とさせる。

ヨーロッパの5大リーグで、今シーズン最も多くのボールを奪取した選手はペドリ（389回）で、バルセロナが国内ダブルを達成した中で、14得点に直接関与し、自身も6得点を挙げた。ハンジ・フリックの下で、ペドリはこれまでで最もフィットな状態にあり、その結果、これまでで最も良いプレーを見せている。

RW：ラミン・ヤマル（バルセロナ）

ラミン・ヤマルについて、もはや最高の賛辞が尽きかけている。この少年は本当に信じられないほどで、私たちがこれまで見た中で最も才能のあるティーンエイジャーだ。

彼は今シーズン、ラ・リーガとチャンピオンズリーグのトップディフェンダーたちを翻弄し、驚異の18得点をマーク。さらに、破壊的なドリブルと信じられないようなアウトサイドキックのクロスで21アシストを記録した。インテルがバルセロナとの3-3の引き分けでヤマルに3人の選手をマークさせた後、シモーネ・インザーギが述べたように、これは50年に1度現れるような「怪物」だ。その結果、ヤマルは信じられないほど不運なサラーを差し置いて、私たちのチームのスターティングメンバーに選出された。

ST：ウスマン・デンベレ（パリ・サンジェルマン）

ウスマン・デンベレは、チャンピオンズリーグ決勝で好パフォーマンスを発揮すれば、今年のバロンドールを受賞する可能性が高い。これは、長年批判を浴びてきたフォワードが直面している最も驚くべき状況と言えるだろう。

デンベレは、バルセロナで失敗に終わり、さらに不和な状況で退団したことから、サッカー史上最悪の移籍と評されることもある。しかし、PSGでの最初のシーズンは典型的な苛立つものであったが、ルイス・エンリケによってより中央のポジションに移されたことで、突然その真のポテンシャルを発揮し始めた。土曜日のインテル戦を控えた現在、デンベレは全大会通算33得点を記録している。ミュンヘンで得点を追加すれば、ゴールデンボールは彼のものとなるだろう。

LW：ハフィーニャ（バルセロナ）

ハフィーニャはバルセロナを離れることを何度か考えていた。特に2024年のコパ・アメリカ後が最も真剣だった。バルセロナは資金調達のため、他の選手を獲得するために彼を放出する可能性もあった。

しかし、フリックがブラジル人選手に留まるよう説得したのは幸いだった。ハフィーニャはバルセロナの2冠でキャリア最高のシーズンを過ごし、34得点22アシストを記録したからだ。実際、ハフィーニャはそれほど活躍したため、今年のバロンドール受賞の可能性もある。これは、昨年夏に退団寸前だった選手としては悪くない成績だ。