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【開幕直前特集】各球団の2020シーズンプレビュー | セ・リーグ | プロ野球

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2020-06-16-npb-giants-SUGANO 時事通信

3月20日に開幕を予定していた2020シーズンのプロ野球だったが、新型コロナウイルスの感染拡大を受けてオープン戦を途中で中断し、活動を自粛する事態となった。

5月25日になると、日本政府の緊急事態宣言の解除を受けて開幕日が6月19日に決定。ペナントレースは通常の143試合から120試合に減少し、オールスターゲーム、セ・パ交流戦が中止になるなど、大幅な日程の変更を余儀なくされた。

そんななか、各球団は5月末から練習が再開され、6月2日から6月14日にかけては練習試合で開幕に向けた最後の調整を行った。

異例のシーズンを迎えるにあたり、各球団の注目ポイントを紹介。今回はセ・リーグの6球団の投打の見所をピックアップした。

読売ジャイアンツ

15勝でチームの勝ち頭だった山口俊が抜けた穴は大きく、現時点で確実に2桁勝利が期待できるのは菅野智之くらいだ。2番手以降も枚数はそろっているが、救援から先発に戻る田口麗斗、昨年韓国リーグで17勝を挙げたエンジェル・サンチェス、オープン戦で評価を高めた20歳の戸郷翔征など、未知数の部分が多い。

やはり、投球フォームを大胆にモデルチェンジし、完全復活を期す菅野の働きが一層重要になる。

野手陣ではフレッシュな顔ぶれがチームの命運を左右しそうだ。特に注目は、腰痛で昨季の大半を棒に振った吉川尚輝。オープン戦では全試合に出場するなど健康を取り戻しており、二塁手を固定できなかった長年の課題を一気に解消してくれるかもしれない。

また、20歳の湯浅大や、26歳の増田大輝も好調を維持しており、チームに新風を吹き込みそうだ。

昨年は5年ぶりにセ・リーグを制するも、日本シリーズではソフトバンクに4連敗を喫した巨人。原辰徳監督が「(シリーズに)出たことすら忘れてる」と語るほどの無念を晴らす鍵は、絶対的エースと若手選手たちが握っている。

横浜DeNAベイスターズ

筒香嘉智のメジャー挑戦による退団は大きすぎる戦力ダウンだが、その穴を埋めてくれそうなのが新加入のタイラー・オースティン。オープン戦、練習試合を通じて快音が止まらず、驚愕の場外弾を連発したかと思えば、右方向へ技ありの一発をたたき込むなど、その打棒は筒香不在を感じさせない。

2年連続本塁打王のネフタリ・ソト、来日7年で186本塁打を誇るホセ・ロペスと組む超強力トリオは、今季のセ・リーグの名物になるかもしれない。

他にも2017年の首位打者・宮﨑敏郎や、アレックス・ラミレス監督が4番で積極的に起用している佐野恵太もおり、リーグ屈指の打線は見ごたえ十分だ。

対照的に先発投手陣は不安要素が多い。一昨年の新人王・東克樹がトミー・ジョン手術で全休が決まり、ローテーション候補だった上茶谷大河は右腕の違和感で本調子にはまだ時間がかかる。

開幕投手のエース・今永昇太はオープン戦から絶好調なだけに、濵口遥大、平良拳太郎ら2番手以降の頑張りが順位を左右しそう。キャンプから高評価を得ているドラフト2位ルーキーの坂本裕哉も楽しみな存在だ。

阪神タイガース

昨年はリーグで2番目に少ない94本塁打、チーム最多本塁打が大山悠輔の14本という事実が示すとおり打線の迫力に欠け、538得点に至っては12球団ワーストだった。

オフにはメジャー通算92本塁打のジャスティン・ボーアと、昨年の韓国リーグ打点王のジェリー・サンズを獲得。特に期待の高いボーアが30本前後のホームランを打つようならば、盗塁王の近本光司や、出塁能力の高い糸井嘉男が名を連ねる上位打線との相性で、大幅な得点増が期待できそうだ。

投手陣は開幕投手の西勇輝を筆頭に、サブマリンの青柳晃洋、練習試合で調子を上げてきた左腕オネルキ・ガルシアなど、バラエティに富んだ面々がそろう。

残念なのが、矢野燿大監督が次期エース候補に挙げる3年目の髙橋遥人と、プレー以外の面で目立ってしまった藤浪晋太郎が開幕に間に合わないこと。新エース誕生と藤浪の復活を渇望するファンのためにも、一日も早い復調が待たれる。

昨年はラスト6試合に全勝して奇跡のCS出場をつかんだが、助っ人の奮起と欠けているピースがそろえば、優勝争いに顔を出す可能性も十分ある。

広島東洋カープ

昨季はリーグ4連覇を逃しただけでなく、阪神に大逆転を許してプレーオフ出場すら叶わなかった広島。主軸のサビエル・バティスタが薬物違反で出場停止になるなど暗い話題も目立ち、佐々岡真司新監督のもと、仕切り直しのシーズンとなる。

先発防御率がリーグ1位(3.75)だったローテーションは、今年も大瀬良大地、クリス・ジョンソンと左右の大黒柱を中心に回る。オフにFA移籍の可能性もあった野村祐輔の残留も大きい。さらに床田寛樹、薮田和樹に加え、大学球界No.1投手の呼び声高い森下暢仁をドラフトで釣り上げるなど、先発陣はリーグ屈指の顔ぶれだ。

攻撃陣はバティスタが3月に自由契約になったことでパワーダウンが懸念されたが、同期入団のアレハンドロ・メヒアが練習試合でホームランを量産しており、ブレイクの予感が漂う。また、ケガから復帰の田中広輔もキーマンで、持ち味の俊足と高い出塁能力が機能すれば、得点は飛躍的に増える。

そして、日本代表の四番に成長した鈴木誠也がトリプルスリー級の成績を残すようなら、再びセ界の頂点に立っても不思議ではない。

中日ドラゴンズ

12球団ワーストの7年連続Bクラスと低迷から抜け出せないでいる中日。それでも昨季は高橋周平の覚醒や、阿部寿樹の大ブレイクもあり、打率10傑に4人を送り込むなど、チーム打率はリーグトップの.263と打撃陣は大健闘だった。

不動の一番打者・大島洋平や、年々凄みを増すダヤン・ビシエドらに加え、ケガで長期離脱したゾイロ・アルモンテと平田良介が万全なら、今年も打線は他球団の脅威となる。2年目の根尾昂の成長も楽しみな要素だ。

対照的に投手陣は課題が多い。最優秀防御率に輝いた大野雄大と、自身初の2桁となる11勝を挙げた柳裕也の2枚は強力だが、3番手以降は頭数はそろうが決め手に欠ける。

ただ、昨季終盤にデビュー戦から3連勝とインパクトを残した梅津晃大と、高卒3年目の山本拓実のブレイク候補2人が一本立ちすれば、弱みが一気に強みに変わる。リリーフ陣も最優秀中継ぎ投手を獲得したジョエリー・ロドリゲスが抜けた穴が大きい。

このあたりは投手出身の与田剛監督の手腕が試されるところで、投手陣の再整備に成功すれば、久々のプレーオフも見えてくる。

東京ヤクルトスワローズ

1990年代のヤクルト黄金期を守護神として支えた高津臣吾を監督に迎えたが、今季も苦戦を強いられそうだ。

1987~89年の関根潤三以来となるピッチャー出身の新監督は、12球団ワーストの防御率4.78に終わった投手陣の立て直しに心血を注いだが、開幕投手に40歳の石川雅規を指名するあたりに、人材難の深刻さがうかがえる。

5勝12敗と自己ワーストの成績に終わった小川泰弘や、ケガで足踏みが続く原樹里の奮起がなければ、再び投壊の憂き目に遭ってもおかしくない。もちろん、ファンが特大の期待を寄せるドラ1ルーキーの奥川恭伸は希望の光だが、いきなりエース級のピッチングを求めるのは酷だ。

打撃陣も転換期を迎えている。長年に渡り中軸を担ったウラジミール・バレンティン(現ソフトバンク)が抜け、畠山和洋と大引啓次はユニフォームを脱いだ。大黒柱の山田哲人は今オフにFAとなり、青木宣親も38歳と現役生活も残り少ないので、昨季の新人王・村上宗隆を中心に吉田大成や渡邉大樹、中山翔太らの若手選手を積極的に起用し、未来のチーム作りに舵を切っても面白そうだ。

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