セリエBスペツィアでの武者修行を経て、今夏、クリスティアン・キヴ指揮下のインテルに復帰したピオ・エスポージト。FIFA クラブワールドカップ(CWC) 2025では次兄のセバスティアーノ・エスポージトとの競演を果たしたほか、浦和戦で劇的決勝弾をアシストし、初先発となったリーベル・プレート戦で先制点を挙げてチームの勝利に貢献するなど注目を浴びている。
ピオは、今夏の移籍市場において移籍のうわさ話も囁かれているが、下部組織で指導を受けたキヴの下、新シーズンもチームに残留して大ブレイクを果たす可能性はあるのだろうか。CWC特番「Dazn Club World Cup Show」に出演した元イタリア代表DFのチーロ・フェラーラ氏が語った。
「不動のレギュラーにはなれないと思うが、頭角を現している若手だ。チームに融合し、チームメートたちに受け入れられているようにも見え、その面でサポートになっている。リーベル戦では素晴らしいゴールを決めた。3人兄弟全員がサッカー選手のエスポージト一家(長兄のサルヴァトーレはスペツィア所属)を称えたい」
「イタリア人の若手がセリエAでプレーするのがどれほど難しいのかは分かっているが、期待したい。彼は現在、監督から信頼を受けているからね。私ならインテルに残留させ、ベストな形で起用したいところだ」
続いて解説陣のダリオ・マルコリン氏は、191センチの大型FWであるピオがインテルOBのエディン・ジェコと似た特徴を持つ選手であることを紹介したほか、インテルのプリマヴェーラで師弟関係にあったキヴの存在が20歳FWにとって追い風となることを指摘した。
「兄たちは、彼の特徴をエディン・ジェコと比較している。1人で攻撃に上がってボールをコントロールできるテクニックを持ち、クオリティが似ているからだ。ピオは今シーズン、スペツィアで19得点を挙げたほか、すでにキヴの指導を受けたことがあり、指揮官は彼のことをよく知っている」
「選手にとって“はまる”かどうかも1つの要素なんだ。エスポージトの場合、プリマヴェーラの時の指導者が監督であることは“はまった”と言えるだろう。キヴは彼のことを知っているからこそ、すぐにリーベル戦で先発起用したのだからね」
なお、キヴ監督率いる新生インテルは、日本時間7月1日に予定されている決勝トーナメント1回戦でフルミネンセと対戦する。
『ダゾーン・イタリア』の特番「Gollywood」では、グループステージのベストゴールを発表。3位にインテル・マイアミ対パルメイラス戦のルイス・スアレスの個人技からの得点、2位にインテル対浦和レッズ戦のラウタロ・マルティネスのオーバーヘッド、1位にユヴェントス対ウィダード・カサブランカ戦のケナン・ユルディズの16分のゴラッソを選出した。
しかし番組に出演した元イタリア代表のエマヌエレ・ジャッケリーニ氏は、浦和戦のラウタロのゴールが2位となったことに不満を示している。「ラウタロのゴールが“最も美しいゴール”でないなんてありえない。ユルディズが2位でラウタロが1位だ。ラウタロのゴールは難しい。あのシュートを考えつくなんてありえないことだよ」と語った。
一方、元ブラジル代表のエルナネス氏は「美しさならユルディズだ。難しさや重要性ならラウタロだ。“最も美しいゴール”を問われたらユルディズだよ」との見解を示している。ピオ・エスポージトの得点も9位にランクインした。
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