浦和レッズのFIFAクラブワールドカップ2025が早々と幕を閉じた。グループリーグ第1戦でリーベル・プレートに1-3で敗れると、第2戦はインテルに1-2の逆転負け。第3戦はモンテレイに0-4で屈した。3戦全敗で2得点9失点。参加チームが32に拡大して4年に1度の開催となったメガイベントで見えたものとは。開催地アメリカで取材した記者によるコラムをお届けする。
文=木本新也(スポーツニッポン)
カリフォルニア州パサデナのローズボウル・スタジアム。3戦全敗で大会を終えた浦和レッズの選手、スタッフがゴール裏に整列して、最後まで熱い声援を送ったサポ―ターに頭を下げた。ブーイングはない。まばらだが、拍手が起きた。現地に駆けつけたファンも力を出し切った末の結果と受け入れたのかもしれない。モンテレイ戦後の光景が世界との距離をより鮮明にした。
パス、シュート、判断、守備の寄せ、攻守の切り替え。3試合とも全てのスピードがJリーグとは別次元だった。1対1でどんどん仕掛けてくる姿勢や、シュートレンジの広さ、ボールを奪えると思った瞬間に足の出てくるタイミング、オフボールの駆け引き。1プレー1プレーが国内では体感できない世界だった。
MF関根貴大主将が発した「日本のリーグではチームの構造を維持したまま戦って、全員で守って全員で攻める。そうではない個が強い相手に対して日常の文化の差が出たと感じる。そこをどう埋めるのかは難しいなというのが正直なところ」との言葉は重い。
世界との差を埋めるには日常の基準を上げることが不可欠だが、有望選手がどんどん海外に出て行く現状でJリーグのレベルを上げる作業は簡単ではない。欧州主要国でプレーする日本人は100人に迫る勢い。欧州のスタンダードを知る選手の増加が日本代表を強くしたのは紛れもない事実。それが国内の空洞化につながるのは、ある程度は受け入れなくてはならない部分でもある。
その中でどうやりくりするか。移籍金500万ポンド(約10億円)でトッテナム移籍が濃厚になっている川崎フロンターレのDF高井幸大のように、育てた選手を高く売るシステムを構築することが重要になる。
有望選手は市場価値を上げるために早い段階でA代表デビューさせるなど、JFAを巻き込んだ施策を検討することも必要かもしれない。移籍金を原資に欧州リーグで活躍した選手たちが当たり前のように日本でプレーする時代になれば、日常の基準も引き上げられる。
今大会の浦和の戦いを通して改めて感じたのはJクラブのサッカースタイルの特殊さだ。インテル戦では引いてブロックを敷く戦術で、勝点獲得まであと一歩に迫った。相手エースのFWラウタロ・マルティネスにスーパーボレーを決められるなど最後は個の力でねじ伏せられたが、組織的な守備はUEFAチャンピオンズリーグ準優勝の強豪を苦しめた。
個よりも連動や組織を重視するスタイルは世界でも稀有。規律を重んじるサッカーが世界で戦う上で武器になることは今大会でも垣間見えた。そのベースの上に個でも戦える能力が備われば、世界でサプライズを起こせる存在になり得る。
組織力を見せたのはサポーターも同じだ。統制のとれた途切れない応援は注目を浴び、世界各国のメディアが称賛。第1戦に約1800人、第2戦に約2500人、第3戦に約1000人が駆けつけてホームのような雰囲気を作り上げた。試合後の客席で日本サポーターがゴミ拾いをする光景は、もはやお馴染み。記者席から見ていて誇らしくなる瞬間でもある。
苦い経験からしか得られないものは必ずある。日本代表も初出場から7大会連続のワールカップ出場を経て、世界で上位を狙える位置まで来た。中東勢が急速に力をつける中、Jクラブが次回以降のFIFAクラブワールドカップに出場するハードルは高い。それでも世界との距離を縮めるためには、4年に1度のメガイベントに出続けることは不可欠だ。Jリーグ、クラブ、JFAが一体となってAFCチャンピオンズリーグで勝つための手を打つ必要がある。
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