2022年にスタートした現役ドラフトは2025年12月で第4回を迎えた。移籍を活性化させ、出場機会を増やすことを目的として始まったが、ソフトバンクにとっては巨大戦力がゆえの苦悩も見えた。
今年は佐藤直樹外野手を放出し、ロッテから中村稔弥投手を獲得した。佐藤は自己最多の104試合に出場していただけに驚きの移籍だった。ただ、これまでのソフトバンクの現役ドラフトを見ていると、移籍先で出場機会を手にしている選手が多い。
第1回の放出は大竹耕太郎投手だった。大竹は移籍した阪神で1年目から12勝とブレーク。3年間で32勝と欠かせない存在になった。第2回は水谷瞬外野手が日本ハムに移籍。ソフトバンクでは1軍出場ゼロだったが、2025年には12本塁打を放っている。2024年の吉田賢吾捕手は自己最多の47試合に出場した。
一方で加入した選手は厳しい立場を強いられている人も多い。毎年のようにFAなどで補強するソフトバンク。古川は9試合に終わり、1年目で戦力外通告を受け、育成契約。2024年オフに現役を引退した。長谷川威展投手は移籍1年目に32登板とブレークを果たしたが、トミー・ジョン手術で育成再契約となった。
第3回で加入した上茶谷大河投手は自己最少となる8試合の登板に留まった。厳しい立場にいる現役ドラフト組。2026年の復活に期待したい。(Full-Count編集部)