2024シーズンのF1は24戦で行われ、同一シーズンにおける過去最多のレース数となった。
現行レギュレーション最終シーズンとなる2025年は各チーム、及びパワーユニットメーカーは早くも新規定の2026年に向けて注力している。
前年に続き、2025年も過去最多タイの全24戦となる見通し。
2025年のF1は第17戦アゼルバイジャンGPを消化し、欧州ラウンドが終了。残すところはあと7レースのみで、東南アジアから南北アメリカ大陸へと向かい、終盤には中東アジアを転戦してシーズン終了となる。
アゼルバイジャンGPの舞台、バクー市街地コースでは予選からマックス・フェルスタッペンが大躍進を見せ、モンツァに続いて2レース連続のポールポジションを獲得。ポイントランキングで上位のマクラーレン勢やフェラーリ勢が苦戦を余儀なくされる一方で、カルロス・サインツが予選2番手、リアム・ローソンが予選3番手と波乱含みの予選となった。角田裕毅もバクーでは予選6番手と、レッドブル加入後最上位のグリッドを獲得している。
決勝ではフェルスタッペンが序盤からリードを広げていき、サインツとローソンがそれを追いかける。角田裕毅は序盤、ジョージ・ラッセルと抜きつ抜かれつの競り合いを展開しながら、5番手争いを続けた。
市街地コースということもあり、セーフティーカーや赤旗が出ることも予測されたがそのような波乱はなく、フェルスタッペンが後続を14.6秒突き放し、さらにはポールスタートから全周ラップリーダー、ファステストラップまで記録するという、キャリア6度目のグランドスラムで今季4勝目をマークした。
2位に入ったのはメルセデスのラッセル。3位サインツはウィリアムズに4年ぶりの表彰台をもたらしている。
4位アンドレア・キミ・アントネッリ、5位ローソンと続き、角田裕毅は元僚友に及ばず6位でフィニッシュ。バクーで8ポイントを積み重ねた。
このレースではマクラーレン勢が苦戦し、ランド・ノリスは7位フィニッシュ。ポイントリーダーのオスカー・ピアストリは予選Q3でクラッシュすると、決勝ではスタートで出遅れたうえにターン6で止まりきれずバリアに突っ込み、オープニングラップで姿を消した。
これによりノリスは6ポイントを加えた一方で、総合首位のピアストリがまさかのノーポイントに。両者のポイント差は第17戦終了時点で25点差(324-299)まで狭まった。
中1週のブレイクを経て、第18戦の舞台はシンガポールGP。東南アジアで開催されるお馴染みのナイトレースは例年セットバランスが難しく、2023年には23戦中22勝のレッドブル勢が、唯一落とした一戦がここだった。昨季はノリスがトップを独走して勝利している。
シンガポール中心地の公道を使用したトラックということもあり、シンガポール市街地コースはウォールやバリアにマシンを当てて、そのままセーフティーカーという展開も十分に考えられる。
終盤戦に入っていく中で、マクラーレン勢が改めて強さを示すのか、それともレッドブルやフェラーリ、メルセデスがそれに比肩する速さを示すのか、要注目の一戦が間もなくスタートする。
Getty Images
F1初のナイトレースとして2008年に初めて開催されたシンガポールGP。国のシンボルでもある巨大な観覧車や印象的な高層ビル群が並ぶマリーナ沿いの公道にサーキットが特設された。
ナイトレースを実現するために用意されたのは、240本の鉄塔と11キロにも及ぶケーブル、そして1,600基の照明。それが灯ると日没後の街中に美しいコースレイアウトが浮き上がり、他に類を見ない幻想的な情景が表れる。もちろんドライバーの視界やコースの安全性も十分保たれる照度となっている。
ナイトレース開催の背景には、観戦者が多いヨーロッパでの視聴時間を考慮した面も大きかったが、開催費用の半分以上を負担するシンガポール政府は、観光客誘致のための大型イベントとしてシンガポールの魅力を世界中に発信。その結果、多額の経済効果を生み出している。
コースに関しては、一部を除いて公道が使用されるため、通常のサーキットコースより路面がデコボコしており、走行中のマシンが底を擦ることで、激しい火花が上がるシーンが多く見られる。また夜でも30度を超える赤道直下の高温多湿な熱帯気候は、ドライバーを極限状態に追い込む非常に過酷なコンディションだ。
| 日時 | 配信内容 | 解説・実況 |
|---|---|---|
| 10月3日(金)18:30~ | フリー走行1回目 | 解説:中野信治 実況:サッシャ |
| 10月3日(金)22:00~ | フリー走行2回目 | 解説:中野信治 実況:サッシャ |
| 10月4日(土)18:30~ | フリー走行3回目 | 解説:中野信治 実況:サッシャ |
| 10月4日(土)22:00~ | 予選 | 解説:中野信治 実況:サッシャ |
| 10月5日(日)21:00~ | 決勝 | 解説:中野信治 実況:サッシャ |
DAZN|Getty Images
※ターン14立ち上がり~16手前までもDRSゾーンとなる
19のコーナーを持つマリーナベイ市街地コース。その多くは市街地特有の直角コーナーが連続するレイアウトとなっており、加減速を繰り返すため、ブレーキ性能と力強い加速が必要とされる。
DRS区間はメインストレートを含めて複数設置されているが、これらを駆使しなければオーバーテイクは非常に難しく、予選順位が大きくカギを握る。ガードレールに囲まれたコースは、わずかなミスをも許さず、セーフティーカーの出動などにより2時間レースになることも珍しくない。レース終了後には、盛大な花火が打ちあがり、レースウィナーを祝福する様子など、ナイトレース特有の魅力も見どころ十分となる。
なお2023年からはセクター3区間ターン15過ぎ、4つの直角コーナーがなくなり、ここがストレート区間となった。コーナー数は2022年までの23から、2023年は19に減少。そのため、2022年までに比べると現状はより高速特性が強まっている。
2024年以降はターン14~16のセクター3にもDRSゾーンが設けられることとなった。DRS検知ポイントはターン13の手前の一箇所となっており、ここでの位置関係によりターン13からの立ち上がり、ターン14の立ち上がりと、2度DRSを使用できる。
(C)DMM
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2024年のF1第18戦シンガポールGP決勝は2024年9月22日行われた。現地シンガポールは日没時間を過ぎ、照明が灯った。ドライ路面で決勝開始時刻を迎えている。
ほとんどのドライバーが第1スティントにミディアムを選択。3番グリッドのルイス・ハミルトンはソフトを装着した。
ブラックアウトとなりランド・ノリス、マックス・フェルスタッペン、ハミルトン、ジョージ・ラッセルとグリッド順のままターン1へと入っていった。8番グリッドの角田裕毅は11番手にポジションを落としてコントロールラインに戻ってきている。
ここから序盤は隊列の長いトレイン状態で戦局が進む。トップのノリスが快調に飛ばしてファステストラップを連発し、10/62周目にはフェルスタッペンとの差を4秒まで広げた。
11周目に入るタイミングで、ソフトのダニエル・リカルドが最初のピットインを行う。ここからは、トレイン状態を嫌って早めのアンダーカットを狙うチームも出てきた。
アレクサンダー・アルボンはピットイン後、オーバーヒートしたとしてスローダウンとなり17周目にリタイアを決断した。
20/62周目に入ると、トップのノリスと2番手フェルスタッペンの差が14秒まで広がる。そこから11秒後ろに3番手ラッセルと、1-2-3は間隔が空く状況に。
Red Bull Content Pool
トラック上では直接的な争いでオーバーテイクの起こる場面がほとんどなく、各チームはストラテジーとピット戦略でいかにライバル勢より前に出られるかがレースのカギとなった。同時に、セーフティーカーが入る可能性があることから早期のピットインを嫌うドライバーも散見された。
5番手走行中チャールズ・ルクレールは長らくニコ・ヒュルケンベルグのトレインに付き合う状態となっていたが、29周目にようやくパス。これでこの時点の4番手に浮上した。
30/62周目の途中、22秒の差を築いて独走状態だったノリスが、ブレーキをロックさせてフロントウイングをウォールに当てたとチームに報告。ピットに入ってタイヤを交換するも、チームは大きな問題ではないとして、ウイングを交換せずそのままハードの第2スティントに入った。
ミディアムで粘り続けた角田は34/62周目にピットへと入り、ソフトに履き替えた。第3スティントがあるのか、それともソフトで残り29周を走り切るのか、この時点では不明瞭な状況に。僚友リカルドはソフト→ミディアムにしていることからVCARBとして相性が良くないとされる、ハードタイヤの使用を避ける形となっている。
オスカー・ピアストリ、ピエール・ガスリーも39/62周目にタイヤ交換を終え、これでトラック上の全ドライバーが第2スティントに入った。
40/62周時点でトップはノリス。23秒後方に2番手フェルスタッペン、そこから14秒差で3番手ラッセルとなる。さらに4秒差で4番手ハミルトン、僅差で5番手ピアストリという並びになった。ピアストリはこのラップ中にオーバーテイクし、4番手に浮上している。
角田は42周目に前方のリカルドとポジションをスワップし12番手に浮上。だがその前11番手フランコ・コラピントとの差は20秒も開いている。
残り15周になると、8番手フェルナンド・アロンソから9番手ヒュルケンベルグ、10番手セルジオ・ペレス、11番手コラピントがトレイン状態となり、入賞圏内の当落線上の争いが接近戦となる。ここが混戦となっている間に、ソフト装着の角田は1ラップあたり1~2秒近く速いペースで差を詰めていった。
例年、シンガポールGPはセーフティーカーが入る荒れた展開になるものの、2024年はそのような波乱は起こらず。
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トップのノリスは完全にコントロールした状態となり、ラップダウンのトレインに巻き込まれないペースを保ちながら、後続に20.9秒の差をつけ、同年3勝目をポールトゥウィンで手にした。
2位フェルスタッペン、3位ピアストリまでが表彰台となっている。
4位ラッセル、5位ルクレール、6位ハミルトン、7位カルロス・サインツ、8位アロンソ、9位ヒュルケンベルグ、10位ペレスまでがポイントを手にした。
角田は最終周、11番手コラピントとの差を1.6秒まで詰めるが、抜くまでには至らず、11位コラピント、12位角田の順でフィニッシュとなった。
今回は終盤までノリスがファステストラップ濃厚となっていたが、VCARBのリカルドが61周目に最速ラップを塗り替え、レッドブルグループとしてノリスの1ポイントを奪う形になっている。なお、このレースを終えた後、VCARBはリカルドとリアム・ローソンのスイッチを発表。リカルドにとってはこの一戦がF1キャリア最終レースとなっている。
Red Bull Content Pool
1/ランド・ノリス/マクラーレン
2/マックス・フェルスタッペン/レッドブル
3/オスカー・ピアストリ/マクラーレン
4/ジョージ・ラッセル/メルセデス
5/チャールズ・ルクレール/フェラーリ
6/ルイス・ハミルトン/メルセデス
7/カルロス・サインツ/フェラーリ
8/フェルナンド・アロンソ/アストンマーティン
9/ニコ・ヒュルケンベルグ/ハース
10/セルジオ・ペレス/レッドブル
11/フランコ・コラピント/ウィリアムズ
12/角田裕毅/VCARB
13/エステバン・オコン/アルピーヌ
14/ランス・ストロール/アストンマーティン
15/チョウ・グァンユ/キックザウバー
16/バルテリ・ボッタス/キックザウバー
17/ピエール・ガスリー/アルピーヌ
18/ダニエル・リカルド/VCARB
19/ケビン・マグヌッセン/ハース
‐/アレクサンダー・アルボン/ウィリアムズ
Getty Images
| レース | フリー走行・予選 | 決勝 | |
|---|---|---|---|
| 第1戦 | オーストラリアGP | 3月14日(金) ~15日(土) | 3月16日(日) |
| 第2戦 | 中国GP | 3月21日(金) ~22日(土) | 3月23日(日) |
| 第3戦 | 日本GP | 4月4日(金) ~ 5日(土) | 4月6日(日) |
| 第4戦 | バーレーンGP | 4月11日(金) ~ 12日(土) | 4月13日(日) |
| 第5戦 | サウジアラビアGP | 4月18日(金) ~ 19日(土) | 4月20日(日) |
| 第6戦 | マイアミGP | 5月2日(金) ~ 3日(土) | 5月4日(日) |
| 第7戦 | エミリア・ロマーニャGP | 5月16日(金) ~ 17日(土) | 5月18日(日) |
| 第8戦 | モナコGP | 5月23日(金) ~ 24日(土) | 5月25日(日) |
| 第9戦 | スペインGP | 5月30日(金) ~ 31日(土) | 6月1日(日) |
| 第10戦 | カナダGP | 6月13日(金) ~ 14日(土) | 6月15日(日) |
| 第11戦 | オーストリアGP | 6月27日(金) ~ 28日(土) | 6月29日(日) |
| 第12戦 | イギリスGP | 7月4日(金) ~ 5日(土) | 7月6日(日) |
| 第13戦 | ベルギーGP | 7月25日(金) ~ 26日(土) | 7月27日(日) |
| 第14戦 | ハンガリーGP | 8月1日(金) ~ 2日(土) | 8月3日(日) |
| 第15戦 | オランダGP | 8月29日(金) ~ 30日(土) | 8月31日(日) |
| 第16戦 | イタリアGP | 9月5日(金) ~ 6日(土) | 9月7日(日) |
| 第17戦 | アゼルバイジャンGP | 9月19日(金) ~ 20日(土) | 9月21日(日) |
| 第18戦 | シンガポールGP | 10月3日(金) ~ 4日(土) | 10月5日(日) |
| 第19戦 | アメリカGP | 10月17日(金) ~ 18日(土) | 10月19日(日) |
| 第20戦 | メキシコGP | 10月24日(金) ~ 25日(土) | 10月26日(日) |
| 第21戦 | サンパウロGP | 11月7日(金) ~ 8日(土) | 11月9日(日) |
| 第22戦 | ラスベガスGP | 11月20日(木) ~ 21日(金) | 11月22日(土) |
| 第23戦 | カタールGP | 11月28日(金) ~ 29日(土) | 11月30日(日) |
| 第24戦 | アブダビGP | 12月5日(金) ~ 6日(土) | 12月7日(日) |