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世界ラリー選手権(WRC)のチャンピオンに2度、ダカール・ラリーの総合優勝に3度輝いたカルロス・サインツ・シニアを父に持つカルロス・サインツは、1994年にスペイン・マドリードで生まれ、幼少期よりモータースポーツに親しむ環境で育った。
10代でレーサーとしてのキャリアをスタートし、2010年にレッドブルの支援を受けてフォーミュラの世界に進出。さまざまなカテゴリーにエントリーしてレース経験を積み、ダニール・クビアトやストフェル・バンドーンといった同世代のドライバーとともに頭角を現していった。
2014年当時、レッドブルのジュニアチームには多くの若い才能が在籍しており、数少ないF1のシートを巡って、激しい競争が繰り広げられていた。そんななかフォーミュラ・ルノー3.5でのシリーズ優勝が評価され、サインツは2015年にトロ・ロッソからF1デビューを飾ることとなった。
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2015年のトロ・ロッソは、当時20歳のサインツと17歳マックス・フェルスタッペンという非常に若いルーキーコンビでシーズンに挑んだ。サインツは、デビューレースのオーストラリアGPでいきなり9位入賞を果たすなど、持ち前の速さを見せつけた。だがその後はマシントラブルなどの影響もあり、チームメイトにも決勝の成績ではやや後れを取るシーズンとなった。
前年同様のラインナップで開幕した2016年は、第5戦スペインGP前にレッドブルとトロ・ロッソ間でドライバー交代が行われ、フェルスタッペンに代わりジュニア時代からの好敵手であるクビアトがチームメイトになった。クビアトに対してはシーズンを通じて上回る成績を残し、安定した走りで3回の6位入賞を記録している。
トロ・ロッソでの3シーズン目となる2017年には、第14戦シンガポールGPで当時の自己最高位となる4位入賞を記録。GP直前に翌年のルノーへの移籍が発表されていたため、トロ・ロッソへの恩返しとなる見事な活躍だった。ただ、第16戦日本GP後に、ルノーのジョリオン・パーマーがチームを離脱したことから、第17戦アメリカGPを前に、前倒しでの電撃移籍が決定。レッドブルからのレンタル移籍という形の契約となり、シーズンの残り4戦をルノーから出走することに。
ルノーに完全移籍した2018年は、チームメイトのニコ・ヒュルケンベルグとともに、トップ3チームに次ぐ順位をキープ。チームのランキング4位に貢献した。また8月には同郷の先輩であるフェルナンド・アロンソがF1からの引退を発表したことで、空席ができたマクラーレンから白羽の矢が立ち、名門の扉を叩いた。
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2018年までのマクラーレンは長らくいばらの道から抜け出せない状況が続いていたため、2019年はサインツとルーキーのランド・ノリスを起用してドライバーラインナップを一新。さらにはチーム体制の改革も進む過渡期にあった。そのなかで安定した速さを見せたサインツは、トップ3チームの一角を崩してドライバーズチャンピオンシップ6位と好成績を残し、自身の評価を高めるとともに、マクラーレンの復調を印象付けた。
なかでも第20戦ブラジルGPでは、4番手でチェッカーを受けたものの、3位入線のルイス・ハミルトンがペナルティを受けたことによってサインツの順位が繰り上がり、キャリア初の3位表彰台を獲得。この裁定は表彰式後に行われたためシャンパンファイトは逃したものの、サインツはチームクルーとともに表彰台へ上がり、記念写真を撮影する場面も。マクラーレンとしても久々となった表彰台を祝った。
2020年もマクラーレンから参戦予定だったサインツだが、新型コロナウイルスの流行によって開幕戦が延期されるなか、セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)の契約満了に伴って、2021年からフェラーリに加わることが5月14日に発表された。奇しくもスペイン人初のワールドチャンピオンである先輩アロンソと同じく、ルノー・マクラーレン・フェラーリと渡り歩くこととなった。
マクラーレン最終シーズンとなった2020年は12度の入賞を果たし、第8戦イタリアGPではあわや優勝もという展開の中、ピエール・ガスリーに初優勝を許し、自身は過去最高位の2位となった。105ポイントを手にして、ドライバーズランキングでは6位に入っている。
そして2021シーズンは、2020年に低迷したフェラーリへと身を投じることとなった。
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イタリアの名門に加わったスペイン人ドライバーは、加入直後こそ古株の僚友、チャールズ・ルクレールより予選や決勝でなかなか上にいくことができず。第5戦のモナコGPではルクレールがポールポジションを獲得したものの、マシントラブルによりルクレールは決勝でスタートすることができず。このレースではサインツが堅実にポジションを上げ、フェラーリで初の表彰台となる2位入賞を果たした。
サインツは決勝で安定したレースペースを示す展開が目立ち、要所でポイントを稼いでいった。そして最終戦第22戦アブダビGPでは3位フィニッシュを果たすと、総合7位から5位に浮上してシーズンを終えた。この時、総合6位は前年の相棒ノリスのまま。ルクレールは最終戦で10位入賞を果たしたものの、ポイント差で総合5位から7位に転落しての2021年締めくくりとなった。サインツはフェラーリ加入1年目で、事実上のエースであるルクレールを上回った形に。シーズンのポディウム回数もサインツ4回、ルクレール1回という内容だった。
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車両規定の大きく変わった2022年、サインツは開幕戦バーレーンGPで2位入賞。優勝したルクレールとフェラーリ1-2フィニッシュを果たし、同シーズンはフェラーリの躍進を予感させるものとなった。
僚友ルクレールに先行されるケースが多かったサインツだが、イギリスGPではキャリア初PPとキャリア初優勝を達成。ポイント争いでサインツはチームの戦略ミスやマシントラブルによるリタイアなどの影響もあり、メルセデスのジョージ・ラッセルにポイントで抜かれ、ルイス・ハミルトンと総合5位争いを展開する。後半戦はポイントで未勝利のハミルトンに迫られたものの、サインツは終盤3レースできっちり入賞し、246ポイントで総合5位となった。
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2023年もライバルのレッドブルが一強状態となり、22戦21勝という圧倒的な勝利数となった。全勝に唯一ストップをかけたのがシンガポールGPのサインツ。同市街地トラックはレッドブルのマシンとコース特性が合わなかったという条件ながら、サインツはきっちりポールトゥフィニッシュでキャリア2勝目をマークしている。この年、サインツは1勝を記録するが200ポイントで総合7位という成績に終わった。
そして2024年1月25日、僚友ルクレールが複数年の契約延長を交わし、少なくとも2026年までフェラーリのマシンを駆ることになった。それから数日後の2月1日、ルイス・ハミルトンが2025年からフェラーリに加わることも明らかに。
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サインツにとっては、そのシーズン限りでフェラーリを追われることが確定しながらシーズンインするという、モチベーション的に難しい状況となった。
第2戦サウジアラビアGPでは、直前に虫垂炎と診断され、レースを欠場することとなってしまう。
それでも直後の第3戦オーストラリアGPでは、マックス・フェルスタッペンがマシントラブルで姿を消すと、この千載一遇のチャンスを活かしてサインツは勝利を掴み取る。
そしてシーズンの夏休み突入直後の2024年7月29日、サインツは翌2025年から複数年契約でウィリアムズへと加わることになった。本人は「子供時代のヒーローがこのチームで走り、僕たちのスポーツに確かな足跡を残した、歴史ある名門に加わることができて、とても誇りに思っている」と声明を発表している。
サインツは第20戦メキシコGPでも同年の2勝目をマークし、290ポイントを稼いで総合5位でフェラーリの最終シーズンを終えた。
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2025年は名門ウィリアムズでリスタートとなったサインツ。だがFW47への順応に序盤戦は苦しみ、古株でもある僚友アレクサンダー・アルボンをなかなか上回ることができないレースが続く。
だが中盤戦に入るとコンストラクターズ4強に迫る位置で戦う展開が目立ち、後半戦に入ると完全に勢いを取り戻す。中でもアゼルバイジャンGPとカタールGPでは2度の表彰台を経験。アゼルバイジャンでは予選2番手、ラスベガスでは予選3番手と、レースでの強さだけでなく一発の速さでも存在感を示す。ウィリアムズ初年度から出色の内容だったと言える。
結局同年はアルボンが73ポイント、サインツは後半戦に追い上げて64ポイントと、ウィリアムズ勢のドライバーズランキングは8-9でコンストラクターズランキングP5躍進に大きく貢献した。
サインツはこれまで在籍してきたチームでも、加入後にチーム順位を大きく押し上げてきたという実績がある。それだけに開発力やマシンバランスを煮詰める点についての評価は高い。2026年は新レギュレーションとなるが、そんな状況下でもしっかりマシンポテンシャルを高めることができるのだろうか。2026年はサインツがダークホースとして大躍進を見せるかもしれない。
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1994年9月1日生まれ|スペイン国籍|トロ・ロッソ(2015~2017)、ルノー(2017~2018)、マクラーレン(2019~2020)、フェラーリ(2021~2024)、ウィリアムズ(2025~)
| 年 | チーム名 | 勝利数 | 年間成績 |
|---|---|---|---|
| 2015年 | トロ・ロッソ | 0勝 | 15位 |
| 2016年 | トロ・ロッソ | 0勝 | 12位 |
| 2017年 | トロ・ロッソ/ルノー | 0勝 | 9位 |
| 2018年 | ルノー | 0勝 | 10位 |
| 2019年 | マクラーレン | 0勝 | 6位 |
| 2020年 | マクラーレン | 0勝 | 6位 |
| 2021年 | フェラーリ | 0勝 | 5位 |
| 2022年 | フェラーリ | 1勝 | 5位 |
| 2023年 | フェラーリ | 1勝 | 7位 |
| 2024年 | フェラーリ | 2勝 | 5位 |
| 2025年 | ウィリアムズ | 0勝 | 9位 |
| レース名 | 決勝順位 |
|---|---|
| 第1戦オーストラリアGP | Ret. |
| 第2戦中国GP | 10位 |
| 第3戦日本GP | 14位 |
| 第4戦バーレーンGP | Ret. |
| 第5戦サウジアラビアGP | 8位 |
| 第6戦マイアミGP | 9位 |
| 第7戦エミリア・ロマーニャGP | 8位 |
| 第8戦モナコGP | 10位 |
| 第9戦スペインGP | 14位 |
| 第10戦カナダGP | 10位 |
| 第11戦オーストリアGP | DNS |
| 第12戦イギリスGP | 12位 |
| 第13戦ベルギーGP | 18位 |
| 第14戦ハンガリーGP | 14位 |
| 第15戦オランダGP | 13位 |
| 第16戦イタリアGP | 11位 |
| 第17戦アゼルバイジャンGP | 3位 |
| 第18戦シンガポールGP | 10位 |
| 第19戦アメリカGP | Ret. |
| 第20戦メキシコGP | 17位 |
| 第21戦サンパウロGP | 13位 |
| 第22戦ラスベガスGP | 5位 |
| 第23戦カタールGP | 3位 |
| 第24戦アブダビGP | 13位 |
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| レース | フリー走行・予選 | 決勝 | |
|---|---|---|---|
| 第1戦 | オーストラリアGP | 3月6日(金) ~7日(土) | 3月8日(日) |
| 第2戦 | 中国GP | 3月13日(金) ~14日(土) | 3月15日(日) |
| 第3戦 | 日本GP | 3月27日(金) ~ 28日(土) | 3月29日(日) |
| 第4戦 | バーレーンGP | 4月10日(金) ~ 11日(土) | 4月12日(日) |
| 第5戦 | サウジアラビアGP | 4月17日(金) ~ 18日(土) | 4月19日(日) |
| 第6戦 | マイアミGP | 5月1日(金) ~ 2日(土) | 5月3日(日) |
| 第7戦 | カナダGP | 5月22日(金) ~ 23日(土) | 5月24日(日) |
| 第8戦 | モナコGP | 6月5日(金) ~ 6日(土) | 6月7日(日) |
| 第9戦 | バルセロナ・カタルーニャGP | 6月12日(金) ~ 13日(土) | 6月14日(日) |
| 第10戦 | オーストリアGP | 6月26日(金) ~ 27日(土) | 6月28日(日) |
| 第11戦 | イギリスGP | 7月3日(金) ~ 4日(土) | 7月5日(日) |
| 第12戦 | ベルギーGP | 7月17日(金) ~ 18日(土) | 7月19日(日) |
| 第13戦 | ハンガリーGP | 7月24日(金) ~ 25日(土) | 7月26日(日) |
| 第14戦 | オランダGP | 8月21日(金) ~ 22日(土) | 8月23日(日) |
| 第15戦 | イタリアGP | 9月4日(金) ~ 5日(土) | 9月6日(日) |
| 第16戦 | スペインGP | 9月11日(金) ~ 12日(土) | 9月13日(日) |
| 第17戦 | アゼルバイジャンGP | 9月24日(木) ~ 25日(金) | 9月26日(土) |
| 第18戦 | シンガポールGP | 10月9日(金) ~ 10日(土) | 10月11日(日) |
| 第19戦 | アメリカGP | 10月23日(金) ~ 24日(土) | 10月25日(日) |
| 第20戦 | メキシコGP | 10月30日(金) ~ 31日(土) | 11月1日(日) |
| 第21戦 | サンパウロGP | 11月6日(金) ~ 7日(土) | 11月8日(日) |
| 第22戦 | ラスベガスGP | 11月19日(木) ~ 20日(金) | 11月21日(土) |
| 第23戦 | カタールGP | 11月27日(金) ~ 28日(土) | 11月29日(日) |
| 第24戦 | アブダビGP | 12月4日(金) ~ 5日(土) | 12月6日(日) |