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【コラム】上位10傑に6名のイングランド人…得点王争いが実におもしろい! | 粕谷秀樹のNOT忖度 | プレミアリーグ

読了時間 5分
2021-02-22-calvert-lewin-vardy-kane-bamford-watkins (C)Getty Images

実におもしろい──。

『ガリレオ』(東野圭吾氏著)の湯川学教授からいただいたわけではなく、正直な反応である。

以下はプレミアリーグ(2月22日現在)の得点ランキング10傑だ。

  選手名 所属クラブ
17得点 モハメド・サラー リヴァプール
15得点 ブルーノ・フェルナンデス マンチェスター・ユナイテッド
13得点 ドミニック・カルヴァート=ルーウィン エヴァートン
  ハリー・ケイン トッテナム
  ソン・フンミン トッテナム
12得点 パトリック・バンフォード リーズ
  ジェイミー・ヴァーディ レスター
11得点 イルカイ・ギュンドアン マンチェスター・シティ
10得点 オリー・ワトキンズ アストンヴィラ
  カラム・ウィルソン ニューカッスル

サラーとB・フェルナンデスがコンスタントに得点を重ね、ソン・フンミンのカウンターは凄みを増している。ギュンドアンは13節以降の12試合で11ゴールを記録し、1月の月間MVPを獲得した。この男、ついに覚醒したのか!?

しかし、得点王争いで注目すべきは、トップ10にイングランド人ストライカーが6人も名を連ねていることだ。

23節のサウサンプトン戦でハムストリングを痛めたウィルソンは、3月下旬までの加療・安静を余儀なくされたが、不振のニューカッスルで孤軍奮闘。本拠セント・ジェームス・パークが立錐の余地もない状況であれば、サポーターの大歓声を浴びていたに違いない。

名監督との出会いによって

さて、筆者は早くから「ケインのバックアッパーとしてカルヴァート=ルーウィンをイングランド代表に」と推奨してきた。本家には及ばないものの、空中戦の強さとバランスにすぐれたポストワークは、国際舞台でも十分に通用すると考えていた。

そして今シーズン、キャリアハイの13ゴール。カルロ・アンチェロッティ監督との出会いで状況判断が格段の進歩を遂げ、無駄走りが非常に少なくなった。

スピードでケインを上まわり、ハメス・ロドリゲスやギルフィ・シグルズソン、リュカ・ディニュといったアシスト役にも恵まれているだけに、サラーとの4点差は射程圏内といって差し支えない。

名監督との出会いは、ヴァーディとバンフォードにも大きなプラスになった。

若いころのヴァーディーはピッチ上のボールを遮二無二追いかけていたが、昨シーズンからアタッキングサードにポイントを絞り、相手のボールホルダーを中央からサイドへ追い出すようにしている。ここに2列目、アンカー、サイドバックが密集してボールを奪い、ショートカウンター。ヴァーディの動きが、レスターの得意とするパターンの呼び水となっている。

ブレンダン・ロジャーズ監督は34歳になったヴァーディの体力面を考慮し、頻度より密度を求めたとでもいえばいいだろうか。このプランが幸いし、試合の最終盤でもヴァーディは元気はつらつと動いている。34歳。まだまだ健在だ。

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また、バンフォードはマルセロ・ビエルサ監督の指導により、眠っていた才能が開花しつつある。ヴァーディとは異なり、豊富な運動量、細部にわたるポジショニングなど、少なからぬ守備的タスクを課せられながら、ここまで12ゴールは合格点だ。

チェルシーに所属していた当時は歴代の監督になぜか認められず、ローン移籍を繰り返していたが、バンフォードのポテンシャルは多くの関係者が認めるところだった。

「いま、俺がここにいるのはすべて監督のおかげ」

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27歳にしてブレイクの予感漂うバンフォードも、出会いの大切さを痛感していた。

カルヴァート=ルーウィン、バンフォード、あるいは昨年夏にアストンヴィラがクラブ史上最高額の2800万ポンド(約39億円)で獲得し、その額面通りに働いているワトキンスの初戴冠か!?

いやいやヴァーディーが2年連続で、みずからが昨シーズンに樹立した史上最年長の得点王記録を塗り替えるのか、今シーズンのタイトル争いは非常に白熱している。

総合値で圧倒的に他を上まわる

ただ、やはり主役はこの男、ケインである。

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足首の負傷などで万全の体調からはほど遠いものの、サラーに4点差の3位につけているのだからゴールスコアラーとしての底力は並大抵のレベルではない。

ましてトッテナムはディフェンシブなチームであり、リヴァプールやユナイテッドに比べると、チャンスの数が限られる。シュート総数268本は、降格圏でもがくフラムより26本も少ないリーグ13位だ。

それでもチャンスを確実にモノにし、なおかつ解任論が飛び出したジョゼ・モウリーニョ監督を、「100%信頼し、支持している」と公言するあたりには、キャプテンとしての責任感が漂っている。

2015-16シーズンから2年連続で得点王に輝いた後、17-18シーズンは30ゴールを挙げながらランク2位。その後2シーズンは度重なる負傷に唇を噛みはしたが、17ゴール、18ゴールと、センターフォワードとしての使命はつねにまっとうしてきた。

右足で左足で、ヘディングでも決められる。ストライカーとしての総合値で圧倒的に他を上まわる。

すべての現象に必ず理由があるように、近年の実績を踏まえてもケインの存在は見逃せない。4シーズンぶり3度目の得点王なるか!?

文・粕谷秀樹

1994年、日本スポーツ企画出版社刊の『ワールドサッカーダイジェスト』編集長に就任。その後、同社の編集局次長を務め、01年に独立。以降、プレミアリーグやチャンピオンズリーグ、情報番組、さらに月平均15本のコラムでも、エッジの利いた発信を続ける。東京・下北沢生まれ。

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