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元日本代表主将の宮本恒靖氏がサウジアラビア戦に挑む後輩たちへエール。「日本代表としての覚悟を持って試合に臨んでもらいたい」 | サッカー日本代表

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日本代表チームの団結力が問われる一戦に

――10月7日に行われるサウジアラビア代表とのアジア最終予選の中継にゲストとして出演されることになりました。まず、日本代表のここまでの戦いをどうご覧になっていますか?

まずオマーンとの初戦では、最終予選特有の硬さを感じましたね。相手を攻めあぐねる展開になり、嫌な流れから終盤に決勝点を奪われてしまった。オマーン代表の進化に触れたことで、改めて本大会出場権の獲得が簡単ではないと感じたのは確かです。

1-0で勝利した中国戦は少し相手が下がったことでゴールに迫ることができましたが、やや無難な攻撃に終始してしまった印象があります。もっと相手を引きつけてからパスを出したり、相手を動かすような持ち方をしたり、もう少し工夫ができたかなと思う部分はありますね。ただ、なかなか思いどおりのサッカーをさせてもらえないのがアジア最終予選。その独特の重たさが出ていると思います。

――1勝1敗で迎える10月シリーズは大事な2連戦になります。特にサウジアラビアとのアウェイゲームは苦戦が予想されています。

2連勝しているサウジアラビアはホームの声援を受けて精神的優位に立ち、アグレッシブな姿勢で試合に入ってくることが予想されます。日本としては押し込まれて耐える時間帯が長くなることを想定しながら、チャンスを狙う展開になるかもしれません。もちろんフタを開けてみないと分かりませんが、初戦で黒星を喫してしまった日本からすると、連勝スタートのサウジアラビアを直接対決で引きずり下ろすチャンスだとポジティブに考えて臨むべきかなと思います。

――日本代表は中東のアウェイゲームで苦戦を強いられている印象があります。かつて宮本さんも経験されていますが、どんな難しさがあるのでしょうか。

まずはスタジアムの異様な雰囲気ですね。とにかく先に点を取られると難しくなります。男性ばかりの大観衆で、先制したら場内のボルテージがどんどん上がっていく。それがいろいろなプレッシャーに変わっていき、審判団や相手チームにのしかかってきます。もちろん、そのボルテージはこちらが点を取ることで落とすことができます。サッカーでは一般的に先制点が重要だとされていますが、中東でのアウェイゲームは普段以上にカギを握ることになると思います。

――それを乗り越えるために必要な要素、考え方はどのあたりになるのでしょうか。

そこが日本代表チームの団結力が問われるところです。試合に出ているメンバーだけではなく、コーチングスタッフ、ベンチの控え選手、それ以外のチームスタッフを含めて、いろいろな意味でコレクティブな要素が求められると思います。それに中東特有の蒸し暑い気候への対応も求められますね。自分も現地入りする前のコンディション調整にはすごく気を使っていました。もちろん様々な難しさはあると思いますが、それも乗り越えなければならないもの。選手たちはしっかり自覚していると思います。

ポイントは中盤の攻防

20210904_Wataru Endo_Japan

――オマーンとの初戦もそうでしたが、サウジアラビア戦もチームとしての準備期間が非常に短くなることが予想されます。そんな状況で中東のアウェイゲームに臨むにあたって、どんなものが必要になるとお考えですか?

どういうサッカーをすれば、自分たちの良さが出せて、相手の嫌なところを突けるのかをチーム全体で共有することですね。準備期間が短いのであれば、ピッチ上でのトレーニングはもちろん、ピッチ外での時間を大切にして、可能な限りコミュニケーションを取って情報交換していくことがチームの助けになると思います。

――試合展開やコミュニケーション面で考えた場合、今回のメンバーで期待する選手、ポイントになるような選手は誰になりそうですか?

やはり中盤の攻防ですね。まずは守備面で早めにリスクマネジメントしてピンチの芽を潰すところがポイントになると思います。そういうところでは中盤の底に入るMF遠藤航はキーマンの一人。あとは少し後ろ目からパスを供給する選手……MF柴崎岳やMF田中碧あたりのプレーが重要になると見ています。そこから前線の選手が仕掛けられるゾーンにどれだけボールを出せるかですね。

――サウジアラビアではスタジアムの入場制限が撤廃され、5万人以上のサポーターが来場すると言われています。日本代表としては久々の完全アウェイ。さらにサウジアラビア特有の異様な雰囲気になることが予想されます。

日本代表としては数万人のお客さんを入れての試合は久々ですよね。最初は少し面食らうところがあると思いますし、試合の流れによってはすごく重圧を感じるようなこともあると思うんです。でも、大観衆の中でプレーすることによって、自分たちも引き出されるものが必ずあります。そこはうまく自分たちのアドバンテージに変えていけるように考えるメンタルを持つことが大事ですね。

――宮本さんは声が聞こえない環境下で意思疎通を図るための工夫はどうされていました?

大声で叫んでも聞こえないのであれば、プレーが切れるタイミングで少し前に起こったことを伝えたりしていました。とにかく自分の前や隣にいる選手とのコミュニケーションを大切にして、伝言ゲームのように一つ先の選手に伝えてもらったりしていましたし、自分たちのスローインになったときに駆け寄って伝えたりもしていました。少し遅れてもいいので意思疎通を大切にしていくことで、チームの方向性が統一されますから。一丸となって戦うためには、ピッチにいる全員の考え方を揃える必要があるので、そのために試合中の時間をうまく使うことが大事です。まずは開始15分をしのぐことでゲームを作っていけると思います。

「3つの対応策をしっかり整理しておく必要がある」

20210904_Maya Yoshida_Japan

――宮本さんと同じくキャプテンを務めている吉田麻也選手にも期待されているところは大きいかと思います。

本当にしっかりとした雰囲気がさらに増していますよね。キャプテンマークを巻くことで鍛えられたこともあるでしょうし、発言内容を深く考えたりもしていると思います。最近はセリエAでのパフォーマンスが上がっているようですし、強豪相手に得点も決めています。ピッチ上ではそういったポジティブな要素を出してもらいつつ、オフ・ザ・ピッチで選手間やコーチングスタッフとコミュニケーションを取れる選手だと思うので、うまくグループの中で踏ん張ってもらって、チームを前向きに進めてもらいたいです。

――サウジアラビア戦は試合運びがポイントになりそうです。どんなことを事前に考えておきたいものなのでしょうか。

まず、どんな状況になっても慌てないこと。もちろん先制点を取れれば一番ですが、仮に前半20分くらいに先制点を奪われたとしても、90分間を通してのマネジメントを考えたい。瞬間的にナーバスになって、焦ってしまって2点目を失うのが一番良くないですから。まずは落ち着いてリスクマネジメントをしつつ、得点を狙いながら引き分け以上に持ち込む作業を進めたいところです。特に後ろの選手たちはいろいろなシミュレーション、心の準備をしていると思います。守備的な選手は全体の構築を考えますし、前線の選手は点を取りにいきたいかもしれない。そのバランスが重要になるので、チームとして前からプレスに行くとき、しっかり構えるとき、押し込まれた場合の3つの対応策をしっかり整理しておく必要があります。あとはスコアが動く時間帯に応じて様々なゲームプランを持っておくこと。その考え方を選手間でしっかりと共有しておかなければならないですね。

――攻撃に関してはいかがでしょうか。

チームとしてのオーガナイズは大切ですが、もちろん仕掛けてもいいゾーンはあります。9月シリーズに関して「無難な攻撃に終始してしまった印象」と話をさせてもらいましたが、得点を取るところに関して言うと、もう少しそういったゾーンでリスクをかけたプレーを期待したいです。中国戦でFW大迫勇也選手が決めた決勝ゴールは、MF伊東純也選手の積極的な縦突破から生まれています。まずはあのゾーンにスピード感を持ってボールを運べるか。そしてギリギリのところで相手を引きつけて突破を図るのか、ワンツーで抜けるのか。中国戦の前半にファウルを受ける回数が少なかったのは、そういった部分が欠けていたからだと思います。リスクを負った攻撃が得点につながりますし、相手も嫌がる。攻撃面に関しては、そこに尽きると思います。

――では最後に、逆襲の10月シリーズに臨む日本代表にメッセージをお願いします。

今の日本代表チームが持っている実力は間違いなく高いと思います。ヨーロッパでいろいろな経験を積んでいる部分も大きいので、それをピッチの中で融合させて、よりレベルの高い試合を見せてもらいたいです。しっかりとコミュニケーションを取って、戦術面でもメンタル面でもチーム一丸となって戦えば、必ず実現できるはず。日本代表としての覚悟を持って、積極的に試合に臨んでもらいたいですし、最終予選はそういうものを全員で作り出すためのチャンスでもあると思います。日本代表OBとして応援しながら、代表チームの躍進を期待しています。

インタビュー・文=青山知雄

2001年よりJリーグやJクラブの各種オフィシャル案件で編集やライターを歴任。月刊誌『Jリーグサッカーキング』で編集長も務めた。関係各所に太いパイプを持ち、現在はDAZNでコンテンツ制作に従事しながらJリーグ、日本代表の取材を継続中。

W杯アジア最終予選|試合日程・配信/放送予定

W杯アジア最終予選では、日本代表のホームは地上波(テレビ朝日)とDAZNが同時に中継・配信を行うが、アウェイではDAZNが独占配信する。

 開催日試合配信・放送予定
MD32021年10月7日(木)26:00サウジアラビア vs 日本 DAZN
MD42021年10月12日(火)19:14日本 vs オーストラリアDAZN  テレビ朝日
MD52021年11月11日(木)ベトナム vs 日本 DAZN
MD62021年11月16日(火)オマーン vs 日本 DAZN
MD72022年1月27日(木)日本 vs 中国DAZN  テレビ朝日
MD82022年2月1日(火)日本 vs サウジアラビアDAZN  テレビ朝日
MD92022年3月24日(木)オーストラリア vs 日本 DAZN
MD102022年3月29日(火)日本 vs ベトナムDAZN  テレビ朝日

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