「グアルディオラのバルセロナを見た時と同じ」ルイス・エンリケがPSGにもたらした変革を伊解説陣が語る ｜ クラブW杯2025

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FIFA クラブワールドカップ（CWC） 2025の準々決勝では、フルミネンセとチェルシー、PSGとレアル・マドリードが勝利を収めて準決勝へと駒を進めた。そんな中、『ダゾーン・イタリア』の解説陣で元ブラジル代表のエルナネス氏がCWC特番「Gollywood」に出演。バイエルンを相手に9対11になりながらも2-0と勝利したルイス・エンリケ率いるPSGについて熱く語った。

エルナネス氏は、数的不利となったPSGが試合終了間際にスコアを守ろうとせず、追加点を狙って攻撃を仕掛けたことについて解説した。

「ほぼ勝ったということを気に留めていないようだった。（ウスマン）デンベレは数的不利であるにもかかわらず、バックパスをしたり、ボールを外に出したりせずに、テクニックでプレーを仕掛けようとした。『当然、バックパス』と思うところで方向を変えて中盤のスペースを見つけた。これはプレーする喜び、相手を欺く喜びなんだ。これがサッカーなんだよ」

Steph Chambers - FIFA/FIFA via Getty Images

ルイス・エンリケの変革

さらにエルナネス氏は、PSGのパフォーマンスに関してジョゼップ・グアルディオラ指揮下のバルセロナを見た時と同じ衝撃を受けたことを明かし、ルイス・エンリケがサッカーに新たな変革をもたらしたと主張した。

「2008年にグアルディオラのバルセロナを見た時と同じ感覚だ。われわれはあの時、サッカーの変化を目の当たりにしたが、現在も同じことが起きている。PSGの攻撃は素晴らしかったよ。ボールを足元に持ってプレーしているうえ、テクニックにスピード、それにハートがある」

「バイエルンを相手にわずか4回のパスでゴールまで持ち込み、まるでストリートサッカーのようだった。新たな変革を見ているようだ。“グアルディオラのバルセロナ”が出てきた時、みんなが真似をしようとしたことを覚えている」

「ルイス・エンリケはグアルディオラと同じ系統だが、彼はさらなる前進をしたように思う。ルイス・エンリケはプレーの原則、戦術を学んだうえで、戦術を手放し、ハートのこもったプレーを目指すようになった。ボールを保持して相手をかわし、ゴールを狙う。考えて立ち止まるのではなく、前へ進む。ゴールへの愛、プレーへの愛を追求しているんだ」

かつて、多くのチームが“グアルディオラのバルセロナ”を模倣しようとしたように、今後はPSGが模範となっていくのだろうか。

「グアルディオラのことは、みんなが真似したがったが、そもそも材料がなければ難しい。ボールポゼッションや戦術、哲学の土台は築けても、（リオネル）メッシやチャビ（エルナンデス）、（アンドレス）イニエスタ、（セルヒオ）ブスケツといったチームを形作る選手たちがいなければね。PSGの場合も同様だ。全てのチームがテクニックや才能、スピードのある選手を確保できるわけではない」

ハートが全ての中心

エルナネス氏は、ルイス・エンリケ率いるPSGを理解するうえでカギとなる3つの要素に、テクニックとスピード、ハートを挙げたが、特にハートが重要であると説いた。

「私が若い頃は、違いを作り出すのはテクニックだと考えていた。だから毎日、レシフェの太陽の下、30度超えでも1人でコツコツと練習をしていた。技術的にうまくなれば、強くなれると思っていたんだ」

「だがその後、頭が違いを作り出すのではと考えた。サッカーのアイディアや方針を学び、フェノーメノたちが何を見て何を考えているのかを考えるべきなのではないかとね。しかし最終的にハートが全ての中心にあると分かったよ」

最後に元ブラジル代表MFは、今大会を振り返り、ここまでのPSGの最優秀選手はアクラフ・ハキミであるとして絶賛した。

「彼は並外れたことをやってのけている。彼は疲れを知らず、テクニックもあり、ゴールやアシストを記録できる。さらに相手をマークして守備もする。90分を過ぎて数的不利であっても前線に上がってくる能力と意欲がある。そしてフェイントをしてチームメートにあんなラストパスを送れるんだからね」

放送・配信予定

• PSG vs レアル・マドリード
• 配信：DAZN
• キックオフ：2025年7月10日（木）日本時間4:00
• 解説：佐藤寿人、坪井慶介　実況：野村明弘
• 会場：メットライフ・スタジアム

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