グッドマン反撃なるか？ ニック・ボール戦で巻き返しを図る | ボクシング

ボクシング界で最高峰の選手と対決する機会を得るのはほんの一握りだ。ひとたび王者への挑戦が立ち消えになれば、再びそのチャンスを掴む選手はさらに少ない。

オーストラリアのボクシングシーンで20戦無敗を誇るサム・グッドマンも、今はその選択肢を模索し続ける必要がある。

「ザ・ゴースト」の二つ名を持つグッドマンは、昨年12月に東京で行われる井上尚弥とのスーパーバンタム級4団体統一王座戦に向けて準備を進めていた。

この試合はグッドマンの故郷オーストラリアでボクシング界に革命をもたらす瞬間になるはずだった。南半球から最初の男性4団体統一王者となるまたとないチャンスだった。

しかし、トレーニング中に目元を負傷し、大切な試合の予定が崩れ去った。井上サイドが翌月に再戦を同意したものの、実現には至らなかった。

再度の負傷は「ザ・モンスター」にとっても致命的となり、1月の厳冬の中、WBOとIBFの指名挑戦者であったグッドマンは試合の機会を失った。

とはいえ、ニューサウスウェールズ州イラワラ地方に生まれ、ラグビーリーグとキャンバスで腕を磨いたグッドマンにとって、この寒さはさほど気にもならないかもしれない。

NRL（オーストラリアのラグビーリーグ）の中心地では、勝利への強い意志を持つ逞しい少年少女が育つ。いかなる代償を払っても勝利を目指す姿勢はそこで培ったものだろう。

5月に復帰戦を行ったグッドマンはセサール・バカを判定で下し、無敗記録を20勝（8KO）に伸ばした。しかし、再び顔面へのダメージも受けた。

そして今回、日本時間8月17日にリヤドで行われるニック・ボールとのWBAフェザー級タイトルマッチに挑むことになる。試合はDAZNからPPV形式で生中継される。

この試合は井上が重要視した4団体統一タイトル戦ではなく、馴染みのスーパーバンタム級でもない。

しかし、ボールが3度目の防衛を果たすのは確実だと考えるのは、グッドマンの実力を過小評価している証拠だ。

4年前、プロデビューから10試合未満であったグッドマンは、ノート・ボーチャンプとの試合で国内フェザー級王座を獲得した。

この勝利によりグッドマンは国内での地位を確立したが、その名声が国際的に広がるのはまだ先のことだった。

ここ1年で、グッドマンの名はボクシング界全体で知られるようになった。しかし、2度の井上戦実現失敗が彼に不名誉な印象を与えていることは間違いない。

だがグッドマン自身の意欲は失なわれていない。バカ戦での勝利前から、彼は3度目の挑戦に向けたプランを練っていた。

しかし今、目の前には新たな試練が待ち構えている。かつて挑んだフェザー級で、新たな戦いが始まる。

この階級では体重を落とすための負担が少なく、身体への負担も軽減されると予想される。グッドマンはすでにこの階級で名を馳せ、その実力を証明している。

ボールは過去1年でトップ選手たちを撃破し、フェザー級での地位を確立してきた。ボールも井上との試合を計画しているという。

したがって、これはグッドマンにとって単なる世界タイトルの挑戦ではない。もし勝利を収めることができれば、オーストラリア出身の同世代のトップボクサーとしての地位を確立する。それだけでなく、彼の名前が再び世界に轟くことになるだろう。

2度のチャンスを逃したことで、批判がグッドマンに向けられた。しかし、サウジアラビアで勝利を収めれば、グッドマンは再びボクシング界の頂点に立つ証を得られるだろう。

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