元ホンダ浅木泰昭氏、3年目角田裕毅の成長を実感…低迷するアルファタウリについては「レッドブルをコピーすれば良いじゃん」｜F1

ホンダで長らく活動したエンジニア、浅木泰昭氏が角田裕毅、そして苦戦しているアルファタウリについて言及した。

元ホンダ、元HRCのF1エンジン開発責任者である浅木氏は『DAZN』オーストリアGPのスプリントシュートアウトの生中継にコメンテーターとして出演した。2023年4月限りでHRC退職となった浅木氏。2020年10月にホンダがF1活動終了を発表したことに伴い、2021年に翌シーズンから導入予定だった新骨格エンジンの投入を前倒しで実現させ、同年マックス・フェルスタッペンのドライバーズタイトル奪取に大きく貢献したことでも知られる。技術者としてホンダ第2期からF1の現場に接してきた経験を踏まえ、自身の見解を示している。

アルファタウリで3年目を迎えている角田について「落ち着きが出ている」と、確かな成長を見せていると語った。

「1年目、2年目に対して、3年目は相当落ち着きが出ている」

「いかんせん、車体がもっと速いと良いんですけど。アルファタウリ、クルマをなんとかしてほしいですよね」

アルファタウリのATシリーズは年々競争力を失いつつあり、今季はここまで10チーム中10位と、ポイント数で最下位という位置に。同じくホンダ（レッドブルパワートレインズ）のパワーユニットを積んでいる兄弟チームのレッドブルが圧倒的な強さを示していることもあり、浅木氏はアルファタウリの現状について思うところがあるようだ。

「レッドブルをコピーすれば良いじゃん、とか私なんかは思っちゃうんですけど」

「どこだって速いチームをコピーしてくるじゃないですか。そう思った時に兄弟チームなんだからやりやすさが本当は違うはずじゃないの、なんて私なんかは思うんですけどね。エンジニアとしては違う思いもあるんでしょうね」

「気持ちはわかるんですけどね。あまり遅いとそれは（開発として）失敗だということですからね」

Red Bull Content Pool

F1の現場では実際にレッドブルが2022年型RB18で結果を示したこともあり、カウルや空力については、レッドブルのマシン形状を想起させる車体へと変更するチームが続出している。

これまで現場にて技術者として歩んできた経験を踏まえつつ、結果が出ていない以上は明確にプラスとなることを試すべきと浅木氏は意見を示した。

「負けているところはとにかく追いついて、それ以外で相手がやっていないことを何かやって勝つ、という作戦ですよね」

「1年走って負けているのが明確になって、速いところをどう取り入れるかという感覚で見ている。追いつくだけでは2番手ですから。相手がやっていないことをやらないと、1番にはなれない」

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