2024シーズンのF1は24戦で行われ、同一シーズンにおける過去最多のレース数となった。現行レギュレーションの最終シーズンとなる2025年も、同様に年間24レースとなる。
各チーム、及びパワーユニットメーカーは早くも新規定の2026年に向けて注力する向きがある中、2025シーズンはどのようなシーズンになるのだろうか。
2025年のF1は第4戦バーレーンGPを終え、第5戦サウジアラビアGPへと向かう。第3戦日本GPから続いた3週連続開催の最終週でもある。
バーレーンではマクラーレン勢が好調ぶりを維持し、オスカー・ピアストリが今季2勝目をマーク。今シーズン複数回勝利したドライバーはピアストリが初で、タイトル争いに改めて名乗りを上げたと言えるだろう。ポーカーフェイスなオージーだが、最も警戒しているのは同じマシンを駆るランド・ノリスだと認識しているはずだ。
その一方、日本GPで勝利したマックス・フェルスタッペンはバーレーンで悪い流れが続き、ピットシグナルの異変やクルーの作業ミスもあり、タイヤ交換で大きくロス。6番手に食い込むのが精一杯だった。僚友角田裕毅も移籍2戦目で9位フィニッシュと待望の新天地初ポイントを獲得したが、レッドブルは上位勢の中でも劣勢に立たされているような状況が明るみとなった。
続く第5戦サウジアラビアGPのジェッダは、2021年から新設されたトラックであり、恒例のナイトレースとなっている。
高速特性が強い一方、ワンミスがそのまま大クラッシュにつながることもあり、ドライバーにとって気が抜けないレースでもある。
過去4シーズンはルイス・ハミルトン、フェルスタッペン、セルジオ・ペレス、フェルスタッペンと、メルセデスが1勝、レッドブルが3勝をマークした。
2025年はどのドライバーがトップに立つのか、ジェッダでの戦いは見逃せない一戦となる。
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紅海を望むサウジアラビア第2の都市・ジェッダに建設された「ジェッダ市街地コース」が、F1人気の高い中東の開催地として2021年よりカレンダーに加わった。これまでに多くのサーキット建設に携わったヘルマン・ティルケ氏による設計だが、これまでのものとは一線を画す特徴的なコースとなっている。
「ドライバーが挑戦したくなるようなサーキット」をテーマとしてデザインされており、サーキットの全長は6.147kmで、カレンダー中ベルギーGPに次ぐ2番目の長さで、コーナー数は最多。しかし、多くのコーナーは全開もしくはブレーキを必要としない程度の緩やかなレイアウトになっており、1周の平均速度は時速250kmほど。これはイタリアGPが行われるモンツァに次ぐスピードで、「歴代最速の市街地レース」となる。
高速コーナーの連続は、強烈なダウンフォースを持つ現代のF1マシンの特徴をいかんなく発揮できるため、猛スピードでコーナーを駆け抜ける迫力満点の走行にも注目だ。
また、ドライバーたちにとって難易度を高めるのが、市街地コース特有のガードレールだ。ランオフエリアはほとんどなく、ブラインドコーナーも多いため、一つのミスでリタイアになりかねない。そのため、決勝ではセーフティーカー出動によって、波乱のレース展開になる可能性も少なくないだろう。予選でもトラフィックに引っかからず、いかにクリーンラップで良いタイムを出せるかが上位グリッド獲得のカギとなる。
2022年は予選中にミック・シューマッハがコース上で大クラッシュ。マシンの修復が困難な状況かつ本人の経過観察に伴い、翌日の決勝ではグリッドに着けなかったというケースも生まれた。
| 日時 | 配信内容 | 解説・実況 |
|---|---|---|
| 4月18日(金)22:30~ | フリー走行1回目 | 解説:田中健一 コメンテーター:浅木泰昭 |
| 4月19日(土)2:00~ | フリー走行2回目 | 解説:柴田久仁夫 実況:サッシャ |
| 4月19日(土)22:30~ | フリー走行3回目 | 解説:小倉茂徳 田中健一 |
| 4月20日(日)2:00~ | 予選 | 解説:中野信治 実況:サッシャ |
| 4月21日(月)2:00~(配信開始1:20~) | 決勝 | 解説:中野信治 実況:サッシャ |
(C)DMM.com
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6kmを超える全長に27のコーナー、3か所のDRS区間を持つ、他に類を見ない特徴的な市街地サーキットで行われるサウジアラビアGP。決勝は50周で行われる。
メインストレートの先にある左→右のシケインを抜けると、そこから左右に流れるようなカーブを繰り返してターン13へ。大きなヘアピンカーブを抜けると再び緩やかにコーナーが連続し、ターン19から22まではDRS区間になっており、アクセル全開で勢いよく駆け抜ける。左曲がりのほぼストレート区間であるターン25~26を通過して、最終コーナーで大きく曲がり、メインストレートに戻ってくる。
オーバーテイクを最重要課題に盛り込んだレイアウトでもあるが、エスケープゾーンが少なく、ミスがそのまま致命的なことにもなり得る。そのため、接触からすぐさまセーフティーカー入りという展開も十分に考えられる。2022年にはハースのミック・シューマッハが予選で大クラッシュを喫したため、決勝に出走できないという事例も起こっている。
グランドエフェクト要素の強まった2022年は、DRS検知ポイントでライバルより前にいたくないという状況から、ターン27の手前で過剰に減速するという駆け引きも頻発した。
だが2023年は最終ターン27を立ち上がり、ホームストレートに入ってから170メートル地点にDRSの検知ポイントが変更された。そのため、ブレーキングゾーンでの不自然な減速は前年に比べて大きく減っている。
2024年の決勝ではハースのケビン・マグヌッセンがトレイン状態の中、高速セクションであるターン24~ターン1以外意図的にラップペースを落として走行。これでギャップを大きく稼ぎ、僚友ニコ・ヒュルケンベルグがタイヤ交換を終えてピットアウトしたら隊列の前、という小松礼雄代表によるチーム戦略もあった。そのため高速特性は強調されているがレコードライン以外はダーティーな路面でトラクションがかかりにくく、抜きにくい部類のトラックとも言える。
Red Bull Content Pool
2024年のF1第2戦、サウジアラビアGP決勝は2024年3月9日行われた。
現地ジェッダは日没時間を過ぎ、F2のレース2から引き続きドライコンディションで決勝スタート時刻となっている。
決勝では20人中18人がミディアムを第1スティントに選択。11番グリッドのオリヴァー・ベアマン、16番グリッドのバルテリ・ボッタスの2名がソフトを装着している。
フォーメーションラップ時にピエール・ガスリーはギアボックスに問題があると報告している。レースがブラックアウトとなり、ターン1にトップで飛び込んだのはマックス・フェルスタッペン。以下チャールズ・ルクレール、セルジオ・ペレスという順番となった。
角田裕毅はランス・ストロールに抜かれ、10番手でオープニングラップを終えた。ガスリーはレース続行が不可能となり、すぐさまピットに入ってリタイアとなっている。
4/50周目のターン1ではペレスがルクレールをパスし、これでレッドブルが1-2となった。角田は9番手ストロールから続くトレイン状態となっていたが、6周目のターン23でストロールがバリアに追突してクラッシュ。これでレースはセクター3イエローフラッグから、そのままセーフティーカーとなった。
ここで多くのドライバーがピットに入り、ハードに変更する戦略へと出る。ランド・ノリス、ルイス・ハミルトン、ニコ・ヒュルケンベルグ、チョウ・グァンユの4台がステイアウトとなった。
10/50周目からローリングスタートで再開となる。トップはノリスで以下フェルスタッペン、ハミルトン、ペレス、ルクレール、オスカー・ピアストリ、フェルナンド・アロンソ、ヒュルケンベルグ、ジョージ・ラッセル、チョウと続き、角田は11番手となっている。
だがここでターン1の飛び込みでベアマンが角田をパスし、角田は12番手にポジションを落としてしまう。
13周目にはフェルスタッペンがノリスを抜き、トップにポジションを戻している。16周目の途中、ペレスはピットストップ中にアンセーフリリースがあったとして、5秒ペナルティが課された。
角田はチョウを抜きにかかったところで、後ろから迫ったケビン・マグヌッセンに抜かれ、P13にポジションを下げる。だがマグヌッセンはその際、角田をコース外から抜いてポジションを戻さなかったとして、22周目の途中に10秒ペナルティ(その前にもペナルティを受けており合計20秒)が課されることとなった。
レースは1-2のレッドブル勢のみが1分32秒台を連発して、3番手以下を突き放していく。
29周目のターン1で角田は一度マグヌッセンより前に出るが、ターン2で押し出され、角田はこれでロス。ダーティーなラインを走ってトラクションがかからず、すぐ後方から迫るエステバン・オコンにかわされ、P14となった。
ヒュルケンベルグは34/50周目にようやくピットイン。マグヌッセンが意図的に1~2秒ペースを落とし、トレインを先導しながら後続を抑えていたこともあり、ヒュルケンベルグは10番手から11番手に一つ落としただけでトラックへと復帰している。だがこの時点で10番手チョウはまだ第1スティントということもあり、ヒュルケンベルグは事実上P10をキープしたままピットインを済ませたことになった。
スタート時からミディアムで粘り続けたチョウは狙っていたセーフティーカー導入とならず、42/50周にようやくピットイン。最後尾でトラックへと戻った。
レースはフェルスタッペンが独走状態になり、45/50周時点で2番手ペレスは8秒後方。そこからさらに12秒差で3番手ルクレール、その12秒後ろに4番手ピアストリと、上位勢は間隔が離れる状況となった。
結局フェルスタッペンがそのままトップチェッカーを受け、開幕2連勝を飾った。2位はペレスで、連続レッドブル1-2となっている。3位ルクレールまでが表彰台に上がった。ファイナルラップでルクレールはファステストラップの1ポイントももぎ取っている。
4位ピアストリ、5位アロンソ、6位ラッセルと続き、7位はF1デビュー戦となったベアマンが大健闘の6ポイント奪取を果たしている。ドライバー・オブ・ザ・デイも18歳(当時)ベアマンが選出となった。
8位ノリス、9位ハミルトンと第1スティントのロングラン組がここでのフィニッシュになった。そして10位はヒュルケンベルグ。僚友マグヌッセンを交えたクレバーな戦術もあり、ハースが値千金の1ポイントを獲得した。
角田はレース中盤からトレイン状態での走行を余儀なくされ、14番手でフィニッシュ。だがレース後、レコノサンスラップ時のピットアウトでノリスとあわや接触の場面があり、これが決勝での5秒ペナルティに。角田は15位降格になっている。
マグヌッセンは20秒のタイムが加算されたものの、周回遅れにならずフェルスタッペンと同一周回のままだったことから、11位アルボンの後ろ、12番手でのチェッカーとなった。
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1/マックス・フェルスタッペン/レッドブル
2/セルジオ・ペレス/レッドブル
3/チャールズ・ルクレール/フェラーリ
4/オスカー・ピアストリ/マクラーレン
5/フェルナンド・アロンソ/アストンマーティン
6/ジョージ・ラッセル/メルセデス
7/オリヴァー・ベアマン/フェラーリ
8/ランド・ノリス/マクラーレン
9/ルイス・ハミルトン/メルセデス
10/ニコ・ヒュルケンベルグ/ハース
11/アレクサンダー・アルボン/ウィリアムズ
12/ケビン・マグヌッセン/ハース
13/エステバン・オコン/アルピーヌ
14/ローガン・サージェント/ウィリアムズ
15/角田裕毅/RB
16/ダニエル・リカルド/RB
17/バルテリ・ボッタス/キックザウバー
18/チョウ・グァンユ/キックザウバー
-/ランス・ストロール/アストンマーティン
-/ピエール・ガスリー/アルピーヌ
| レース | フリー走行・予選 | 決勝 | |
|---|---|---|---|
| 第1戦 | オーストラリアGP | 3月14日(金) ~15日(土) | 3月16日(日) |
| 第2戦 | 中国GP | 3月21日(金) ~22日(土) | 3月23日(日) |
| 第3戦 | 日本GP | 4月4日(金) ~ 5日(土) | 4月6日(日) |
| 第4戦 | バーレーンGP | 4月11日(金) ~ 12日(土) | 4月13日(日) |
| 第5戦 | サウジアラビアGP | 4月18日(金) ~ 19日(土) | 4月20日(日) |
| 第6戦 | マイアミGP | 5月2日(金) ~ 3日(土) | 5月4日(日) |
| 第7戦 | エミリア・ロマーニャGP | 5月16日(金) ~ 17日(土) | 5月18日(日) |
| 第8戦 | モナコGP | 5月23日(金) ~ 24日(土) | 5月25日(日) |
| 第9戦 | スペインGP | 5月30日(金) ~ 31日(土) | 6月1日(日) |
| 第10戦 | カナダGP | 6月13日(金) ~ 14日(土) | 6月15日(日) |
| 第11戦 | オーストリアGP | 6月27日(金) ~ 28日(土) | 6月29日(日) |
| 第12戦 | イギリスGP | 7月4日(金) ~ 5日(土) | 7月6日(日) |
| 第13戦 | ベルギーGP | 7月25日(金) ~ 26日(土) | 7月27日(日) |
| 第14戦 | ハンガリーGP | 8月1日(金) ~ 2日(土) | 8月3日(日) |
| 第15戦 | オランダGP | 8月29日(金) ~ 30日(土) | 8月31日(日) |
| 第16戦 | イタリアGP | 9月5日(金) ~ 6日(土) | 9月7日(日) |
| 第17戦 | アゼルバイジャンGP | 9月19日(金) ~ 20日(土) | 9月21日(日) |
| 第18戦 | シンガポールGP | 10月3日(金) ~ 4日(土) | 10月5日(日) |
| 第19戦 | アメリカGP | 10月17日(金) ~ 18日(土) | 10月19日(日) |
| 第20戦 | メキシコGP | 10月24日(金) ~ 25日(土) | 10月26日(日) |
| 第21戦 | サンパウロGP | 11月7日(金) ~ 8日(土) | 11月9日(日) |
| 第22戦 | ラスベガスGP | 11月20日(木) ~ 21日(金) | 11月22日(土) |
| 第23戦 | カタールGP | 11月28日(金) ~ 29日(土) | 11月30日(日) |
| 第24戦 | アブダビGP | 12月5日(金) ~ 6日(土) | 12月7日(日) |