フルミネンセ戦終了後の『DAZN(ダゾーン)』のインタビューでは、主将のラウタロ・マルティネスが退団を希望する選手を矛先とした発言を繰り出し、物議を醸した。インテル主将は「ここでは目標を目指して戦っているんだ。残りたくない者は去るべきだ。好ましくないことを数多く見てきたが、僕は主将として目標を目指して戦いたい。僕らは重要なチームなんだ」とメディアを通して呼びかけた。
その後、ターゲットとされるハカン・チャルハノールがSNSを更新。「本物のリーダーは、チームメートに寄り添う者であり、より簡単な犯人捜しをする者ではない」と反論し、ラウタロと2トップを組むマルクス・テュラムが「いいね」を付けて賛同したことでさらなる波紋が広がった。
そんな中、『ダゾーン・イタリア』の解説陣もラウタロの発言に見解を示している。元イタリア代表のエマヌエレ・ジャッケリーニ氏は、インテルが今夏、シモーネ・インザーギ指揮下のサイクルを終えたことで、来シーズンに向けてチームの再結束を図る意図があると指摘している。
「毎日、ロッカールーム内で過ごし、ある種の動きを把握し、嗅ぎ付けた主将の発言であると捉えた。彼はインテルに残留し、インテルでタイトルを獲得することを強く望んでいる。フルミネンセ戦においても、最後まであきらめなかったのは彼だった」
「ユニフォームのために奮闘しようという選手たちのスピリットこそ、インテルに求められるものだ。多くの選手は退団の可能性が囁かれている。ラウタロはこの発言をすることで、新シーズンに向けてインテルのあるべき姿をはっきりさせようとしたのだろう。ピッチ外でメルカートのうわさ話が囁かれる選手がいることで、ロッカールーム内に支障をきたすことがあるからね」
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現役時代に主将を務めた経験を持つがエルナネス氏は、ラウタロの立場に理解を示す一方で、発言の場が不適切であったと述べた。
「主将は、チームメートたちの振る舞いを見れば、チームがどこまでたどり着けるかが分かる。もしかしたらラウタロは、監督が強く介入してくれることを期待していたのかもしれない。だが監督はやって来たばかりだったので(介入せず)、さらに待つことになったのだろう」
「それでも彼は、まずチームと直接話をするべきだったように思う。『僕らはいま、重要なものを懸けて戦っているんだ。またチャンスを逃してしまう』という風にね。おそらく彼は、自分の中で抱え続けてしまい、ついにメンタルおよびフィジカル両面で我慢できなくなったのだろう」
「彼はフルミネンセ戦において数多くのチャンスを作り出し、最後まであきらめなかった選手だった。疲れていて休養が必要だとは思うが、まず選手たちと話をするべきだったね」
ユヴェントスOBのチーロ・フェラーラ氏も同様に、ラウタロがメディアを通して発信したことに疑問を呈しつつ、インテルのロッカールーム内の問題を指摘した。
「こうした発言は、周囲の発言を過熱させるものであり、ロッカールーム内に留めておくのが望ましかったはずだ。チャルハノールだけの話ではないと思う。中には1つの区切りだと考えて退団を望む選手はいるだろう」
「だからと言って、チーム内の“裏切り者”にされるべきではない。だが明らかに、以前から何かがあったのだろう。この問題は尾を引き、新シーズンにおいて、インテルのライバルにとってのアシストとなるかもしれない。いまのインテルには解決しなければならない問題がある」
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