スーパーミドル級のビッグマッチが日本時間5月9日朝に行われる。WBA、WBC、リングマガジン王者サウル"カネロ"アルバレスとWBO王者ビリー・ジョー・サンダースのスーパーファイトの火蓋がほどなく切って落とされる。議論の時間もほとんどないが、まだほんの少しだけ猶予は残されている。
このビッグマッチを前に、DAZN US所属のライターが勝敗予想を行った。
自身最高の状態を誇るカネロは、誰にも止められない孤高の存在であることを証明できるのか? それとも、サンダースは最強の相手を攻略するコンビネーションを本当に持っているのだろうか?
さあ、ライターたちの予想を見ていこう。
驚くべきことに、戦前のオッズはアルバレス優勢に大きく傾いている。とは言え、誤解はしないでほしい。アルバレス優勢は間違いないが、サンダースも弱い相手ではない。技術がなければ2階級王者にはなれないのだ。アルバレスにとっては、オッズや有識者の想像以上にタフな戦いになるだろう。
サンダース(30勝0敗、14KO)がこの一戦に向かうことができたのは、クリス・ユーバンク、ウィリー・モンロー・ジュニア、アンディ・リーらを相手に素晴らしいパフォーマンスを見せてきたからだ。
これまでで最高のパフォーマンスを見せたのは2017年12月、元ミドル級王者デイビッド・レミュー戦だ。しかしそれ以降、ビリー・ジョーはあえて格下との対戦に終始し、マルセロ・コセレスやマーティン・マレーといった相手から勝ち星を拾ってきた。やろうと思えば彼らを一蹴できたはずだが、サンダースはアクセルペダルをあえて踏まず、危なげなく勝利を挙げた。だが、誰もが認めるパウンド・フォー・パウンドのトップファイターを相手にそんな余裕の試合運びはできないだろう。
アルバレス(55勝1敗2分、37KO)は多くのトップファイターと相対してきた。フロイド・メイウェザー・ジュニア、ゲンナジー・ゴロフキン(2回)、ミゲール・コット、セルゲイ・コバレフといったビッグネームとの対戦経験がある。だが、過去にアルバレスが苦戦した状況がひとつだけある。それはサウスポーを相手にした時だ。実際エリスランディ・ララやオースティン・トラウト相手に苦戦しているが、その際にもなんとか勝利を手にしている。
ゴロフキンとの第2戦目以来、アルバレスは全く違うファイターになった。トレーナーのエディ・レイノソとその父チェポに長い期間師事した結果だ。レイノソはアルバレスをただのパワーファイターからいわば山の頂に君臨するコンプリートボクサーに変貌させた。
サンダースは、巧妙だがオーソドックスではないスタイルだ。最初の数ラウンドはアルバレスを苦しめるだろう。だが、アルバレスはその間に得られる情報を着実に処理していくはずだ。
勝者予想:カネロ(判定勝利)
サンダースはサウスポーで、テクニカルなボクシングを駆使するので、数ラウンド取ることはできるかもしれない。だが、それでもカネロの脅威を阻止し、鎮圧することはできないだろう。サンダースはジャッジたちに対して、テキサスではフェアな判定を下されないと注意喚起し、続いてリングのサイズが小さく、このWBO王者が望む頭脳戦を実行できないと批判した。
だが、試合を有利に運ぶどころか、この手の言動でカネロを苛立たせ、残忍なまでの勝利を許す原因になってしまうかもしれない。スーパーミドル級王者でボクシングの顔でもあるカネロ自身も語るように、アーリントンのAT&Tスタジアムでサンダースに三行半を突きつけるつもりだという。
これはサンダースにとって悪いニュースだ。カネロがサンダースのボディにあの左フックを打ち込み、倒しさえしてしまうのが目に見えるようだ。さらに、カネロの動きは非常に機敏で、徐々に向上を見せてきた。確実にサンダースにフラストレーションを与えるはずだ。
サンダースは最終ラウンドまで戦い抜くだろうが、ジャッジが全員カネロ優勢を支持したとしても、異議を唱えることが一切できないほどの敗戦になるだろう。
勝敗予想:カネロ(判定勝利)
ボクシング業界では、サンダースが勝つためにはとにかくテキサスのジャッジが介入できない勝ち方をするしかない、というのがもっぱらの下馬評だ。腹立たしいことだが、このスポーツではイングランドだけではなくどこでも起こることだ。この試合でカネロはいわば「ホームチーム」、一方のビリー・ジョーは「アウェイチーム」なのだ。
ロンドンのカッパー・ボックスで2013年に行われたサンダース対ジョン・ライダー戦を振り返ってみた。当時は、二人のトッププロスペクトがぶつかり合うファン垂涎の一戦だった。だが、私達にしてみれば、ライダーは攻撃のコンビネーションや狡猾なカウンターパンチで勝ちに値する試合をしていたように思えた。
当時は、あろうことか、フランク・ウォーレンが配したジャッジたちは、フランク・ウォーレンの傘下にあったファイターを支持した。だがアルバレスは、あの夜ライダーが成し遂げたのと同様の完璧なパフォーマンスを、250倍のクオリティでやってのけるだろう。そして今回は、ジャッジもBJSを救わない。
勝敗予想:カネロ(判定勝利)
この一戦がアナウンスされて以来、ビリー・ジョー・サンダースは良好な状態を維持していたようで、おそらくいつもの準備期間に比べて厳しい生活をしてきた結果だろう。カネロに勝とうと思うならば、ボクサー・サンダースとしてキャリア最高の状態でなければならないのだ。
リングのサイズをめぐる駆け引きや報道陣を頑なに避けようとする姿勢からわかるのは、カネロがハイレベルな試合のプロモーションによって生じる余計な仕事に専念せねばならないように、できる限り気まずい思いをさせようとしているということだ。提示された高額なファイトマネーによってサンダースは逃げられなくなってしまったが、すでに人生を変えるほどの金額であるため、ペイ・パー・ビューの視聴数を稼ぐのに余計な努力をする必要もないだろう。
サンダースがカネロに勝るのは、無敗を維持しているということだ。輝かしいキャリアではあるが、彼はまだフロイド・メイウェザーのようなタレントと対戦したことはない。一方のカネロは大きな試練を経験している。これがサンダースとの大きな違いだ。
アルバレスはそれ以来10年間で大きな成長を遂げた。サンダースがカネロのレベルに並び、勝つチャンスを得るにはどれほどの上積みをしなければならないのか、サンダース陣営はまだ分かっていない。だが、もしかすると、試合以外の点で不満を漏らす言動は、リング上の出来事だけでは勝つことができないことを認めているに過ぎないのかもしれない。
カネロの勝利以外に予想を張るのはリスクを伴うだろう。彼の才能と一貫した優秀さ、そして息つく暇もなくこの階級でアンディスピューテッド王者になろうという意欲が勝っているのだ。サンダースはこれまでのキャリアの中で、本当の意味でのアンダードッグとしてチャンスを得るには十分ではなかった。
勝敗予想:カネロ・アルバレス(KO勝利)
カネロ・アルバレスは驚くほど素晴らしい状態であるため、ビリー・ジョー・サンダース相手につまずくことはないだろう。才能あふれるイングランド人は様々なことをうまくやってのけるが、カネロは同じことをもっと上手くできる。それもより高いレベルでだ。
サンダースは序盤の数ラウンドをくすねるかもしれないが、中盤までにはカネロが残り全てのラウンドを取る状態になるだろう。結果的にスコアは余裕の大差になると思われる。
勝敗予想:カネロ(判定勝利)
ビリー・ジョー・サンダースが今週悪ふざけをしていることには惑わされないでほしい。この土俵ではカネロ・アルバレスが負けるのは当然だ。
メキシコのスーパースターはまさしく現在世界最高のボクサーで、アンディスピューテッド王者になるための歩みはサンダースには止められないだろう。31歳のイングランド人が脅威ではないというわけではない。だが、サンダースは経験と勝利を重ねてきたとはいえ、今回のような挑戦をしたことはないのだ。
カネロの本拠地ともいってよい場所に乗り込み、レジェンドになろうとしている選手に挑戦しようというのであれば相当の胆力が必要だが、サンダース自身はそれを備えていることがこれまで見ることができた。サンダースにとって不運なことは、胆力だけではカネロを超えるには十分ではないということだ。
カネロはこれまで彼が向かい合った相手と比べれば、あまりにも歴然とした差がある。とても熱心な(そして大量の)ファンも会場に加わって、元オリンピック選手のサンダースでも到底太刀打ちできない相手だろう。
勝敗予想:カネロ(判定勝利)
| カード | マッチデータ |
|---|---|
| カネロ・アルバレス vs.ビリー・ジョー・サンダース | WBC、WBA、WBOスーパーミドル級タイトルマッチ |
| エルウィン・ソト vs.高山勝成 | WBOジュニアフライ級タイトルマッチ |
| キエロン・コンウェイ vs.スレイマン・シソクホ | ジュニアミドル級 |
| フランク・サンチェス vs.ナギー・アギレラ | ヘビー級 |
| マーク・カストロ vs.アービング・マシアス・カスティーヨ | ジュニアライト級 |
| キーショーン・デイビス vs.ホセ・アントニオ・メザ | ライト級 |
| ケルビン・デイビス vs.ヤン・マルサレク | ウェルター級 |
| クリスチャン・アラン・ゴメス・デュラン vs.TBA | ウェルター級 |
| 日時(日本時間) | カード | 詳細 |
|---|---|---|
| 5月9日(日) 9:00 | カネロ・アルバレス vs.ビリー・ジョー・サンダース | スーパーミドル級3団体統一戦 |
| 5月16日(日) 3:00 | ハーパー vs.チェ・ヒョンミ | WBC、WBA世界女子Sフェザー級王座統一戦 |
※配信予定、及び出場選手は変更になる場合あり
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