アトレティック・クルブFWニコ・ウィリアムズの獲得を目指してきたバルセロナだが、楽観的な雰囲気が薄れつつあるようだ。スペイン『マルカ』が報じた。
バルセロナはニコと6年契約を結ぶことで個人合意に達しており、アトレティックに契約解除金の5800万ユーロ(税金を含めれば6200万ユーロ)を支払うことで獲得を成立させる考えとされた。が、ニコの代理人が選手登録が確実にできるという保証を求めたことで、ここにきてオペレーションは暗礁に乗り上げた様子だ。
そして、ニコの代理人が選手登録の保証を求めていることをどこよりも先に報じた『マルカ』によれば、バルセロナ内部ではニコの獲得について「そこまで楽観的な雰囲気ではなくなっている」とのこと。現状では、問題の解決方法が見つからない状況という。
バルセロナが抱えている問題はやはり、ラ・リーガのサラリーキャップと、ニコを選手登録できる保証のようだ。
バルセロナはサラリーキャップの超過を解消して、選手放出で余裕ができる金額と人件費に使い回せる金額を“1:1”に戻す必要がある。一部報道では、ラ・リーガのハビエル・テバス会長がすでに“1:1”に戻ったことをバルセロナ側に伝えたともされたが、『マルカ』、またスペイン『ムンド・デポルティボ』によれば、サラリーキャップの超過はまだ解消されていない模様。加えて『ムンド・デポルティボ』によれば、たとえ“1:1”に戻っても、バルセロナは高年俸の選手を放出しない限り、ニコを選手登録できないとみられている。
バルセロナとニコの代理人は、最終的に選手登録ができない場合に講じられる手段について話し合ってきたというが、埒が明かない状況のようだ。バルセロナはアトレティックがニコの売却交渉に応じる考えがないため、5800万ユーロを一括で支払わなければならない。そのような大金を支払って獲得した後、もし選手登録ができないとしても、もちろんフリーで放出する考えはない様子。また、選手登録ができないことが移籍市場の閉鎖直前に明らかになったとして、他クラブに買い叩かれるような状況も回避したいとみられる。
『マルカ』によれば、バルセロナ内部ではこのような難局を前にして、ニコの獲得オペレーションが「実現されないと考える人たち」も現れ始めたという。
なおニコはアトレティックのプレシーズンに9日から参加する予定で、バルセロナも同選手も代理人も、その日を迎える前の移籍成立を目標にしていたとされる。残り1週間となったが、その目標が達成されるのだろうか。