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【現地発コラム】エル・クラシコが占う「シャビ・アロンソ改革」の是非|ラ・リーガ

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成績や数字だけを見ると、今季のレアル・マドリードはほとんど文句のつけようがない。ラ・リーガでは8勝1敗で首位に立ち、UEFAチャンピオンズリーグも3戦全勝と、誰もがうらやむようなスタートを切っている。

だがしかし、実際のパフォーマンスと、ここまでに負けた試合の内容を見ると、どうも不安は拭えない。FIFAクラブワールドカップのパリ・サンジェルマン戦(0ー4)に続き、先のアトレティコ・マドリードとのダービーでも2ー5の大敗……。彼らはビッグマッチを迎えるたびに、その不甲斐ないプレー内容にふさわしく、派手な形で試合を落としているのだ。

シャビ・アロンソが率いるマドリーは果たして、スペインと欧州の頂に立てるだけのポテンシャルを備えているのだろうか。日本時間27日の0時15分にキックオフを迎えるエル・クラシコは、彼らの未来、もっと言えばそのプレースタイルの是非を占ううえでも大切な一戦となるだろう。

文=ハビエル・シジェス(Javier Silles)/スペイン紙『as』副編集長 翻訳=江間慎一郎


停滞する“改革”

マドリーは疑惑の目を向けられながら、宿敵バルセロナとの一戦を迎えることになる。これまでの彼らは才能の違いでもって地力で劣る相手に勝利を重ねてきたが、相手のレベルが上がれば、それまで感じさせていた“強さ”がかき消えてしまう。彼らは今のところ、自分たちのプレーを誇ることができないでいる。

シャビ・アロンソのマドリーはボールを保持してポジショナルな攻撃を仕掛け、ボールを奪われたら即時奪回して二次攻撃につなげるというシステマチックなプレーを志向している。リアクションではなく能動的なアクションで、戦術的にゲームを支配し続けるというのは、カウンターから個々の能力を生かしてきたマドリーの伝統からは逸脱したものだ。そしてここまでのところ、シャビ・アロンソの求めるチーム像は断続的にしか姿を表していない。

致命的な速攻を許す守備

まずは守備面について触れていこう。マドリーの守備の連係はまだ拙く、吹きっさらしとなるディフェンスラインの守りも頼りないために、何度も失点の危機を迎えている。ティボー・クルトワやエデル・ミリトンのここ一番の好守がなければ、勝負が分からない試合も多々あった。

アトレティコとのダービーが好例だろう。マドリーのFW、MF、DFの各ラインは間延びし、その守備ブロックはサイド、中央のどちらから攻められても簡単に亀裂が入っていた。自陣ペナルティーエリア近くの守りも脆弱で、アトレティコのアレクサンデル・セルロートを狙ったクロス攻撃に対してなす術がなかった。サイドを容易に突破されたダニエル・カルバハルとアルバロ・カレーラス、空中戦の弱さを露呈したディーン・ハウセンは、あの試合で相当なダメージを負うことになった。

シャビ・アロンソはボールを失った直後を主として、エネルギッシュにプレスを仕掛ける勇敢なチームをつくり上げようとしているが、まだ大きな手応えをつかめていない。ヴィニシウス、キリアン・エンバペという生粋のアタッカーの存在が方程式を難しくしているのは否めないが、彼ら前線の選手たちだけでなくアンカーのチュアメニや両サイドバックの守りも時に緩慢で、自陣への戻りもスムーズではない。ほぼすべての試合で相手の決定的なカウンターを許し、そのたびにクルトワの超絶セーブに救われていては……。マドリーは勝利を積み重ねてはいるものの、実際は危うい綱渡りをしているのだ。

ギュレルという希望

Arda Guler(C)Getty Images

そしてアロンソ・マドリーで、最も混乱を感じるのが攻撃面である。エンバペ、ヴィニシウス、そして少しずつ調子を取り戻しているジュード・ベリンガムがいれば、彼らの個人技に頼るのは当たり前かもしれない。実際、彼らは最後には決定機を生み出しているが、そこに再現性や継続性があるかを問われれば、ノーと言わざるを得ない。それはヴィニシウス、エンバペ、ベリンガム、ロドリゴ、さらにはフェデリコ・バルベルデといった選手が、スペースがあってこそ生きるタイプだからだ。

シャビ・アロンソは極めて戦術的なアプローチからゲームを支配しようとしているが、マドリーの複数の選手たちとの質と矛盾が存在している。相手をゴール前まで押し込み、狭いスペースの中で位置的・数的優位性を生んでゴールへの活路を見出そうとしても、彼らのプレーはどうにも窮屈そうである。それでもヴィニシウスが仕掛けの部分、エンバペがフィニッシュの部分で違いを生み出しているが、ベースが戦術ではなくひらめきにあるならば、彼らに継続的な輝きは求めにくい。

とはいえ、シャビ・アロンソのフットボールと合致する攻撃的な選手がいないわけではない。そう、アルダ・ギュレルである。判断力と創造力に長けた天才レフティは、マドリーがポジショナルな攻撃を仕掛け、相手が引いて守っていても活路を見出すことができる。ライン間で巧みに前を向き、すぐさま繰り出す超高精度のスルーパスは、何度となくエンバペのゴールとマドリーの勝利を導いてきた。マドリーの攻撃がここから噛み合っていくとすれば、その中心にはギュレルがいるはずだ。

エル・クラシコで明らかにすべきこと

シャビ・アロンソが率いるマドリーも、もちろん結果によって裁かれることになる。それが世界最高を自認するクラブの鉄の掟だ。しかし、ここまでの感触を言わせてもらえば、アロンソ・マドリーは矛盾をはらんでいる。彼が攻撃的で支配力のあるチームを構築しようと、あらゆる手を尽くしていることは間違いない。しかしその哲学が、すべての選手にとってプラスに働いているわけではないことも、また事実だ。

前任者のカルロ・アンチェロッティは、ピッチ中央からやや後方の位置に守備ブロックを敷いて、トランジションから選手たちのスピードと個人技を生かしていた。その一方でシャビ・アロンソは、相手陣地でできる限り長い時間プレーしようと試みている。これはまさに根本的な変化だが、問題はこの変化が本当に効果的なのかどうかだ。

私はシャビ・アロンソが現代フットボールを代表する指導者だと考えているし、緻密な戦術とは無縁だったマドリーに対してもポジティブな働きかけができると考えている。しかし現在の方向性がマドリーに本当に合っているのかどうかは、見極める必要があるだろう。今回のエル・クラシコは、それを判断するための一つの試金石となりそうだ。

 


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